塩田千春というと、2001年のヨコハマトリエンナーレで、天井から巨大な薄汚れたドレスが数枚ぶら下がっていたのが不気味で印象的だった。あの時が29歳だったようだ。時は流れて2019年、なんか赤い糸が毛細血管みたいにわっさわっさたむろしている個展が開かれている。赤い紐でぶらさがったたくさんのボストンバッグ、焼け焦げたピアノや椅子に纏わりついた黒い糸。張り巡らされた糸は展示室のヘリにまで達することで展示室全体が作品そのものになっている。この展覧会は一部を除いて写真撮影OKになっている。
ついでながら展示室を出た所にあるMAMコレクションでは会田誠の「フェイクニュース?」という2014年の映像作品が上映されている。会田さんが総理大臣に扮して、英語でスピーチをしているのだが、たどたどしい英語で、鎖国をしようなどと問題発言をしている映像。髪を七三に分けてスーツを着ている会田さんはホントにホントに見違えるほど似合わないデラックス。
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