オコジョ、チャート・レビュー

洋楽チャートの感想や予想を長々と述べます。速報性はありません。

2023 年間チャート・レビュー<US>

2023-12-09 | 年間チャート

 

ザ・ウィークエンドもフォートナイト参戦!?

エミネムのイベントから1週間しか経ってないのに...。まさかの2週連続!!

この記事はイベント開催の前日に書いているのですが、

1日で書き終わらなかったら翌日に持ち越すので、

もしそうなったら動画も見て感想もつぶやいておきます。

 


 

アメリカの年間チャート2023!

今年は11月には発表されていたのですが、いつも12月に見ていたので、いつものペースで見たいと思い最近まで見ていませんでした。

満を持して見たら、思ったより大満足!テンション上がりましたね。

先に全体的なことを言ってしまうと、チャートに入りうる推し曲がすべて無事に入っていたのが良かった!

これとは別に、1年のまとめみたいな感じで分析系の記事も年末までにアップしようかなと思っていますが、とりあえず直感的なレビューです!

 

<1~10位>

  タイトル アーティスト ジャンル 年間Top10入り
1 Last Night Morgan Wallen Country
2 Flowers Miley Cyrus Pop
3 Kill Bill SZA R&B
4 Anti-Hero Taylor Swift Pop 3回目
5 Creepin' Metro Boomin, The Weeknd & 21 Savage Hiphop
6 Calm Down ( Remix ) Rema, Selena Gomez Afrobeats
7 Die For You The Weeknd R&B 4回目
8 Fast Car Luke Combs Country
9 Snooze SZA R&B  
10 I'm Good ( Blue ) David Guetta, Bebe Rexha EDM

 

(コメント)

#1> 週間チャートで合計16週もの1位を記録した、モーガン・ウォーレンの "Last Night" が年間1位に決定!ふだんの週間チャートにおける1位の合計記録は、リル・ナズ・Xの "Old Town Road ( Remix ) feat. ビリー・レイ・サイラス" (2019) が記録した19週が歴代1位だけど、"Last Night" はそれに続く2位!そりゃあ1位とるよね...と納得せざるを得ない、堂々の1位でした!また、カントリー・ソングが年間チャートで1位をとるのもかなり珍しいことのようで、2000年にフェイス・ヒルが達成して以来23年振りの快挙だそう!特に最近は、カントリーはTop10入りすら珍しかったので1位なんて程遠いと思ってましたね、お見事です。👏 そしてモーガンさん自身の記録としても、年間チャートTop10入りは初めてで、これまでのヒット曲の順位はこんな感じでした。

 

 

 去年は、セカンド・アルバム『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』から "Wasted On You" が超ロングヒットしたものの、週間チャートでのTop10入り期間がほぼ一瞬だったのもあって年間チャートでは19位、Top10入りできませんでした。ところが今年は、去年の9月頃から大ヒットしていた "You Proof" が今年に入ってからも勢いを維持して上位でロングヒットし、"You Proof" と同時期にリリースされるも去年は花開かなかった "Thought You Should Know" も大ヒット。2曲を収録した最新アルバム『ワン・シング・アット・ア・タイム』から続けて "Last Night" と "Thinkin' Bout Me" も大ヒットしました。その中で特に強かったのが、この "Last Night"って感じですね。ちなみに今年の年間チャートで "You Proof" は12位、"Thought You Should Know" は22位、"Thinkin' Bout Me" は19位に食い込みました。他にも4曲、つまり合計8曲が100位以内にランクインしていて、おそらく今年のチャートでは個人最多です。本当に、モーガン・ウォーレンの年でしたね、今年は。🌃

 

#2> 続く2位はマイリー・サイラスの "Flowers"!今年の上半期に全米チャート1位を計8週間記録し、大ヒットしました。個人的なイメージですが、彼女は2010年代中盤にピークを迎えた人のように思っていて、もう最前線にいる人ではないと思っていました。自分がチャートを本気で見始めたころ、彼女は『ヤンガー・ナウ』というアルバムを確か出していたのですが、その年の主役になるほどのヒットではありませんでしたね。他にも売れていたポップ・シンガーがたくさんいたので、すぐに薄れてしまってました。それを考えると、改めて "Flowers" で一気に最前線に返り咲いたのは意外で、痛快です。曲のテーマもいいですよね、「自己愛」なんですけど、今風でかなりリアルだと思います。そういえばデミ・ロヴァ―トも数年前 "I Love Me" という曲をリリースしてちょっとヒットさせてました。今後もこのテーマを題材にしたヒットが出てくるかもしれません。なお、"I Love Me" はデミさんのカタログの中ではややマイナーなヒットかもしれませんが、聴きやすい曲で好きです。🌷

