(まだ20年未満のナトリウム発火災害)
多数の点検漏れが見つかり、運転再開手続きの停止命令を受けている日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」で、2013年6月に新たに約2300カ所の点検漏れが見つかったことが分かりました。まだ点検が済んでいない個所を合わせると6000以上です!
もんじゅを運営する日本原子力研究開発機構によりますと、点検を不要としていたり、点検時期を変更した機器を内部調査した結果、約2300カ所が点検漏 れにあたることが分かりました。また、今月初めから20日まで行われた原子力規制庁の定期検査で、記録ミスにより点検期限を過ぎていた機器が65カ所あっ たことも分かりました。この結果、前回見つかった点検漏れも含め、現在も約4100カ所の機器の点検が済んでいません。
こんなに漏れがあるなんて、口先だけで全く点検する気がないんでしょう。
しかも同日まで行われた原子力規制庁による保安検査で、これとは別の65点の点検時期が約半年間、過ぎていたことも判明。同機構は、これらの点検は同日までに完了したとしていると大ウソをついていたのです。
仕分け人から抜本的見直しと言われた超危険高速増殖炉もんじゅは廃炉にして核燃サイクルをストップすべきだ
もんじゅは世界最悪の猛毒プルトニウムも使うMOX燃料(プルトニウム・ウラン混合酸化物)を使用し、消費した量以上の燃料を生み出すことのできる高速増殖炉の実用化のための原型炉であり、燃料が燃料を増殖する夢の増殖炉として開発が始まりましたが、ナトリウム火災事故、原子炉内中継装置落下事故、などなど大事故が起こり、今も運転できないまま、点検さえままなっていないのです。
核廃棄物の処理に困った国と電力会社が、莫大な予算を使って、使用済み核燃料だって理論的にもう一度燃料として使えると言っているだけの詐欺なのです。
今回の点検漏れも、原子力機構は「再発防止に全力を尽くす」としていますが、原子力規制庁の担当者は、原発の安全管理の基本ルールとなる保安規定に「抵触する可能性がある」と指摘しているというのですからどうですか。
だらだらだらだら血税を垂れ流して、いつ、廃炉するんですか。もう今廃炉するしかないでしょう。
究極の火事場泥棒=白アリ官公庁が寄ってたかって被災地以外に使ってしまう復興予算=血税
何千か所もほったらかしって、何も仕事してないとしか思えません。
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毎日新聞 2013年06月21日 21時03分(最終更新 06月21日 22時16分)
高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の機器約1万個に点検漏れがあった問題で、運営する日本原子力 研究開発機構は21日、新たに約2300個の点検漏れが見つかったと発表した。原子炉を冷やすのに必要なポンプなど安全上最も重要な「クラス1」の3機器 が含まれていた。原子力機構が調査し、今月3~21日に実施された原子力規制庁の保安検査で報告した。
点検漏れのあったクラス1の3機器は、ナトリウムを循環させる1次主循環ポンプと2次主循環ポンプ、1次系ナトリウムで2次系のナトリウムを熱する中間熱交換器。いずれも点検は終えたという。
これまでは「電気保修課」が担当する機器しか点検漏れの調査をせず、今回は他の課の担当機器も調査して明らかになった。点検漏れは昨年11月に発覚し、原子力機構は今年1月末、約1万個の機器に点検漏れがあったとする報告書を原子力規制委員会に提出している。
一方、原子力機構が点検を終えたとした機器約8000個のうち約2000個は3月末時点で未点検だったことも明らかになった。原子力機構の再調査で、必要な技術評価をせずに点検時期を延ばした機器などが見つかった。9月末までに点検を終える計画という。
また、新たに判明した約2300個の点検漏れのうち65個は、規制庁の検査官が今回の保安検査で点検期限の超過に気付いたという。規制庁は、原子力機構の調査で見つからなかったことを重視し、保安規定違反に当たる可能性があるとして調査を進めるというのですが。
もんじゅの点検漏れを巡っては、規制委が先月、「安全文化の劣化」を指摘して運転再開準備の禁止を命令。理事長の鈴木篤之氏が辞任しています。文部科学省が「改革本部」を設置し、組織の抜本的見直しを検討している。
敦賀市役所で記者会見したもんじゅの弟子丸(でしまる)剛英所長代理は「さらに未点検機器が増え、信頼を落としたことは大変申し訳ない」と陳謝した。【柳楽未来
もんじゅで新たに点検漏れ約2300点
