知っている人は当たり前のように知っていることだが、
私はこれにめっぽう弱い。
カーディアスが文字通りの「血」を、バナージの頬に捺印する。
彼が他のガンダムシリーズの主人公、アムロやカミーユとは違う安定を見せるのは、このせいでしょう。
彼はまず、母親と暮らした記憶がある。彼女はまさしく母で、息子を夫の「野望」から守るために出奔する。
その母の思いを知りながらバナージは、
「母さん、ごめん」と父親の遺志を継ぐことを決意するのです。
ファーストのアムロが、母を切り、父を捨てたのとは、えらい違いです。
アムロはやっぱり機体としての「ガンダム」に振り回された感があるけど、
バナージはユニコーンの主人です。
作られたモビルスーツ。
擬人化してしまうと「彼ら」は永遠の子供で、決して親には――胸にしまったパイロットたちの親にはなれない。
パイロットの方が「彼ら」を、うまく世界(アナザー・カントリーであるアニメの世界)に調和するように、導いてやらねばならないのです。
「UC」は、そこんところがとてもうまくいっている。
「UC」のテーマは親からの独立なのだと、どこかで聞きました。
でも独り立ちするからには、それ以前には親と共存していなくてはならない。
決して長くはないバナージとカーディアスのシーンでそのテーマを描き切った「ユニコーンの日」は、
やはり秀逸です。
私はこれにめっぽう弱い。
カーディアスが文字通りの「血」を、バナージの頬に捺印する。
彼が他のガンダムシリーズの主人公、アムロやカミーユとは違う安定を見せるのは、このせいでしょう。
彼はまず、母親と暮らした記憶がある。彼女はまさしく母で、息子を夫の「野望」から守るために出奔する。
その母の思いを知りながらバナージは、
「母さん、ごめん」と父親の遺志を継ぐことを決意するのです。
ファーストのアムロが、母を切り、父を捨てたのとは、えらい違いです。
アムロはやっぱり機体としての「ガンダム」に振り回された感があるけど、
バナージはユニコーンの主人です。
作られたモビルスーツ。
擬人化してしまうと「彼ら」は永遠の子供で、決して親には――胸にしまったパイロットたちの親にはなれない。
パイロットの方が「彼ら」を、うまく世界(アナザー・カントリーであるアニメの世界)に調和するように、導いてやらねばならないのです。
「UC」は、そこんところがとてもうまくいっている。
「UC」のテーマは親からの独立なのだと、どこかで聞きました。
でも独り立ちするからには、それ以前には親と共存していなくてはならない。
決して長くはないバナージとカーディアスのシーンでそのテーマを描き切った「ユニコーンの日」は、
やはり秀逸です。