詩集 裸心全通(らしんとおる):羅針全通:Rasin Toru  

現在、羅針全通(らしんとおる)となりました。「愛のある詩」を、「愛の詩」を創作しています。

詩 ひとりで (追悼の詩)  裸心全通(RasinToru)

2012-08-31 10:40:58 | 
詩 ひとりで (追悼の詩)

今 遠くを眺めている

声が大きいんだと
もっぱらのうわさだった
正義感だけは人一倍とても強かった

涙が出ないように
遠くを眺めるように
悟られないように

お酒もたばこも やった
みんなを困らせたことも・・
玄関で寝ころんだ寝顔
とても愛らしかった

涙が出ないように
遠くを眺めるように
悟られないように

決して憎まなかった
やさしいことば たくさん かけた
杖ついた 背中をやさしく抱いていた

涙が出ないように
遠くを眺めるように
悟られないように

世の中にかけられた
ほころび を といていた
あの人のせなかは 今でも誇らしい

涙が出ないように
遠くを眺めるように
悟られないように


裸心全通(RasinToru)


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詩 契り 裸心全通(RasinToru)

2012-08-30 16:48:32 | 
詩 契り


君が 置いていった
おきてがみ きこえないふり
まどべ に おいて ある
この 今 も

しゃくねつの 青い空
わたのような 雲 流れ
ときおり 雷鳴 に
窓がなる その下に

君が 置いていった
おきてがみ きこえないふり
まどべ に おいて ある
この 今 も

秋風の稲穂 たれ
山道の すすき 呼び
いっしょに 描いた 笑顔
この花びん に 入れたままの すすき
かわいた かおりの 下

君が 置いていった
おきてがみ きこえないふり
まどべ に おいて ある
この 今 も

二人で とわ の 未来を
誓いあって ちぎった
あの宮の 大きな木 二人の証
初詣の思い出 お守り そのままに
そっと となり へ

君が 置いていった
おきてがみ きこえないふり
まどべ に おいて ある
この 今 も

このままで いいから
思いで だけで いいから
今も かがやいている
桜の花びら ひとひら また ふたひら
美しく 輝きながら
今 春風を 入れる よ

君が 置いていった
おきてがみ きこえないふり
まどべ に おいて ある
この 今 も



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詩: 弟よ 裸心全通(RasinToru)

2012-08-29 03:41:31 | 
詩: 弟よ

幼いころは
おとうと が とてもほしかったんだよ
いっしょに どろんこ あそび が したかったの さ

こうして おとなに なって
君に 会えたのに

たくさん の お兄さん を
君に して あげたかった

ぼくが君の部屋に招待された時
お兄さんがほしかった って
言ってくれた こと
ほんとうは とても うれしかったんだ
あれから 君が いろんなことで悩んでいたこと
とても気にかけて いたんだ よ
君の心が 病んでいた ころ
あの公園で テコンドーの 稽古台 に
なった 時

希望の光が 見えていた ね

君の彼女と 晴れ渡った 未来 を ・・
幸せな木陰見守る ひな鳥たちの巣のように ・・

ぼくらも やがて 君が先に選んだ 場所 へ
光り 輝く その 場所 へ ・・

幼いころは
おとうと が とてもほしかったんだよ
いっしょに どろんこ あそび が したかったの さ

こうして おとなに なって
君に 会えたのに

たくさん の お兄さん を
君に して あげたかった

君の彼女と 晴れ渡った 未来 を ・・
幸せな 木陰見守る ひな鳥たちの巣のように ・・

君は とても とても やさしすぎた から ・・

ぼくらも やがて 君が先に選んだ 場所 へ
光り 輝く その 場所 へ ・・

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詩:夢ごこち (夢心地) 裸心全通(RasinToru)

2012-08-28 00:22:47 | 
詩:夢ごこち


きょうは マナちゃん の
おかしを つくって みました
おかしと言っても
不器用なので
小麦粉を溶かして
焼いて
お砂糖をつけてみました

ひとつ 含んで
まるで そばにいるようでした

また ひとつ含んで
マナちゃんの笑顔が浮かんできました

もうひとつ 含んで
楽しい団らんを
思い浮かべました

娘2人も帰ってきたようです

とても楽しい気分になり
思わず微笑んでしまいました

最後まで食べそうになった時

もう 今日は 会えなくなるのか と
少し 寂しく なりました

マナちゃんと娘たちも ちょっと 寂しそうな顔を
しました

全部 食べてしまって

ひとり テーブルの上

静かな 少し薄暗く感じる 所

妙に 時計音 が
大きく ゆっくり
コチコチ と
響いているのです

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詩: 時代  The Rasin Poems (抜粋) 裸心全通(RasinToru)

