オコジョ、チャート・レビュー

洋楽チャートの感想や予想を長々と述べます。速報性はありません。

チャート・レビュー UKチャート 2023年2月23日付

2023-02-20 | チャート・レビュー (UK)

 

1週間前のイベントだけど、

リアーナのNFLスーパーボウルのハーフタイム・ショーが、すごく綺麗だった!!

宙に吊り下げられた、縦に動くステージは怖くないの!?って心配になっちゃうけど、

かなり高いところまで上がっても、一切動じずに堂々とヒット曲を歌い切る様子はまさにクイーン!👑

知ってる曲もパフォーマンスされて、楽しいショーでした!

 


 

(集計期間:2月10日~2月16日)

  title artist  
1 Flowers Miley Cyrus  
2 Escapism Raye, 070 Shake  
3 Boy's A Liar Pt. 2 Pinkpantheress, Ice Spice  
4 Kill Bill SZA  
5 Sure Thing Miguel  
6 Anti-Hero Taylor Swift  
7 As It Was Harry Styles  
8 Calm Down Rema, Selena Gomez NEW!
9 Messy In Heaven Venbee, Goddard NEW!
10 Creepin' Metro Boomin, The Weeknd, 21 Savage  

 

 そのアーティストのメジャー・デビュー・ヒットに「NEW!」をつけてみました。1発目!ということです。今週そんなに多くなかったけど。

 

(コメント)

#1> マイリー・サイラスの最新シングル "Flowers" が5週連続の1位!今年のUKチャートはレイの "Escapism feat. 070 Shake" が1位を独走して始まるのかなと思っていたら、さらに強力な曲が出てきました!マイリー・サイラスさん、ちょっと久しぶりな気がして調べてみたら、まだ30歳でしたね...長く音楽業界で活躍してるイメージがあったので、驚きました。「レッキング・ボール」(2013) が思い起こされる新曲、好きかも。🌷

 

#2> "Flowers" の登場で1位獲得は1週のみにとどまってしまっているわけですが、それでも2位をずっと維持していて、これ以降もロング・ヒットしそうです。レイさんは、先週のUKチャートでは、自身初のアルバム『マイ・21st センチュリー・ブルース』(2023) がアルバム・チャートで2位を記録して大成功でした。2016年頃から特にゲスト・アーティストとして名をはせていた方ですが、ついにアルバム・デビューが叶って、しかもそれが大成功した感じです。

 

#3> アイス・スパイスという米新人ラッパーを加えたリミックスが好評で、ピンクパンサレスという革命児(主観)の新曲 "boy's a liar" が先週、全英8位へと急上昇。ピンクパンサレスさんは2021年にメインストリームに現れた人で、全英Top10入りは自身初。今週は、さらにランクアップして一気に3位まで上がりました。彼女の音楽を去年初めて聴いたときは、こんな音楽もあるのか...と思いましたね。最近はぶっ飛んだ音楽のヒットが多くて、そういうのは大歓迎なので嬉しいです。無理にジャンル分けするとロックに当てはまる感じですが、R&B感も全然ぬぐえなくて難しいところ。🐆

 

#4> この "Kill Bill" を含め、上位に比較的女性アーティストが多いのと、R&Bシンガーが多いのが気になります。ザ・ウィークエンド、レイ、シザ、ミゲル...と、特に後者は年初のトレンドとしておさえても差し支えないでしょう。シザは全米チャートではたくさんヒット曲を持っていますが、イギリスではヒットが貴重(希少)な印象です。...ところで、もはやしょうがないことではあるけど、Gイージーとホールジーの "Him & I" (2017) にメロディが類似...。

 

#5> ミ、ミゲル...。"Sure Thing" の5位は、最近のトレンドの一つ、「有名アーティストの過去のヒット・アルバムから、当時そんなに大ヒットしてなかった収録曲がスリーパー・ヒット」の一例になります。同曲は彼のデビュー・アルバム『All I Want Is You』(2010) からのシングルで、イギリスでは当時ヒットしていなかったため今回が初ヒット。本国アメリカでは当時36位まで上昇するヒットになっていたようですが、アメリカでも再ヒットになっていて、つい最近12年前の36位を超えてしまいました。『ウォー・アンド・レジャー』(2017) 以降アルバムを出していない彼ですが、まさかの過去曲ヒットです。

 

#7> 2月11日(土)に行われたブリット・アワード2023(イギリスの音楽賞)で、ハリー・スタイルズが最も名誉あるアーティスト・オブ・ジ・イヤーを受賞!!受賞効果と、授賞式での "As It Was" パフォーマンス効果で同曲は先週の30位台からチャートを急騰しました。授賞式のライブ動画を見ましたが、改めて美声だな~と聞き惚れたばかりです。ブリット・アワード2023では The 1975 やウェット・レッグも受賞したみたいですね。🏅

 

#8> このブログを何回も読んでくださっている方は、薄々気づいていらっしゃるかもしれませんが、自分はまだ聴いたことのない曲についても余裕で何かと言及することがあって、今週8位の "Calm Down" がそんな感じです。...が、やっと聴きました!確かに聴きやすさと中毒性のレベルは高いと思います。...そして、調子に乗ってすみませんでした!😅

 

