静岡県は、認知症患者の介護者であることを示すマークを作成する。
全国初の取り組みで、妻を介護する夫らが、女性トイレや下着売り場などに付き添う場合に第三者が戸惑わないよう、首から下げるなどしてもらう。月内にデザインを決め、2011年度から介護家族らに配布し普及を図る。
県長寿政策局によると、認知症患者を介護する家族から「付き添いで、トイレなどに入らなければならないこともある。誤解を受けないようなマークを作ってほしい」と要望があったのがきっかけ。
10年度に予算化し、現在はマークのデザインを3種類から選定中。完成後は市町などを通じ、介護者にマークをプリントしたカードを配布する。
認知症患者と介護家族らでつくる「認知症の人と家族の会」県支部によると、身体障害者と比べ、認知症患者の介護者であることは、第三者から分かりにくいという。
佐野三四(みよ)子代表(74)は「介護中に困る場面がたびたびあり、非常に助かる。ニーズは十分にあると思う」と歓迎している。