2012-08-27 18:50:30 | 
「時代が求めているもの」:時代の詩

 競争という感覚
 競争という 意気込み から
 活動を 一日のエネルギーを
 と 行う 時代から すでに
 時代 は かわりつつある
 自然との協調 調和 から 
 自然に 体に しみいる
 エネルギー
 朝日と ともに 体に
 しみいる
 目覚めと ともに 体に
 しみいる
 エネルギー
 新鮮なエネルギー
 そんな エネルギーを
 繊細なアンテナで 感じ
 それぞれが いままで
 競争という意識で 暴力を
 行っていたことに
 気づきはじめれば
 意識の支配で
 他人に圧迫をあたえることが
 必ずしも良いことではないことに
 気づきはじめる
 それは 呼吸のし辛い 深海へ
 素もぐりする際の 心構えに似ていた
 しかし いまは もう 浅瀬
 いつでも 顔は 上げられる
 この場所で 過呼吸になるような
 生き様は
 時代は要求していないよ
 と
 霧のような 繊細な光の微粒子に なって
 語りかけている



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詩:「不沈東京」 裸心全通(RasinToru)

2012-08-26 06:31:38 | 
詩:「不沈東京」



このデパートのような
最上階の 施設で

「水」のことで
待っていたん だ

さっき 別れた 彼女から
電話がないので
少し不安になっている・・

しばらくの時間

・ ・・しびれを切らして

人ごみの 中

施設をくだり

駅に向かって  一直線

大通りを歩いていた

ポケットに 振動を感じる

取り出した携帯電話にはさまった
メモ紙

そっと  よけて

待ちくたびれていたとも言わず・・

普通のふりをして  でた

彼女から

「もう、行かなくちゃいけない時間になったわ」

切り出しのことばが  はしる
そして 知らない 駅名なのか?
地名なのか?

彼女からの ことば

「不沈東京」
・ ・



「ぼくは「不沈東京」を通ったことがない」

「ここから 電車へ乗るための・・

この町の駅の改札口で待ちあわせをしよう」


彼女に告げた

「不沈東京」  って

何だろう ?

宇宙のみんなは 知っている

やがて  彼が知ることになる

「不沈東京」



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詩: マナ   The Rasin Poems (抜粋)   裸心全通(RasinToru)

2012-08-23 11:07:21 | 
マナへ捧げる詩;まなの詩 T.Rasin




こちらは エアポート へ

遠い 彼方 が 少し覗いている

ビッグストレート ハイウェイ

大地の帯 の この控えめな たまり に

人ひとり いない バスストップ

見渡す限り 看板ひとつない  景色

座った ボックス  天井の透明な

屋根越しの 空 から 澄んだ 青空から・

西洋の天使たち が ブルーごと 舞い降り

旅人を 落ち着かせる   ・

旅人は 何か 新鮮さを  感じている

旅人から  太陽の ほほえみ が ・

口元の喜び と ひとりで 喜んだ 照れ隠し

まるで 見えない 愛のカーテンに囲まれている よう に

よろこびの 深呼吸 で  ひとつ 肩が 揺れ た



電柱や 電線ひとつ 見えない  景色に向って  ・

そこに決して 止まることのない 野鳥たち の声 が

その森 から 聞こえて くる よ

ハイウェイの車 が とぎれた 時

聞こえて きた 野鳥の声に・・

町の中 セラーノ通りの町並みが・

旅人の目にも 確かに 映って いた

あの自転車が渡っている 大きな陸橋を越えて

無料の号外 新聞を受け取り 地下へ下って ・・



セラーノ通り(Serrano Street)

