Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2016年2月号 難民、強盗から銃を取り上げる

2016年04月19日 | 最新ニュース
ダルフール出身の難民男性が、カクマのトゥルナカ地域の特定住民からAK47ライフルを取り上げた。

事件は2015年10月18日の夜、地元トゥルナカの男の一団が、カクマのゾーン2 ブロック1 セクション7に悪意を持って近づいたときに起きた。

夜8時に男たちはキャンプ内のコンゴ人家族の家に押し入り、暴行し、略奪し、一家に銃口を向け、恐怖に陥れた。

その30分後、3人の襲撃者はダルフール出身者のコミュニティに侵入し、ラーマモスクで夜の礼拝を終えた人々を襲撃し始めた。

2人のダルフール人、ランナとカッラによると、襲撃者はモスクに押し入り、礼拝者を暴行し、今にも銃撃しそうな勢いで銃口を向けた。「銃やその他の粗末な武器で武装した男たちがモスクに押し入ったとき、中には私たち3人がいた」 とイマムは言う。

モスクの外にいた人たちは強盗が武装しているのを見て、その場から逃げ出した。「彼らがモスクに侵入した狙いは、私たちを殺害することだった。私たちには理由がわからない」と言うのはカッラだ。

2人のダルフールの男たちは、生き延びるためにモスクの中で武装集団に素手で応戦し、強盗のAK47ライフルを取り上げた。

KANEREが見た医師の調書によると、この戦いで、ランナは額を負傷、左手にはナイフの切り傷、右耳を切った上に身体の他の部分もあざだらけになった。彼の仲間のカッラは左手にナイフの切り傷、右手に鋭い切り傷、そして首には打撲を負った。

ランナとカッラは銃を取り上げることに成功し、銃は使用される心配がなくなった。残りの2人の襲撃者は、勝ち目がなくなったことを悟りその場から逃走した。KANEREの取材に対しランナは、「モスクの中での長い応戦の末、強盗から銃を取り上げ、残りの2人は逃走した」と語った。



[写真] 強盗から銃を取り上げたダルフール難民の家

銃で襲った男はその後、エカイ・ナオクトであると身元が特定され、警察官に逮捕され、証拠品であるAK47ライフルと共にカクマ警察署に身柄を拘束された。 エカイは裁判所に送られ、整理番号823/280/2015 – OB 34/18/10/2015のもと、凶悪犯罪実行計画と銃器所持違反の罪で起訴された。2015年10月25日に法廷での審問が予定されていたが、開廷されなかった。被害者は次の法廷審問の開廷を待っているが、まだ予定されていない。ただし、1月中旬現在、警察は襲撃を計画したその他の犯人の捜索を続けている。

翌朝、難民の男たちは手当を受けにカクマ難民病院に行った。その後、警察官に護衛され、カクマ4の警察に連れていかれ、陳述記録が作られた。どちらの難民も本人と家族の身の安全を心配している。村人は難民の家を知っていて、難民キャンプで自分たちを監視し、仕返ししようとしていると言う。「私たちの住処を知る地元トゥルナカの男たちの報復攻撃が怖い」 とランナはKANEREに述べた。「私たちは難民となり、怯えている。私たちは地元トゥルナカの他のメンバーによく知られているので、私たちの状況は悪い」

「私には小さい子供たちがおり、すべてが困難だが、UNHCRはまだ保護してくれない」とカッラはKANEREのインタビューに答えた。

ランナとカッラはそれぞれ、2008年と2010年にダルフールから逃げてきた。故郷から逃げざるを得ないような暴力的紛争が起きたからだ。彼らは今、キャンプで襲撃されたという恐怖に怯えながら生活している。

*被害者を守るため名前と日付は変えている。


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