 

#3> シザの "Kill Bill" が3位!週間チャートでの1位獲得週こそ1週のみですが、昨年末から末永くTop10の上位を維持し続けたことで年間チャートでTop3入りできました!"Kill Bill" の位置付けはモーガン・ウォーレンのパターンと少し似ていて、収録アルバム『SOS』から先に "Good Days" や "I Hate U" というヒット曲が出ていたところ、"Kill Bill" がそれらを上回るさらに大きなヒットになった感じです。シザさんの年間チャート記録は以下の通りで、Top10入りは初めてですが、今年は "Kill Bill" に続くヒット "Snooze" も年間9位に入っていて、一気に2曲をTop10入りさせています。

 

 

 さらに、同じアルバムから "Shirt"(51位)、"Nobody Gets Me"(77位)もランクインさせていて、改めて今年はこの人の影響力が強かったなと思いました。これまでは「売れているR&Bシンガーの1人」でしたが、今は「売れているR&Bシンガーの代表格」ですね。分からず屋の私もだんだんシザさんの魅力が分かってきました。🌟

 

#4> 3位かな?と予想していましたが、思ったより "Kill Bill" が強くて去年から今年にかけて大ヒットした "Anti- Hero" は4位でした。今年の年間チャートの1~4位は、週間チャートにおける存在感が他と違い過ぎたので簡単に予想できたのですが、3位と4位がそれぞれどっちになるかでちょっと迷いましたね。...ただ、意外にもテイラー・スウィフトの年間4位は年間チャートの記録で自身最高位だそう。『フィアレス』(2008) から "Love Story" が5位、『1989』(2014) から "Blank Space" が7位を記録しているものの、それだけ?とも3位以上はないの?とも思っちゃいます。例えば "Shake It Off" とかは1位とってそうですが、実際はTop10入りすらしてない状況ですね。これは、テイラーさんはけっこう下半期に新章からの新曲を出すことが多くて、そうなると集計期間の都合上年間チャートの順位付けでは不利になってしまうことに起因します。締め切りが10月末ごろなので、8~9月に新曲を出して即ヒットするとその年のイヤー・エンド・チャートでは(大ヒットはしてるものの)その曲は数ヶ月分のみのデータで勝負せざるを得ず、よりロングヒットしている曲に負けてしまいます。かといって翌年のイヤー・エンドで挽回できるかというとそうとも限らず、特にテイラーさんはピークの部分が前年のイヤー・エンドに持っていかれていることが多いのでその分競争力が弱くて、結局12位とかに落ち着いてしまう感じですね。しかしながら、"Anti-Hero" は1位を8週間記録した後も粘り強く上位をキープしていたので、テイラーさんに8年ぶりの快挙をもたらせました。実はこの人、他にも3曲を今年の年間チャートに入れているので、本当に絶好調だったことが分かります。そしてその好調は、永続的に続きそうな気さえしますね...。

 

#5> メトロ・ブーミンの "Creepin' feat. ザ・ウィークエンド & 21サヴェージ" が続く!ここにきて初のヒップホップ・ソングですね、実は2012年以来の登場の遅さです。詳しくは調べていないのですが、同曲は昔の曲をサンプリングした曲をサンプリングした曲みたいな感じで、背景がすごいややこしかったです。そんなごたごたした事情を乗り越えて大ヒットした "Creepin'"、週間での最高位こそ3位ですが、 "Kill Bill" 同様昨年末からロングヒットしてずっと上位にいたことで、年間チャートで名誉あるTop10入りを達成できました。今さらですが、この曲、好きになってきたかもしれません。初めてラッパーのディディも加わったリミックスを聴きましたが、ウィークエンド、ディディ、21サヴェージ、メトロみんなかっこいいです。個人の良さが存分に出るソロ曲もいいですが、こういう成功例を聴いているとそれぞれの良さが掛け合わさるようなコラボ曲もいいなと思いますね。☔

 

#6> 申し訳ないことに忘れていた、レマの "Calm Down"!そういえば、めちゃくちゃヒットしてたな...と。私は長らく「なんだこれ...?」ってなっていたのですが、ようやくはまり始めてきた気がします。完全に無気力になってしまったときに、味方してくれそうですよね。...で、"Calm Down" ですが、アフロビート・ソングとしては歴代初の年間チャートTop10入りになります。直近でウィズキッドの "Essence ( Remix ) feat. テムズ & ジャスティン・ビーバー" が2021年に60位、Ckayの "Love Nwantiti ( Ah Ah Ah)" が2022年に55位を記録していましたが、それらを大きく上回りました。ピークが他の国よりかなり遅かったとはいえ大ヒットで、 リミックスでコラボしたセレーナ・ゴメスもコラボ曲としては史上最大のヒットになったかと思われます。レマさん、身なりはラッパーみたいなんですが、なかなか中毒性あるいい声なんですよね~...。🎱