目指して 降りた 地下鉄



古い西洋仕立てのアパート



バスストップ

こちらは エアポート へ

遠い 彼方 が 少し覗いている



毎朝 2人のベッドから 聞こえて来た

街路樹の 鳥たちの あいさつ



轟音ベルトのハイウェイの帯から ・

遠い羽の バス が 降り立った

旅人は 帽子と襟巻きに首をすくめ

突っ込んだポケットから 手を出し

バスを掴み 昇ろう と した 時



ハイウェイ音 は 止んだ



森の中心から 叫ぶような 鳥の声 が ・



旅人の 心の目に セラーノ通りの町並みが・

バスの取っ手を握った 旅人は 昇ることを

止めて しまった



しばらくの 時間の あいだ



まるで 見えない 愛のカーテンに囲まれている よう に

よろこびの 深呼吸 で  ひとつ 肩が 揺れ た



バスの車掌 と マナ が

セラーノ通り(Serrano Street)  は

陸橋を越えて  ハイウェイ向こうの 地下へ・・

と にっこり と 微笑んだ



バスストップ

こちらは 



エアポート へ

遠い 彼方 が 少し覗いている

               

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詩: フィレンツェ     The Rasin Poems (抜粋)  裸心全通(RasinToru)

2012-08-21 17:48:09 | 
フィレンツェ の 屋根 の 色に



その 少年は  大きく なった



この 異国 の 地   で  ・・

すくすく と 育って いった





晴れた 新婚生活 の 新居 を 選ぶ この地

注文 を はじめて  いる

フィレンツェ の 屋根 の 色に    と



物静か風 の  だいだい色 の ・・





遠く 眺めながら・・

フィレンツェ の 屋根 の 色に   ・・



生まれる前の 昔 を 思い出す ように



夫婦 は 笑顔で   屋根瓦 を 選んでいる





フィレンツェ の 屋根 の 色に   ・・



この 国 の  ほとんど どこに も ない 色 の

屋 根



この 一軒の 家の 屋根瓦

遠き あの 地 の   ふるさと の  香り





秋の コスモスの 上に  広がる 風景 を

今 思い浮かべながら  ・・



フィレンツェ の 屋根 の 色に   ・・









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詩: もう一度  The Rasin Poems (抜粋)  裸心全通(RasinToru)

2012-08-19 20:55:00 | 
もう一度    :若さの勲章の詩

君が若い頃 人知れず 盲学校の
近くの歩道橋の上までいって
神様に 全員 目が見えますように と
お願いして涙を流して
いたことは 神様も知っていたんだって・・
やさしい君にはあとでごほうびがいっぱい
あるよって その時神様は言っていたんだってよ

君が成長して 立派な 大人になった 今、
その時のことを もう一度 思い出して ほしい
と 言ってるよ


     
                  

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詩:至福の民たち(至福の乾杯)   裸心全通(RasinToru)

2012-08-18 21:58:34 | 
詩:至福の民たち(至福の乾杯)   裸心全通(RasinToru)



ぼくには あるの さ

至福の 深呼吸

静かに 目を閉じても

静かに お話し を している 時 でも


静かに ゆっくりとした 深い 呼吸 を


楽しんで いるん だ

存在 が

すべて

宇宙に 同調 して いくん だ

もう すでに

うれしい 光りのイメージも

浮かび はじめて いる よ


小さく こぢんまりと よろこんで いる 

かわいらしい

ほくほく の 心 なの さ


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詩: たばこ(煙草)  裸心全通(RasinToru)

2012-08-18 21:24:00 | 
詩: たばこ(煙草)


酒に酔った 感覚

この感覚に 似ているのである


意識が ゆらぐ


心の軸 が 止まりそうな 駒のように

なって いるんだ

ゆっくり と 揺れて いるん だ よ



だんだん と

意識 が  低く なるん だ



空耳が 鳴っている

こんなに すばらしい 現実 なのに

とても もったい ない  よ


突然

明るい 光り が さし た



とても 明るい 光りの 友たち が 笑って いる



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詩:光りの声   裸心全通(RasinToru)

2012-08-18 04:32:37 | 
詩:光りの声



あなたの 泉の ほとり の

あの 小鳥たち は

今 でも

あなたの 指に 乗って きます か?


あなたは さみしく なった 時

あの 泉 へ 出かけて います か?

あなたは つらく耐えられなく なった 時

指を 差し出し

泉 の 小鳥たち を  呼んでいますか ?

