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こういうのを人でなしというのでしょう。
米国のトランプ大統領は２０２５年２月２６日に、ＡＩを使って制作されたとみられるパレスチナ自治区ガザ地区の「将来像」の動画を自分が作ったSNS、トゥルースソーシャルに投稿しました。
現実にはイスラエル軍により徹底的に破壊されたガザに海浜リゾートに黄金色のタワーがそびえ、トランプ氏とイスラエルのネタニヤフ首相が余暇を楽しむ様子などが描かれています。
要はウクライナでレアアースをせしめようとしているように、ガザのリゾート開発では不動産屋として儲けに走るという意図が露骨です。
トランプ大統領がネタニヤフ首相との共同記者会見でガザ市民の全員強制移住を打ち出し、「アメリカがガザを所有する」「土地を平らにして経済発展を作り出す」「パレスチナ人は喜んでガザを離れる」と言い出す（呆）
トランプ大統領はガザの「停戦」案として、ガザ地区から２２０万人のパレスチナ人をすべて強制移住させて追い出し戻ってこれないようにすること、そしてガザ地区をアメリカが所有して、世界から富裕層を招いて、同じ地中海に面したスペインのリゾート地であるリビエラのようにするとうそぶいていました。
それが現実になったらこんな理想郷だと言いたいのでしょうが、動画にはトランプ政権入りした世界一の大富豪のイーロン・マスク氏も登場し、
「トンネルもない。恐怖もない。ついにトランプ・ガザがここにある」
という陽気な歌声が流れるなか、イーロン・マスク氏が食事を楽しんだり、彼がばらまいて宙を舞う札束に子どもたちが手を伸ばしたりする姿が描かれていて、最後にはトランプ氏の巨大な黄金の像も登場するのです。
これは明らかなパレスチナ人蔑視ですし、プーチン氏がピョートル大帝になりたがっているようにトランプ氏もキングになりたいという宣言。
この動画はトランプ氏の悪趣味だとか成金趣味では済まされない、昔で言うとナチスの宣伝映画、現代のトランプ流帝国主義のプロパガンダです。
ただ単に下品なだけではなく狂ってる。
地球温暖化否定の陰謀論者トランプ大統領が就任初日にパリ協定からの離脱を表明。莫大な献金を受けている石油関連業者のため化石燃料や鉱物などの開発を大幅規制緩和。これはまだ「トランプの悪夢」の序章に過ぎない
トランプ氏が投稿したのは３０秒ほどの短い動画で、「ガザ2025」「次はどうなる？」とのタイトルで始まり、破壊し尽くされたガザの町並みを抜けると、ビーチ沿いに高層ビル群がそびえる風景が広がります。
そして、トランプ氏の顔を模した金色の風船を持った子供や踊り子、水着姿のトランプ氏らがプールサイドでくつろぐ場面もあります。
この動画でトランプ氏とガザの砂浜でカクテルを飲んでいるネタニヤフ首相にジェノサイド（民族抹殺）をされているガザでは、イスラエル軍の攻撃による人道危機が続いており、トランプ氏の動画を見た地元住民からは怒りの声が当然上がっています。
この動画を見たガザ住民のムハンマド・ハッサンさんは、ＣＮＮの取材に
「ガザは私たちの土地だ。狂った男にガザを買わせてホテルを建てさせるわけにはいかない」
と憤り、イマド・ムハンマドさん
「我々はオリーブの木のようにここに残る。ここで生きてここで死ぬ」
と訴えました。
ガザではこれまでに子供たち数万人を含む少なくとも５万人の市民がが死亡しています。
建物の多くは破壊され、住民の大半が避難生活を続けていますが、ガザ市民の誰もがガザに住み続けたいと言っています。
ウクライナではウクライナ市民の意見など聞こうともせずにロシアのプーチン大統領の望むように「停戦」＝ウクライナの降伏を計画し、ガザではパレスチナ人を蹂躙してネタニヤフ首相と自分の利益だけを画策するトランプ大統領を早くストップしないと、世界の人道主義は破滅します。
【悲報】＃米大統領選２０２４ ドナルド・トランプ氏が勝利宣言。ネタニヤフ首相「あなたの歴史的なホワイトハウスへの復帰は米国の新たな始まりであり、イスラエルと米国の偉大な同盟関係への力強い再確認である」
これが現実だ。
イスラエル軍の攻撃でガザ地区の１万数千人の子どもたちが死亡。イスラエル軍の攻撃と包囲でガザに飢餓が蔓延し人口の４分の１が飢餓状態。３月に国連安保理議長国になる日本は死に物狂いで即時停戦決議をまとめろ。