#9> あまり気にしていなかったけど、だんだん好きになってきたかもしれません。"Messy In Heaven"、「すさんだ天国」??ただ、どうしてもトゥエンティ・ワン・パイロッツの「ストレスド・アウト」を考えてしまう自分がいて、でも、シザ "Kill Bill" のところでも書いたように過去曲とメロディが似通ってしまうのはもはや仕方ないとしか言えません。まあ、こういう作れる音楽の幅が狭まる問題があるから、サンプリングという手法が近年流行っているのでしょう。

 

  title artist  
11 10:35 Tiesto, Tate Mcrae  
12 Players Coi Leray  
13 Let Go Central Cee  
14 Green Green Glass George Ezra  
15 People Libianca NEW!
16 Pointless Lewis Capaldi  
17 Red Flags Mimi Webb  
18 Lost Linkin Park  
19 I'll Be Waiting Cian Ducrot  
20 Unholy Sam Smith, Kim Petras  

 

 ポップ・ソングが多めかな?ソロ曲も多い。

 

#11> "10:35" は先週のUKチャートでTop10入り(10位)しましたが、今週は "As It Was" の急騰に押し出されて11位にランクダウン。一旦勢いが落ち着いた感じです。テイト・マクレーはEDMコラボに向いてない声なんじゃないか?と思ったことがありますが、DJリガードの "You with トロイ・シヴァン & テイト・マクレー" (2021) で全然そんなことないと判明しました。⏱

 

#12> コイ・ラロイリレイさんはアメリカのラッパーで、2021年に "No More Parties (Remix) feat. リル・ダーク" がヒットしてメジャー・デビューしました。同時期にキッド・ラロイが大ブレイクしていたので、ラロイ多いな、と思った覚えがあります。彼女は去年も "Blick! Blick! feat. ニッキー・ミナージュ" をチャートインさせましたが、今回の "Players" ヒットはそれら両方を上回るものになりそうです。本国アメリカでも急上昇中!🎉

 

※名前の発音が間違っていました。失礼しました。

 

#13> セントラル・シーも歌いましたね...。自分は、彼の曲は、大ヒットした "Obsessed With You" (2020) 以降のヒット曲しか聴いていないものの、彼はラップのみで歌唱はしない人だと思い込んでいました。決して美声ではありませんが、激しいラップの中に落ち着きができていて、これまでのヒット曲とは違って感じられます。もちろん、いい意味で。

 

#15> リビアンカ、と読むのでしょうか?アフロビートの新人歌手のようです。まだ聴いていませんが、そのうち聴かざるを得なくなるかもしれません、大ヒットして。アフロビート・ソングのヒットは今のところ英米共通していて、どちらかのみでヒット、というのがみられないので近いうちに全米チャートにも現れそうです。

 

#16> 先月、自身4曲目となる全英1位を取得したルイス・キャパルディさんの新曲。"Forget Me" と同曲を収録の待望のセカンド・アルバム『ブロークン・バイ・デザイア・トゥ・ビー・ヘヴンリー・セント』は5月に発売されるそうです。"Forget Me"、思いの外短命だったのがちょっと遺憾...。

 

#18> リンキン・パークの20年前の未発表曲!『メテオラ』(2003) 時代の未発表曲が同アルバムの20周年に伴ってリリースされ、UKチャートにランクインしました。UKチャートは、それが長続きするか否かは別として、ロックにはかなり柔軟で、正規のシングルではなくてもこのような有名アーティストの未発表曲はほぼ必ずランクインするという特徴があると思います。去年もクイーンの未発表曲が入っていました。🥁

 

#19> ビリー・アイリッシュを輩出したレーベル Darkroom から、去年ブレイクした新人 Cian Ducrot さんです。オフィシャル・チャート・カンパニーによると、アイルランド出身みたいですね。ヒット曲は2発目です。Darkroom からはティーンエイジ・ラッパー、d4vd も去年ブレイクしていて、同じように現在2発目を打っています。レーベルを気にしたことはあまりなかったのですが、成長中のレーベルに注目してみるのも楽しいかもしれません。

 

#20> サム・スミスは、先述のブリット・アワード2023にてキム・ペトラスと "Unholy" のパフォーマンスを行ったところ、批判がたくさんきてしまったそう。公式動画を見ましたが、確かに刺激的というか挑発的というか悪魔的で、「気持ち悪い」という意見も分かるような感じでした(あくまで個人の印象ですが)。ただ、その反面パフォーマンスは "Unholy" のテーマを完全再現させることに成功していて、自分がその完璧な世界観に魅了されたのは事実です。挑戦的なパフォーマンスを行うことと批判を避けることはトレードオフで、仕方のないこと。サム・スミスやキム・ペトラスも批判を覚悟でやりぬいたのだと思います。👏

 


 

1月末に、人気オンライン・ゲーム「フォートナイト」とキッド・ラロイがコラボ。

コラボ期間中、ゲーム内でキッド・ラロイの特別なステージが開設される、といった形だった。

"Thousand Miles" が流れる街で炎の怪獣から逃げたり、"Stay" のバーチャル・コンサートで曲に合わせて踊ったり、

新曲 "Love Again" が流れる大部屋でキッド・ラロイが操作していると思われる炎の怪獣と戦ったり...。

🦏 以上です!読んでくださった方、ありがとうございました! 🦏

 



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