あなたが 机の 上 で 居眠り している とき

泉の ほとり が 顔 を 覗かせて

あなたの まわりに  ひかりの 軌跡 を 描きながら

小鳥たちが 飛び交って  ・・・

あなたが 少し 首を 上げた 瞬間 に

まぶたの 上から まつげを たどり

小鳥たちの ハーモニー が

あたたの 部屋へ

溢れ出して いる

まるで 魔法に かかった ように

目が醒めた あなた の もとから

すべての 悩み は 消え失せて いく よ

きょとん  と

彼女は 遠く おぼろげに  ・
かすかな 波動音を聞き取ろうとしている

・・


あなたの 泉の ほとり の

あの 小鳥たち は

今 でも

あなたの 指に 乗って きます か?

・ ・
遠く 遠く さざなみのように  聞こえている


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詩:奇跡 (小鳥の歌が聞こえるよ)  裸心全通(Rasin Toru)

2012-08-17 03:39:48 | 
詩:奇跡 (バックミュージック 「アイのうた」福井舞さん) 裸心全通(RasinToru)

:奇跡を呼ぶ詩




奇跡の詩





小鳥の歌が聞こえるよ
小鳥の歌が聞こえるよ
ふり むいているよ

おかっぱ 頭
愛らし や

ゆっくり
ぎこちなく
あるいて
あるいて

ふり むいているよ

小鳥の歌が聞こえているよ

はじめて みたいだよ

誰も 見ていない ところで
笑顔を 見せているよ

あの 小鳥さん  に  ね
丘を 歩き  たどり 着いた

背中が 小さく ちいさく なっていく・・・

門 の おじさん が お出迎え
おはようの 笑顔 だ
いつも下を向いて過ぎていた  その子
今日 初めて 笑顔で 返した

おじさんが 驚いて  目頭を押さえ 
門 を 握り締めている

この 聾学校(ろうがっこう) の 登校の 朝

愛の祝福 の 朝が はじまったよ


裸心全通(RasinToru)


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詩:希望のキャンパス  The Rasin Poems (抜粋) 裸心全通(RasinToru)

2012-08-14 18:49:41 | 
『希望のキャンパス』:父の希望の詩


筋道を たて こうすれば こうなる

段取りをし  こうしたら  こうする


毎日 が 過ぎていく


たんたん と 過ぎる 中


筋道を たて こうすれば こうなる

段取りをし  こうしたら  こうする


道具に しはじめた


決して 使っては ならない ところに まで ・・


この 道具を  つかって いた


もう 麻痺して しまって いた


しかし  気づいた  よ


愛の 精たちが  胸を撫で下ろす


筋道を たて こうすれば こうなる

段取りをし  こうしたら  こうする


非人道 という 道 の 入り口 が ・・


その 入り口 が いくつも あることに ・・


愛 の アンテナ が 


修正 を してくれた


その父は人格者だった


素直に はずかしげも なく・・


ありがとう  と 言った


思惑の 駆け引き の 競争  ・・

・ ・思惑の 駆け引き の 競争  



非人道 という 道 の 入り口 が ・・


その 入り口 が いくつも あることに ・・



思惑の 駆け引き の 競争 を 外して 見た 時


その父


はじめて 自分のエゴで 他人 を 呪って いたことに 気づいた


他人の未来まで押しはかろう と していた 傲慢さは ・・


素 に なった 自分 が  自分自身 を 救助 してくれた


この 気 づき に 本当に ありがとう  って 言っている


そんな 姿 が あらわれ はじめた


父たちの


その 描く 未来 の キャンパスが  幾重にも 重なり合い


人類 の 未来 の 希望の道 が  うっすら と 見えはじめている



                       



                         
 裸心全通(RasinToru)

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詩: 終演のたばこ(終演の煙草) (禁煙の詩 4) 裸心全通(RasinToru)

2012-08-12 21:36:17 | 
詩: 終演のたばこ(終演の煙草) (禁煙の詩 4)
 


シャバの空気に いぶされて

いぶされて

己を

煙で

いぶして いる

人類

煙 の  塔

やわじゃ ない から

いぶしたく なるのさ

この 美しい 宇宙に

ひとつ だけ

いぶし の たいまつ が

のぼって いる

地球 よ

煙 の  塔

そろそろ

つきあうのも

終わりに 
しよう じゃ ない か

ひとり 

また

ひとり

盲目になる

いぶし  から

抜け出して いくよ


裸心全通(RasinToru)


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