【#ネタニヤフの逮捕まだですか】イスラエル軍によるガザ市民の死者数はガザ当局の発表より４割以上多くすでに７万人を突破か。病院の燃料が切れ乳児が次々と凍死。年明け１週間で７４人の子どもたちが死亡。
編集後記
ガザでは２１０万人の市民を強制移住させようとしているトランプ氏ですが、ウクライナではロシアの侵略と戦争でその５倍に当たる１１００万人が国内外に避難しています。
トランプ大統領がやろうとしている両国での被侵略民族に対する無条件降伏路線は、「たかが領土だ」とばかりにそれだけの市民に故郷から出ていけ、帰ってくるなといっているわけです。
これのどこが平和であり人命の尊重でしょうか。
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トランプ氏のガザ計画を表現したＡＩ画像/Donald Trump/Truth Social
（ＣＮＮ） トランプ米大統領は２５日夜、パレスチナ自治区ガザ地区を米国が所有してリゾート化する構想を描いた動画を自身のＳＮＳに投稿した。動画は生成ＡＩ（人工知能）を使って制作したとみられ、リゾートにトランプ氏の黄金像が建ち、水着姿のトランプ氏とイスラエルのネタニヤフ首相が浜辺で並んでくつろぐ様子などが描かれている。
動画では陽気な音楽に合わせて「トンネルはもうない。恐怖もない」「トランプ・ガザがついに」といった歌声が流れる。
トランプ氏はガザの住民２１０万人を近隣諸国に移住させ、米国の管理下でガザをリゾート化する構想を打ち出している。これについてパレスチナ自治政府は「重大な国際法違反」と批判している。イスラエル建国につながった戦争でのパレスチナ難民の発生を連想させるとの指摘もある。
トランプ氏が投稿した動画は、子どもたちがガザのがれきの中にいるシーンで始まる。そして「次は何が来る？」という字幕の後に、近代的な高層ビルが立ち並ぶ海岸が映し出される。
「ドナルドがあなたたちを解放しに来る」「トランプ・ガザは輝く。輝かしい未来、真新しい光。ごちそうとダンス。偉業が成し遂げられた」という歌声が流れる。
動画には、ひげをたくわえた露出度の高いダンサーやトランプ氏を模した金色の風船を持つ子ども、米ドル札が降り注ぐ中で踊る米実業家のイーロン・マスク氏なども登場する。
トランプ氏がパレスチナ人を移住させる計画を実行に移すかどうかは不明だ。計画についてはエジプトやヨルダンが激しく反発している。トランプ氏は２１日、「計画はかなりうまく行くと思う。だが強制するつもりはない。ただ傍観し、この計画を勧めるだけだ」と述べた。
- トランプは鉱物資源供与に合意しなければスターリンクを直ちに遮断すると恫喝しました。これは取引ではなく恫喝です。他者の弱みにつけこむヤクザそのものです。
トランプ米政権、ウクライナで「スターリンク」を遮断すると警告 希少鉱物資源の供与迫る
https://www.sankei.com/article/20250222-GIMSLZKCBRM5PK7MGRT2L5F3WA/
スターリンクの停止がもたらす結果がウクライナ国民に何をもたらすのかを見れば、「大勢の人が死ぬのは嫌だ」というトランプ発言が口先だけのものであることを露呈しています。
トランプは鉱物資源強奪のためにウクライナ国家を潰すつもりでしょうか。スターリンとヒトラーの秘密協定のようにプーチンと裏取引をするつもりでしょうか。プーチンが望むのならウクライナ全土を手に入れることができるーこれが裏取引のカードでしょうか。
これまでの態度を見れば、トランプもプーチン同様、ウクライナを独立国家として尊重してはいないでしょう。もちろん、親プーチンの即時停戦論者もです。
そんな極悪非道による「停戦＝ウクライナの無条件降伏」でも親プーチンの即時停戦論者は歓迎するのでしょう。どこまでもウクライナが悪いと言い張るのですから。ハマスのテロを容認するくらいの、目的のために手段を選ばない思考を持つ人は平和主義を名乗る資格はありません。いつでもどこでもトランプ流です。 - 返信する
- 米国が停戦に向けた国連への働きかけを要請する声明を出しました。
The UN Must Act to Bring Peace to Europe （米国務省 2025年2月21日）
ロシアの侵略を批判する文言は一切無く、ロシアは勿論、親プーチンの即時停戦論者も大いに賛同するでしょう。ロシアの非難は和平を遠ざけるーそんな発想が双方にあるでしょう。親プーチンの即時停戦論者はプーチンに逮捕状を出したICCを罵倒し続けました。