 

#7> ちょっと意外だった7位、ザ・ウィークエンドの "Die For You" がランクインです。2016年にリリースされた彼のサード・アルバム『スターボーイ』から、事実上6枚目のシングルとしてカットされていますが、6枚目ということもあり当時はそこまでヒットしていませんでした。ところが、シングル・カットから5年経ったところで急にTikTokで "Die For You" ブームが起き、同曲はチャートに再登場。勢いのまま1位までとってしまいました。いつしかこのブログでつぶやいた覚えがあるのですが、「無名の歌手の過去の曲がSNSで見つけられてバズる」ケースはこれまでもよくあった(リゾなど)ものの、「有名人の(有名であるがゆえに)一応既に見つかっているマイナー曲がSNSでバズる」ケースはこれまでまったくありませんでした。昨年のケイト・ブッシュ「神秘の丘」ブームは、同曲が過去にすでにヒットしているので違くて、この "Die For You" に代表されるマイナー曲に火がつくブームは本当につい最近始まったものです。正直、まだまだ得体の知れないブームで今後が予測できません。❓

 

#8> イヤー・エンド・チャート2023のTop10の中では一番好きな曲です...ルーク・コムズの "Fast Car"。原曲はトレイシー・チャップマンさんが1988年にリリースし大ヒットさせた曲で、ポップ部門でグラミー賞を受賞し、2018年にはグラミー賞の殿堂入り曲にも選ばれました。ルーク・コムズのカバーは週間で全米2位にまで上り詰めたわけですが、ビルボードによると、正式なカバー曲がここまでヒットすることは初めてみたいで、これもまた歴史づくりになっています。私はルークさんのカバーで初めて同曲を知りましたが、歌詞がとにかく感情的で、聴くたびに、共感なんてできないくせに心が震えます。原曲ともども、一生味わい続けていきたい曲の一つですね。↓参考までに、これまでのルークさんの年間チャート記録です。

 

(すみません、画質最悪です...

 

 そこそこ前からヒット曲が多数ランクインしてはいるのですが、Top10入りは初めてですね。最も惜しかったのが2021年にヒットした "Forever After All"(18位)で、これもまたいい曲でした。...少し話はそれますが、グラミー賞について、"Fast Car" はルークさんのカバー・バージョンで再びノミネートを受けています。彼はまだグラミー賞の受賞経験がないので、受賞経験のある同曲の力を借りて来年、初受賞しちゃってほしいですね。🚙

 

参考文献:The Meaning Behind The Song: Fast Car by Tracy Chapman - Old Time Music

 

#9> 9位は前述のとおりシザの "Snooze" で、シザ2曲目です。これもけっこう好きな曲ですね。チャートの音楽から一旦離れて普通のアーティストのアルバムを聴くと、メインストリームのチャートにいかに「リラックス系」の音楽がないかに気づくことがあります。ジャンルとしてはメロウなR&Bが最も「リラックス系」に近いかもしれません。ただ、そのR&Bでさえトップ・ヒットは売れるために刺激的な展開が加えられたり感情的な曲に仕上げられたりしているもので、やはり終始リラックスした感じの曲は比較的市場性が弱いとされているのだと思われます。だからこそ、終始落ち着いているシザさんの "Snooze" が大ヒットしたのは稀有な出来事で、チャートの音楽ばかり聴いていた自分は「こんな曲もあるんだった!」とハッとさせられました。女性R&Bシンガーが2曲を同時に年間Top10入りさせるのは21年前のアシャンティ以来だそうで、素晴らしいことです。⏲

 