日本原子力研究開発機構は21日、高速増殖炉原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)で新たに約2300点の機器の点検漏れがあったと明らかにした。原子力機構が確認し、原子力規制庁が今月3日から21日まで行った保安検査で報告した。
もんじゅは既に約1万点の機器で点検時期を超過していることが判明、原子力規制委員会が5月末、事実上の運転禁止命令を出している。原子力機構は 「再発防止に全力を尽くす」としているが、規制庁の担当者は、原発の安全管理の基本ルールとなる保安規定に「抵触する可能性がある」と指摘。安全軽視とも 言える問題が新たに発覚したことで、厳しい批判にさらされそうだ。
原子力機構によると、これまで点検対象としていなかった機械保修課や燃料環境課の機器についても確認作業をしたところ、新たな点検漏れが判明。未点検機器数はこれで計約1万2000点となった。
また、これらとは別に、原子力機構が点検を不要などとしていた原子炉を冷却するナトリウムのポンプなど重要機器を含む2000点近くについても点 検が必要と指摘された。規制庁の抜き取り調査で、65点の機器で点検期限の記載などに不備があり、期限が超過していたことも分かった。
点検漏れ問題をめぐっては、原子力機構の鈴木篤之前理事長が引責辞任した。もんじゅは運転禁止命令が出された後も、国の緊急時対策支援システム (ERSS)へのデータ送信が停止したり、2次系冷却材ナトリウムが一時保温できなくなったりと、トラブルが続いている。(共同)
[2013年6月21日22時39分]
もんじゅのボロボロな現状と原子力開発を無理矢理進めようとする人々
2013.06.06 13:30 記者 : 夕刊ガジェット通信 カテゴリー : ガジェ通 タグ : 夕刊ガジェット通信
東京新聞がいい仕事をしている。2013年6月3日付の同紙夕刊1面に、ふたつの記事が隣り合わせで掲載された。右側が「もんじゅデータ送れず 4時間、サーバー電源切れ」。左側が「『もんじゅ開発 継続』原子力機構 新理事長が就任」。これらを読み合わせて、浮き彫りになるものは何か。
第1の記事は、日本原子力研究開発機構(原子力機構)の高速増殖原型炉もんじゅでサーバーがダウンし、4時間にわたって「全国の原発の状態を把握す るための国の緊急時対策支援システム(ERSS)へのデータ送信」が止まったことを報じる。1万点近くの機器に点検漏れが見つかり、原子力規制委員会から 運転再開準備の停止が命じられたのが5月29日のことである。
つづいて第2の記事では、点検漏れの引責で辞任した原子力機構の前理事長の後釜が決まり、下村博文文科相から辞令が交付されたことが報じられてい る。新理事長に就任したのは、ずさんな運営により廃止となった原子力安全委員会の元委員長である松浦祥次郎氏。文科相は松浦氏に「安全文化の醸成に最大限 努めていただきたい」と述べ、松浦氏は「政治的に必要がないと決定が下されるまでは、開発をつづける」と答えている。
運転を再開する準備さえ停止となり、使用者の電気料金から捻出されている年間170億円の維持費(福井新聞、5月16日付)が死に金となるため、廃 炉の可能性が高まっているのがもんじゅの現状である。にもかかわらず、もんじゅが安全であることを少しずつでもいいから示せと文科相は述べ、文科相がいら ないと言うまでもんじゅを維持しますと新理事長が言う。
つまり、ふたつの記事で浮き彫りになるのは、こうである。まず、もんじゅは、点検漏れを指摘されて運転準備を停止させられ、かつ点検漏れを指摘され なかった機器(サーバー)にも支障があった。もはや何を信用してよいのやら、分からない状況になっている。つまり、もんじゅは、すでに終わっているという ことの確認が第1の記事である。
しかし、その終わっているもんじゅについて、文科相は「安全文化の醸成に努める」ことを求め、あなたがそう言うならもんじゅの開発を続けます、と言わんばかりのコメントを原子力機構の新理事長が発している。大臣と新理事長の戯れ言を紹介しているのが第2の記事だ。
もんじゅのボロボロな現状。それでも原子力開発を無理矢理進めようとする文科省ー原子力機構ラインの考え。このふたつが、見事に乖離しているのが分かる。それがふたつの記事で浮き彫りになっているのだ。
(谷川 茂)
※写真は独立行政法人 日本原子力研究開発機構 敦賀本部 もんじゅ関連情報ページより
【関連情報】
独立行政法人 日本原子力研究開発機構 敦賀本部 もんじゅ関連情報ページ
http://www.jaea.go.jp/04/turuga/monju_site/index.html
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