そして、米国はウクライナにロシアの侵攻を非難する国連決議の撤回を求めたようです。
Trump asks Ukraine to withdraw UN resolution condemning Russian invasion - WP （RBC UKRAINE 2025年2月22日）
記事では、ウクライナが提案した決議を検討し、文書に「親ロシア的」な文言を含めるなど「決議を弱めるためにいくつかの変更を加えるよう要求した」「署名を予定していた他のパートナー諸国と既に合意していた決議案を撤回するようウクライナに要求した」とワシントンポストの報道を伝えています。
これが即時停戦の結果、つまり侵略者ロシアには何も求めず、被害国ウクライナにだけ圧力を加え、降伏を求めると言うことです。親プーチンの即時停戦論者は自分たちの主張が侵略者擁護であることを認識・学習しなくてはならないのです。
ところで、米国共和党は国連からの脱退法案を提出しました。
‘No sane country would stand for this’: Lawmakers launch effort to withdraw US from UN (FoxNews 2025年2月20日)
国連本体からの脱退法案はこれが初めてではなく、71年、ジョン・ラリック下院議員(ルイジアナ州選出)が「アメリカ国民を、強まる一方の国際規制のくびきから解き放ち、国家主権と立憲政府の溶解から守る」という趣旨のものでした。98年に類似の法案を提出したロン・ポール下院議員(テキサス州選出)も、「国連が頻繁にアメリカの主権的利益に反する行動をとるから」としています。他にもジェシー・ヘルムズ上院議員(ノースカロライナ州選出)は「われわれに選挙で選ばれたわけでもない官僚たちが、選挙で選ばれた各国指導者の犠牲において権力を拡大していくのを防ぐことなのだ」と(注)。
今やトランプ党が、選挙で選ばれていない大富豪の権力拡大を許しているのは皮肉です。
【注】
国連とアメリカ（岩波書店 2005）終章 ２.脱退を叫ぶ人々
著者の最上敏樹氏は「アメリカの主権的利益を押さえ込んでいるかに見える機関というなら、それはむしろ国連総会であろう。武力行使も含めたアメリカの政策を、総会はしばしば批判するからである。その意味では、アメリカの政策への批判に反発したいのなら、それは何より総会に向けるべきだと思うのだが、議会における脱退論はなぜかそうならない。微妙にスジを違えた、おそらくは無知に起因する議論だとの印象が強いのである。」と批判をしています。
- トランプの暴言に対してウクライナ議会が猛反発しました。
米ロ連携の「ゼレンスキーおろし」をウクライナ議会が全会一致で拒絶、最悪の国難を救う (ニューズウィーク 2025/2/27)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2025/02/539403.php
記事にある決議案は正確には「ロシア連邦の侵略を背景にしたウクライナの民主主義支援に関するウクライナ・ヴェルホヴナ議会の声明」というものです。概要は記事にありますが、主な内容をウクライナ議会のサイトより引用します。
引用開始----
・自由で透明性のある民主的な選挙の運営が不可能になっている事実については、ウラジーミル・プーチンに責任がある。
・ウクライナのための包括的で公正かつ持続可能な平和の確立のみが、ウクライナにおける正常な生活の回復を可能にし、その不可欠な部分は、ウクライナ憲法に従い、民主主義国家のすべての国際基準に準拠したウクライナにおける選挙の実施である。
・ウクライナ国民議会とウクライナ大統領ヴォロディミル・ゼレンスキーは、国際監視団の招聘のもと、自由で透明性のある民主的な選挙で選出され、国際社会全体から承認されている。
・戒厳令が敷かれている間に選挙が組織・実施されれば、選挙法に関する国内的・国際的な原則はすべて守られず、2024年3月にロシア連邦で行われるプーチン再任選挙と同じような茶番劇と化すだろう。
・戒厳令は、ウクライナ憲法に従った選挙を許さないとしている。同時に、ウクライナ国民は、そのような選挙は戦争終結後に行われるべきだという見解で一致している。
・ウクライナ国民を代表し、ウクライナ・ヴェルホヴナ・ラーダは、ウクライナが民主主義国家として、その領土において包括的で公正かつ持続可能な平和が確保され次第、ウクライナ議会の決定によって大統領選挙を招集し、すべての国際選挙基準に従って選挙が実施されるようにすることを宣言する。
