長崎県知事選、町田市長選で民主党系候補を連破し、久々に意気の上がった自民党。しかし、谷垣禎一総裁、川崎二郎国対委員長の「お公家コンビ」が「今こそその時」と審議欠席戦術を敢行したものの民主党から何もとれず、わずか三日で方向転換した。谷垣執行部に見切りをつけた党内で流行っているのが、勉強会や議員グループだ。
最も目立つのは、舛添要一前厚労相が旗揚げした「経済戦略研究会」。落ち目の自民党で唯一といっていいスターだけに、初会合には約三十人の議員が参加した。舛添勉強会を支えるのは菅義偉元総務相。菅氏は「破産会社のように、自民党も『新旧分離』すべきだ」と公言する新党論者だ。自民党関係者も、
「舛添氏は新党と総裁の両にらみ。新党の場合に備えて資金力がある中川秀直元幹事長、鳩山邦夫元総務相とも会合を重ねています」
と語る。舛添氏の勉強会に参加した中川氏も二月中旬に経済政策の勉強会を憲政記念館で発足させ、河野太郎氏ら十数人が参加。中川氏は「自民党の再生が目的」と強調したが、その言葉を額面通りに受け取る向きは少ない。
新興グループに刺激を受けて、古手の勉強会も動き出した。国会質問で「鳩山首相は平成の脱税王」と追及した与謝野馨元財務相は、与党時代に立ち上げた「正しいことを考え実行する会」を再開させ、後藤田正純氏ら十五人が集まった。与謝野勉強会のエンジン役を果たす園田博之氏は、細川連立政権時代から寝業師で知られる。自民党幹部は、
「園田は去年の衆院選でも『自民党が勝ったら直ちに離党して再編を起こす』と公言していたほどの再編論者だ。参院選が終わったら間違いなく動き出すだろう」
と警戒感を隠さない。
石破茂政調会長が党内の正式機関として設置した成長戦略特命委員会には塩崎恭久元官房長官が入っており、これも勉強会とみられている。自民党では石を投げれば勉強会にあたる状況だ。
だが、勉強会は行動しなければ、受験生と何も変わらない。十七年前、自民党が初めて野党になった時も議員グループは乱立したが、与党に戻ると雲散霧消した。
渡辺喜美みんなの党代表は「舛添新党」に期待をかけつつ「カネ目当てで邦夫に会っちゃ駄目だ。まず行動しなきゃ」と周辺に漏らす。
与党に戻る期待は望み薄の今回、一体何人の議員が行動できるか――。