Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2014年12月号 世界食糧計画、食糧支援をカット

2015年03月21日 | 人権
国連世界食糧計画は、ケニアに滞在する難民の食糧支援を半分にすると発表した。キャンプ内の50万人の難民にとって、深刻な事態である。

ケニアは、多くの難民が住む場所である。ダダーブ難民キャンプには35万人がおり、カクマ難民キャンプには南スーダンからの難民が増えたため20万人がいる。

カクマの難民たちの食料は、国連世界食糧計画(WFP)からの支援で成り立っている。人々は、15日ごとの食糧配給を心待ちにしてきた。しかし、この数ヶ月の間は15日が17日や18日に延長されてきた。毎月、WFPは1千万米ドル分、もしくは9,700トンの食糧をケニアの50万人を超える難民に提供してきた。食料は主に穀物、豆類、植物性油、塩などであり、1人につき1日に2,100カロリー分である。


【写真】カットされた食糧の配給

11月半ば、WFPは食糧支援のカットを伝えた。「予算がないため、WFPは食料を減らさざるを得ません。50万人を超える、ダバーブやカクマのキャンプ難民への食料を5割削減することになりました」と、WFPの地域広報担当、チャリス・マクドナーは話した。

今後6ヶ月の難民への食糧支援には、34億ケニアシリング(約3800万米ドル)が必要だとのこと。これには、1月までの緊急食糧援助のための14億ケニアシリング(約1550万米ドル)が含まれている。

11月15日から、食糧支援は半減し1日1,050カロリー分となる。KANEREによる調査では、2015年1月末までは、半分にカットされた量の支援が続く。その後は、米国から6週間分の食糧が届くという。

キャンプで生きるということは、援助に頼ることである。キャンプの土地は非常に乾燥し、農耕には不適だ。動物を飼うことも許されていない。


【写真】食糧カットに抗議する難民の子ども

キャンプに住む難民たちは、今回の食糧支援カットによって大きな影響を受けている。「キャンプに住む者は、こうした援助に頼らざるを得ない。カットされてしまったら、飢え死にの可能性もある」と、あるリーダーは話す。

食糧を求めた強盗の増加や、栄養失調も危惧されている。

今回の食糧支援カットによってもっとも影響を受けるのは、5歳以下の乳幼児、妊娠中や授乳中の女性、老人である。


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