ご無沙汰しております。
山のような仕事の締切地獄をなんとか終わらせ,久しぶりの更新です。
今日は前回に続き,息子と理系父母の戦いについて書こうと思います。
うちでは数年前からAmazonのAIスピーカーのEchoを介して遠方に住む祖父に息子の勉強をみてもらっています(「電子母の進化」「電子母とリアル母」参照)。
オンラインでの勉強は,自宅でできてメリットも大きいのですが,デメリットがないわけではありません。
相手が目の前にいないのをいいことに,中学生になって妙に浅知恵をつけた息子が,カメラから見えないところでゲームをこっそりやったり関係ない本を読んだりするようになりました。
勉強を教える側の祖父からすれば,直接見えはしないものの,話しかけても息子が上の空でどこかおかしいのはわかります。それを本人に指摘しても,「聞いている!」「何もしてない!」など逆ギレして事態が改善しません。
ここでの問題は,祖父は問題に気づけるのに証拠を押さえられないがために息子が言い逃れできてしまう,という点です。
そこで夫・理系父がEchoに簡単な細工をしました。
Echo showのカメラにスマホなどにつける広角レンズアダプターをとりつけて,広い範囲がカメラに映るようにしたのです。
Kenko Tokinaの「ケンコー・トキナー SNSマスターワイドマクロ」というのを使用しました。ネットで2000円くらいで購入できます。
3Mの両面テープで無理やり貼り付けました。
さらに手元が見えやすいようにブックエンドで角度をつけます。
するとこんな感じでノートを広げている部分が見やすくなりました(座っているのは理系母)。
注:うちはEcho show 8の第1世代につけました。第2世代はすでに広角レンズがついているので,かなり広範囲が見えます。
もちろん,これで死角がなくなったわけではありませんが,ゲーム類を隠す場所は減りました。
そこに,さらに理系母が追い打ちをかけます。
人間の言葉と態度に対する人の受け止め方に関して,心理学者アルバート・メラビアンが見出した「メラビアンの法則」。
Wikiによれば「感情や態度について矛盾したメッセージが発せられたときの人の受けとめ方について,人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかというと,話の内容などの言語情報が7%、口調や話の早さなどの聴覚情報が38%、見た目などの視覚情報が55%の割合であった」というデータ。
そのグラフを印刷して息子に突き出し,ネチネチ説教をします。
「人はね,人の言葉の内容よりも見た目の印象とか声のトーンとかで判断されるの。だからH(息子)がいくら“聞いている”って言ってもその見た目の態度と話し方でそう思われないことがあってね,本人がどう言おうとも人にそう思われたらそれでおしまいなんだよ……(具体例がネチネチ続く)」
ただ説教をするのでなく,何かとデータとエビデンスを入れてくる,厄介な理系母。息子に反論の余地を与えません。
でも,私の個人的な解釈ではなくて世間一般のルールだと伝えたほうが,納得してもらえるような気がしています。
で,この2つの策で問題がまったくなくなった,ということはないのですが,明らかに最初のようなやりとりは激減しました。
対策が効いたのか,面倒な理系父母に抗うのを諦めたのかはよくわかりません。
いずれにせよEcho showを介した祖父との遠距離勉強はよく続き,勉強時間も着々と増えています。