東京新聞の連載「いま読む日本国憲法」が特別編として、共謀罪を特集。
憲法違反の指摘がある4つの条文を挙げています。
まず、人権の総則規定とされる13条。
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
ここに規定される幸福追求権はプライ . . . 本文を読む
「炭鉱のカナリア」とは、炭鉱夫たちが炭鉱に入っていくときには鳥かごに入れたカナリアを持って入り、ガスが出た時にまだ人間の体調には影響がない程度でもカナリアがガスにやられて止まり木から落ちてくれるので、ガスが出たことがわかって人間は事なきを得るという話です。
ここから転じて、人間社会で一番最初に被害を受ける少数者や弱者のことを炭鉱のカナリアといい、彼らを見捨てるといずれ一般の人 . . . 本文を読む
もともと、盗聴法=通信傍受法の適用拡大は国民の人権侵害の可能性が大いにありました。
<通信傍受法> 犯罪捜査のために裁判所が出す令状に基づき、電話や電子メールの傍受を認める法律。2000年の施行時には薬物、銃器、集団密航、組織的殺人の4類型に限定されていたが、昨年12月、殺人や放火、詐欺、窃盗、児童買春など対象犯罪を9類型に増やす改正法が施行された。00年から15年までに傍受し . . . 本文を読む
2017年2月17日、民進党の山尾志桜里議員が、共謀罪、政府に言わせるとテロなどの犯罪を組織的に準備した段階で処罰が可能になるテロ等準備罪を巡り、捜査当局の判断次第で一般の人が処罰される恐れがあると追及しました。山尾議員「一般の市民であっても途中で捜査機関が一変した、犯罪集団に切り変わった。こういう認定をされれば今回の対象にあたる」安倍首相「犯罪集団に一変した段階で、その人たちは . . . 本文を読む
今朝の衝撃のニュース。共謀罪に関する世論調査の結果です。
「共謀罪」の構成要件を厳しくしたと称して名前を変えただけの「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法の改正案、NHKの世論調査でこうした法整備が必要かについてどう思うか聞いたところ、
「必要だと思う」が46%、
「必要ではないと思う」が14%
だったというのです!
NHKは
「組織的なテロや犯罪を防ぐため」
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共産党の機関紙しんぶん赤旗が他党の議員の質疑のみを記事にするのは珍しいことではないでしょうか。
共謀罪に関して。
さすが元検事のしおりんこと山尾志桜里民進党前政調会長というところか。
2017年2月4日(土) しんぶん赤旗
「共謀罪」法案 処罰範囲 制限なし
危険な構造浮き彫りに
安倍政権が今国会に提出を狙っている「共謀罪」法案をめぐり、3日の衆 . . . 本文を読む
とうとう言うに事欠いて、オリンピック名目で共謀罪の導入を果たそうとしている安倍首相。
2017年1月23日から始まった衆議院での代表質問でこう言い切りました。
「国際組織犯罪防止条約が求める国内法の整備についてお尋ねがありました。
わが国が条約の国内担保法を整備し、本条約を締結することができなければ、東京オリンピック・パラリンピックを開けないと言っても過言ではありません . . . 本文を読む
安倍政権は小泉政権時代に3度も廃案になった共謀罪をまたも法案提出しようとしています。
この際、従来の共謀罪とは違うということで、テロ等準備罪という名前の付け替えをしたり、あの手この手で今度こそ法律を作ってしまおうとしているのですが、その小手先の小細工の中に、共謀罪が対象とする犯罪の数を微減させるというものがあります。
共謀罪とは、複数の人がある犯罪をやろうと相談しただけで . . . 本文を読む
2016年5月24日にも衆議院を通過しそうな刑事訴訟法と通信傍受法の改悪案は酷い内容ですが、我が日本弁護士連合会は取り調べの一部可視化が実現するとしてこれに賛成しています。
しかし、今回の一部「可視化」は日弁連や民進党の言う取り調べの「一部可視化で一歩前進」などではなく、逆に、新たな冤罪の危険性を高めます。
そもそも、捜査官が自白を強要する人権侵害と誤判の危険をなくすため . . . 本文を読む
判決後行われた裁判員の方々の記者会見、特に、録音・録画について、ある裁判員が
「決定的な証拠がなかったが、録音・録画で判断が決まった」
と話したという文字が目に飛び込んできて、目がくらむというか、目の前が真っ暗になりました。
決定的な証拠がなかったら有罪にしたらダメでしょう。
判決は客観的証拠は状況証拠しかなく、しかも
「被告が犯人でなければ合理的に説明できない事実 . . . 本文を読む
これ、尿に覚せい剤を微量混ぜてもダメなんです。
覚せい剤の鑑定結果には、尿に覚せい剤であるフェニルメチルアミノプロパンの分解物が若干量含まれていないといけないので、たぶん、どっかから覚せい剤を使用した別の被疑者の尿を持ってきて、警察官が自分の尿を足して、そんでもって鑑定させてるんですよ。
なにを手の込んだ証拠ねつ造をやっとるんか!
覚せい剤取締法違反( . . . 本文を読む
銃刀法違反で懲役2年が確定したロシア人男性の再審開始が認められ、垂れ幕を掲げる弁護団=3日午後、札幌地裁前。
寒い中ご苦労様です。
刑事訴訟法の授業では、おとり捜査は捜査機関が
1 全くやる気のない人をそそのかして、やる気にさせたら違法。
2 もともとやる気のある人に犯罪の機会を提供したのなら適法
と教えるのですが、今回はもろに1の場合だとして、札幌地裁 . . . 本文を読む
検事をやめて弁護士になった人のことを、やや揶揄を含めてヤメ検弁護士と言ったりするのですが、郷原信郎氏はヤメ検の中でも立派なヤメ検。
たとえば、甘利元経済再生相の事件についても、早くからあっせん利得罪の成立の可能性を指摘され、URなどへの強制捜査を主張されています。
甘利明大臣の疑惑を告発した人を山東昭子派閥会長が「ゲスの極み」「喧嘩両成敗」。そして事業者行方不明。
維新 . . . 本文を読む
2015年4月22日に衆議院第二議員会館で開催された「問題だらけの『刑事訴訟法改正案』 なぜ冤罪被害者は、反対するのか」シンポジウム。
日本弁護士連合会の村越進会長の「2015年を振り返る」というインタビューが昨年2015年12月に、弁護士ドットコムニュースにより行われました。
村越先生は、長い弁護士生活の中でも、非常に憲法を大事にされてきた方だということで . . . 本文を読む
オウム真理教のどんな犯罪にどう関与したという容疑で指名手配をされているのかも知らぬまま、10年以上も駅や警察に張られている菊地さんらの手配写真を眺めつづけてきました。
正直、法律家の私でさえ、菊地さんと呼ぶことに抵抗があるくらいです。
あらためて、オウムによる犯罪の被害者の方々のご冥福と、ご遺族や生き残られた被害者の方々のお幸せをお祈り申し上げます。
これだけ予 . . . 本文を読む