・ウクライナのための包括的で公正かつ持続可能な平和の確立のみが、同国における通常の生活の回復を可能にし、その不可欠な部分は、ウクライナの憲法と法律に従い、法治民主国家のすべての国際基準に準拠した選挙の実施である。
引用終了----
2／25にこれを可決しました。この内容は前日、可決できなかった決議13039号の中にあります（Подання：補足 (23.02.2025) のリンク）。25日にはその内容を議員が賛同したことになります。
決議13039号
Проект Постанови про Заяву Верховної Ради України про підтримку демократії в Україні в умовах агресії російської федерації
（表題に 13039を付加して検索してください）
親プーチンの連中が前日可決できなかったことを揶揄しますが、次の記事に理由の一端が書かれています。
ВР не підтримала постанову, яка наголошує на неможливості проведення виборів під час війни (radiosvoboda 2025/2/24)
https://www.radiosvoboda.org/a/news-verkhovna-rada-postanova-proval-holosuvannya/33326060.html
引用開始----
注目すべきは、欧州連帯の代表者たちが会議室にいたものの、投票には参加しなかったことである。その代わりに、彼らはウクライナ当局に対し、「親ウクライナ派、親欧州派の反対派ではなく、プーチン大統領とプーチン大統領のロシアと戦う」よう呼びかけたと ГЕРАЩЕНКО ІРИНА 氏は書いている。
引用終了----
意見の違いはあっても武力攻撃は許さない。当たり前のことです。別コメントで触れた併合前のクリミアの住民意識においても、親露派の住民でさえ、平和を乱されることに反対をしていたことを想起します。
親プーチンの即時停戦論者・自称護憲派は、ウクライナ国民の怒りを理解しようとせず、プーチンのプロパガンダに全面賛同する醜態を見せています。
トランプも同様ですが、彼はニンジンに弱いという点がウクライナにとって好材料でしょうか。最近、ゼレンシキーを独裁者呼ばわりしたことを「そんなこと言ったっけ」とシラを切っています。鉱物供与に合意したからでしょうが、プーチンと同様の合意がとれれば「そんな約束したっけ」とシラを切るのではと心配です。
【ワシントン＝池田慶太】米国のトランプ大統領は２５日、人工知能（ＡＩ）で作成したとみられるパレスチナ自治区ガザの未来予想映像を自身のＳＮＳに投稿した。イスラエルとイスラム主義組織ハマスの戦闘で荒廃したガザを、リゾート地に変える構想をアピールする狙いとみられるが、物議を醸すことは必至だ。
約３０秒の映像は、がれきが散乱するガザで始まる。「次は何？」との表示の後、トンネルの先に高層ビルや輝くビーチが登場。トランプ氏が肌の露出度の高い女性と踊ったり、実業家イーロン・マスク氏が人々に現金をばらまいたりするほか、トランプ氏の巨大な黄金像や「トランプ・ガザ」の看板がかかるホテルも現れる。
ハマスが巨大な地下トンネルを構築したことを念頭に、「ドナルドがあなたたちを解放しに来る。トンネルはもうない。トランプ・ガザがついに来た」との歌詞の曲が添えられている。
トランプ米大統領がＳＮＳに投稿したパレスチナ自治区ガザの「復興」動画の一部。トランプ氏の黄金像が建っている
動画はがれきにたたずむ住民を背景に、「ガザ２０２５（年）、今後どうなる」のナレーションで始まる。街は高層ビルが林立するにぎやかなリゾート地へと変貌し、土産物店には黄金のトランプグッズが並ぶ。トランプ氏とイスラエルのネタニヤフ首相が浜辺に寝そべり、実業家のイーロン・マスク氏が観光客に紙幣をばらまく場面も描かれた。
ガザではイスラエルとイスラム組織ハマスとの戦闘で４万５０００人を超える死者が出た。トランプ氏は、米国がガザを「所有」し、地中海沿岸のリゾート地になぞらえて「中東のリビエラ」に変えると発言した経緯がある。
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