#10> ラストにデヴィッド・ゲッタとビービー・レクサのコラボ曲 "I'm Good ( Blue )" が登場!ピークが去年と今年にまたがった曲だったので年間チャートでのTop10入りはギリギリ!ギリギリだったけどこれも好きな曲なのでTop10入りして嬉しいです。デヴィッド・ゲッタはベテランEDMアーティストでありながらも今回が初の年間チャートTop10入り。10年代前半あたりに1曲ぐらいありそうなイメージですが、意外にも今回が初でした。そしてEDMソングとしてはTop10入りは2019年のマシュメロ "Happier feat. バスティル"(6位)以来4年振りで、おかげで今年の年間チャート上位10曲はかなり色とりどりに。素晴らしいです。🌈 "I'm Good" はライブ映像を見ましたが、これほどライブ受けしそうな曲、ほかにあるのか?と思ってしまいそうなほどキャッチーで、ダンサブルな曲です。一方で、それなのに伝説の曲を聴いてるかのような崇高さ(うまく説明できてません)もあって、まさに大ヒット曲って感じですよね。これもサンプリング元の原曲があるということで、今度はそれも聴いてみようかな、と。

 

TOP10総括> まず、さっきも言ったけどジャンルが色とりどりで素晴らしかった!!カントリーが2曲(10年代以降2曲も入った事例はゼロ!)、R&Bが3曲、ポップが2曲、アフロビートが1曲、EDMが1曲、ヒップホップが1曲で、ここ数年では最多のジャンル数です。ポップ / R&B / ヒップホップが特に強かったわけですが、今回はヒップホップが減ったのが大きいですね。そして次に国籍を意識して見てみると、上位5組はいずれも米国のアーティストで、去年は上位5組いずれもアメリカ以外のアーティストだったので完全に逆襲されてます。今年はアメリカ以外だと6位のレマがナイジェリア、7位のウィークエンドがカナダ、10位のデヴィッド・ゲッタがフランスですね。最後、地味に注目してるのが形態で、今年ついにデュオ / グループがTop10から消えました。男性も女性も大活躍した年、それはそうなんでしょうが、2人以上で活動するアーティストの上位ランクインが全然ないことに気づいたときは、ちょっと寂しかったですね。年まとめ系の記事にも書くかもしれませんが、確かに今年はそういったアーティストの活躍が少なかったです。個人的な話、ソロよりデュオやグループの方が活動って大変なんじゃないかと思っていて、だからこそ複数人で構成されるアーティストのことを応援したくなります。来年は、もっと彼らの成功がありますように...と願うばかりですね。グループ、頑張れ~!

 

<11~20位>

11 Unholy Sam Smith, Kim Petras Pop
12 You Proof Morgan Wallen Country
13 Something In The Orange Zach Bryan Country
14 Rich Flex Drake & 21 Savage Hiphop
15 As It Was Harry Styles Pop
16 Rock And A Hard Place Bailey Zimmerman Country
17 Under The Influence Chris Brown R&B
18 Cruel Summer Taylor Swift Pop
19 Thinkin' Bout Me Morgan Wallen Country
20 Boy's A Liar, Pt.2 Pinkpantheress, Ice Spice Pop

 

(コメント)

#11> サム・スミスとキム・ペトラスの話題になったコラボ曲 "Unholy" が11位。"I'm Good" 同様年をまたいだピークだったため競争力が前年に少し削られ、ギリギリでTop10入りを逃してしまいました。とはいえ、これも今年に入ってからも十分に衝撃が強かった曲で、各アワードでのパフォーマンスが悪い意味で刺激的すぎると物議を醸したりしてました。MVは私は好きではありませんでしたが、斬新であることは間違いないと思います。何らかの価値を社会に与えることには成功したのではないでしょうか。⛪

#12> 今さらかもしれませんが、モーガン・ウォーレンはとにかく声が良い!!モーガン・ウォーレンがアメリカで絶大的な人気を得ている理由の一つとして、彼の歌声には感情がこもっているというのをどこかのウェブサイトで読みましたが、本当にそう思います。嘆き、諦め、後悔など負の感情を歌うことが多いですが、歌詞を見なくてもどういう内容なのかが歌声で推測できるほどの才能。本当に、ギフテッド、って感じで、うらやましくすらなりますね...。

#13> 13位はザック・ブライアンの "Something In The Orange"。ピークなんてないんじゃないかと思うくらい長きにわたってヒットして、週間チャートでの最高位10位にして年間では13位に入りました。集計期間割れ、というのがあって、デヴィッド・ゲッタやサム・スミスのところで書いたようにピークが年をまたぐと年間チャートの記録も1回1回が弱まる代わりに2年にまたがったりします。実は同曲は昨年の年間チャートでも39位をとっていて、弱まっている割に年間で39位は十分高いです。そして、割れているがゆえに普通だったら翌年にこれを超すことはないのですが、しかしながら "Something In The Orange" は信じられないほどヒットが長かったので悠々と前年を越してしまっていて、昨年のグラス・アニマルズ然りこれは例外的といえるでしょう。🌇

