オコジョ、チャート・レビュー

洋楽チャートの感想や予想を長々と述べます。速報性はありません。

チャート・レビュー USチャート 2023年11月

2023-11-27 | チャート・レビュー (US)

 

集計期間変わったの...?今年の年間チャートがもう公表されてた。

いつもは12月はじめに見てるから、まだ見ないでおこうとしつつも、ニュースは流れてくる。

とりあえず、1位はモーガン・ウォーレンらしい。シングル・チャート、アルバム・チャート双方。そりゃそうか。

...でも、特にシングルではカントリー・ソングが(週間チャートで)1位をとったのって、たしか10年振りくらいで、

なのに今年はその10年振りが起きて以降、3曲も別のカントリー・ソングが立て続けに1位をとってる。...激動すぎ。

 


 

11月の全米チャート・レビューです。11月の各チャートを振り返ります。

シングル・アルバムそれぞれ個人的に注目したアーティストを3名ほど選び、彼らの活躍を振り返ったうえで、

各チャート全体的なレビューもします。なお、音楽のレビュー的な要素は少ないです。

 

<シングル・チャート>

1.テイト・マクレー

 この人のことを知ったのは3年前で、彼女は当時 "You Broke Me First" という曲がブレイクしていたのですが、誰?と思って調べてみたらカナダ出身のティーンエイジャーで、幼いころからダンスのコンテストとかで優勝していたエリートみたいです。ただ、そのメジャー・デビュー・シングル "You Broke Me First" は惜しくも全米Top10入りとまではならず、アメリカでは最高17位でした。2022年にリリースしたデビュー・アルバム『アイ・ユースト・トゥ・シンク・アイ・クッド・フライ』からのシングル "She's All I Wanna Be" もヒットしますが、これもTop10までは届かず。なので、今回最新シングル "Greedy" がチャートを上昇してTop10入りした(11月末現在、最高8位)のは彼女にとってかなり嬉しかったことかもしれません。ちなみに12月にはセカンド・アルバムを出す予定らしいので、更なる活躍が期待できますね。

 

2.テイラー・スウィフト

 今年、このUSチャート・レビューで最も多く取り上げている人のような気がします。またか、といった感じですがそれだけ話題や活躍が多いということでしょう。11月は、10月27日にリリースした『1989(テイラーズ・ヴァージョン)』のチャート的な結果が出て、相変わらず波乱が起きた月でした(同作は2014年リリースの5thアルバム『1989』を新たに再録したアルバムです)。昨年10thアルバム『ミッドナイツ』をリリースしたときほどではありませんでしたが、初公開曲を中心に収録曲が次々とシングル・チャートの上位にランクイン。そのうち "Is It Over Now?" は首位をとりましたね、何かしら新たな1位が生まれるとは思っていましたが。なお、7月にも2010年リリースの3rdアルバム『スピーク・ナウ』を再録した『スピーク・ナウ(テイラーズ・ヴァージョン)』をリリースしていたテイラーさんですが、反響の大きさが違うのがほんの少し気になりました。今回の方が記録的だったわけですが、やはり元のアルバムの人気によるのかもしれません。彼女は『1989』でカントリー・シンガーから完全にポップ・アーティストに移行して、ファン層を空間的にもかなり拡大したようなイメージがあります。この分だと2006年のデビュー・アルバム『テイラー・スウィフト』を再録した場合はそこまでアクションは大きくならないものの、2017年の『レピュテーション』(『1989』の次作)を再録した場合はまた今回のようなことになりそう。...ちょっと否定的な書き方になっていますが、知ってる曲が多くて親近感があるアルバムなら、大丈夫です(個人的に)。『レピュテーション』は自分がチャートにのめり込み始めた頃の作品なので、むしろどうなるかちょっと楽しみでもありますね。ちなみに、『1989』は "Blank Space" って曲が好きです。📒

 

3.ザ・ビートルズ

 これはまあ、驚きましたね...。最後の新曲として少し前からリリースが告知されていた "Now And Then" が、全米チャート7位に初登場しました。イギリスに至っては堂々の1位です。昔の著名アーティストが久しぶりに新曲を出したとなっても、その反響の大きさはさまざま。必ずしも大注目されるわけではありません。ローリング・ストーンズの "Angry" は結局メイン・チャートにはランクインしませんでしたし、アバの再始動もアメリカではそこまで盛り上がりませんでした。なので、ビートルズも結局そんな感じかな、と考えていましたが、舐めすぎでしたね...。反省します。ところで、"Now And Then" は一応一聴しましたが、ポップな曲というよりはちょっと込み入ってて味がありそうな曲...って感じ。自分は決してビートルズの世代ではないですが、実家にCDがあって有名な曲はたくさん知っているので、同曲を聴いて違和感はないな、と思えました。そういえば、昔の著名人で長らく新曲がない人にビリー・ジョエルさんがいますね。復帰の可能性は低い気がしますが、彼もたくさんヒット曲を聴いていて思い出がある人です。

 

<アルバム・チャート>

4.ブリンク182

 アメリカのパンク・バンド、ブリンク182が最新アルバム『ワン・モア・タイム...』で全米アルバム・チャート1位をとりました!!!ブリンク182としては3枚目の1位ですが、1位をとるのは7年振り!そして2023年では初のロック・アルバムNo.1です!面白いのが、1位をとった背景が去年ロック・アルバムとして唯一全米1位を獲得したレッド・ホット・チリ・ペッパーズの『アンリミテッド・ラヴ』(2022) に酷似しているところで、どちらも「全盛期を支えた人気バンドメンバーが、バンドを脱退して長くなっていたが、新作のレコーディングに際して超久しぶりにバンドに復帰した」という共通の背景があります。やっぱりバンドにしても、アメリカでは「人」が人気の核なのでしょう。この1位が、いい流れを作ってくれますように!🌠

 

5.ローリング・ストーンズ

 18年振りのニュー・アルバム、『ハックニー・ダイアモンズ』が全米3位!本国イギリスでも1位!ただ...よく考えてみたら、ローリング・ストーンズは名前は知ってるけど曲は全然知らないバンドでした。ビートルズとは違い、復帰シングルの "Angry" を聴いても「らしいな~」とか思いませんでしたし...。18年前のアルバムは『ア・ビガー・バング』というらしく、同作は当時のグラミー賞にノミネートされていて、グラミー賞のコンピレーション・アルバム(注目作品を集めたアルバム)にも "Rain Fall Down" がフィーチャーされていたので、それだけ知っていて、普通に好きでしたね。ところで、 "Angry" は日本の連続ドラマの主題歌にも起用されていたらしいです。それが影響してたのかどうかは分かりませんが、日本のチャートでも『ハックニー・ダイアモンズ』は4位だったみたいですね。あらためて、自分は洋楽の何気ない会話ができなそうな人だなと思いました。

 

6.クリス・ステイプルトン

 11月の集計第2週(11/10 ~ 11/16)は数多くのメジャー・アーティストのアルバム・リリースが重なりました。結果が出て、Stray Kids が安定の1位をとったり、キッド・ラロイのデビュー・アルバムが思いのほか振るわなかったり、AJRのアルバム・リリースを結果で知ったりといろいろありましたが、それにしてもクリス・ステイプルトンの5作連続Top3という記録はすごいなと思いました。クリス・ステイプルトンはアメリカのカントリー・シンガーで、ザ・スチールドライバーズというカントリー・バンドから2015年にソロ・デビューし大ブレイクした人ですね。アルバム・チャートでの成績はいつもいいので安定感があって、今作『ハイヤー』も5位くらいに食い込むのではと考えていたところ、実際は3位でもっと良かったです。彼はとにかく、声が全然違いますよね、他のカントリー・シンガーと。聞いたら一発で誰だか分かりそうな超シブい声、シブいは最近のカントリー界で特に強い気がします。来年のグラミー賞にもいくつかノミネートされていたクリスさん。ファン層は岩盤層と呼べるまでになっているのかもしれません。🐎

 

全体レビュー(一瞬)

シングル・チャート・・・上位のTop40で新旧交代の動きが活発化!テイラー・スウィフトの大規模チャート・アクションはあれど新たな大ヒット候補が次々と上位に進出し始めた!

アルバム・チャート・・・ブリンク182とローリング・ストーンズの「ロックの週」を経てTop20入りする新作アルバムの数が再び増加!なかでもK-Popアルバムとラテン・アルバムは継続的に、チャート全体に万遍なく所在する存在感!カントリーも強いけど、LACKSの非英語勢力もやはり拡大中!

 


 

今回の記事の関連で、今さらなんですが、私は洋楽を広く浅く聴いているタイプです。

そのため、一組一組について何か書くとなると、けっこう弱いです。

なのに、こういう形でチャート・レビューをやっていて、なんか矛盾していることに気づきました(今さら)。

とはいえ、なぜか無理せず続けられているので、このスタイルは(よく分からないけど)持続可能なのかもしれません。

🦊 至極どうでもいい話でしたが...今月も当ブログの記事を読んでくださった方、ありがとうございました! 🦊

 



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