#14> 14位にきてようやくヒップホップ2曲目!Top20全体では "Creepin'" とこの "Rich Flex" の2曲しかないということで、いよいよヒップホップもやばいです。ドレイクですら従来のようにはいかなくなっていて、最近では "Slime You Out feat. シザ"、"First Person Shooter feat. J.コール" の2曲がたしかに週間チャートで1位をとったのですが、これまでの1位獲得曲と比べるとその持続力は絶望的ですね。ちなみに "Rich Flex" は「高級品自慢」という意味らしいです。

#15> 去年のイヤー・エンド2位、ハリー・スタイルズの "As It Was" が15位にきました。ここでちょっと気づいたのが、今年のイヤー・エンドTop10は見事に全部「新ランクイン曲」です。集計期間割れで2年にまたがってランクインする曲がある、ということを上に書きましたが、今年の10曲はすべてNEWでした。一新!...って感じでいいですね。 なお、11位のサム・スミス "Unholy" は去年98位にギリギリで入っていて、集計期間割れを起こしていますが、デヴィッド・ゲッタの "I'm Good" は "Unholy" より少しブレイクが遅かったこともあり去年のイヤー・エンドには現れませんでした。つまり、全部「新ランクイン曲」になったのは意外とギリギリだったかもしれません。...まあ、どうでもいいか。

#16> 今年大躍進だったベイリー・ジマーマン。その結果がしっかり年間チャートにも表れました、"Rock And A Hard Place" が16位です!去年から売れていた曲でしたが、今年に入ってからさらに大きくヒット。エモーショナルなカントリー・ロックがSNSで受け入れられてデビュー・アルバム『リリジャスリー・ザ・アルバム』も全米7位となりました。新人の記録としてはめちゃくちゃいい成績です。若者の支持者が多いイメージですが、彼は深い曲も作れるのがすごいですね。👍

#17> ザ・ウィークエンドのところで説明した、有名人の過去のマイナー曲がTikTokでブレイクする現象。2番目に大きかったのが17位のクリス・ブラウン "Under The Influence" で、これは2019年の彼のアルバム『インディゴ』デラックス盤の収録曲です。実は未だ聴いていないので音楽的なレビューはまったくできないのですが、クリス・ブラウンとしては大きなヒットは2019年の "No Guidance feat. ドレイク" 以来。まだまだ彼はヒット・メイカーとして説明できそうです。

#18> テイラー・スウィフトの、週間で1位もとった "Cruel Summer" が18位に食い込んだ!2019年のアルバム『ラヴァ―』収録曲ですが、これはTikTokではなくライブきっかけで大バズりしたので先ほどの例とは少し異なります。現在進行形で大成功している同曲、率直に言うと、『ラヴァ―』の他のシングルに比べると自分の中の評価(好き嫌い)は少し劣る曲なのですが、ブリッジはかなり好きですね。ブリッジだけ好きでも...というところはありますが。

#19> モーガン・ウォーレンの "Thinkin' Bout Me" が19位で、彼はTop20に3曲も同時ランクインさせました。さすがに3回目ともなるともう書けることがないのですが、そういえば年間チャートにはアルバムの部門もあって、モーガンさんは年間アルバム・チャートでも『ワン・シング・アット・ア・タイム』で1位をとってましたね。今年の顔、というのがこれ以上ないくらいすっきりしている年でした。

#20> "Boy's A Liar Pt.2"!!全米3位の大ヒットにはなったものの、思いの外短命だったので20位に発見したときは「よくぞ!」と思いました。特徴だらけの曲ですが、まず、すごい短い!!昨今は2分台がメジャーになっているとはいえ、それにしてもめちゃくちゃ短く感じられます。そしてピンクパンサレスの歌い方もいいですよね、ささやく感じが妙にリラッキシングで。楽器やジャンル的なことは全然分からないのですが、もう、聴き心地がよければそれでいい、ってなりつつあります。?とするわけにはいかないので一応ポップとはしましたが。♿

 

21位以降> 入り得る推し曲が全部入ってた!...というのと、カントリー・ソング多っ!...というのが主な感想です。ビザラップとかハーディが入ってて良かった一方で、去年に引き続きカントリー・ソングが増えているのがかなり目立ちました。また、相変わらず有力5ジャンル(ポップ、ロック、カントリー、R&B、ヒップホップ)以外の新興ジャンル勢も存在感を増しています。国籍で見てもさらに大混戦になってきている年間チャート、支配的に強い何かがあるというのも悪くないですが、やっぱり色とりどりな方が好きですね。...つまり、大満足でした!今年も楽しませてくれて、ありがとうございました!!

 



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