大きな傘。

今日の出来事。

駅を降りたら、小雨が降っていた。

出掛ける時には晴れていたのに。

傘を持っていなかったので、とりあえず息子氏をベビーカーに乗せ、次男君を抱っこし、濡れないように高架下の道を歩いていた。


向こうから、傘をさしたおじ様が歩いてきた。


すれ違いざま「傘、持ってないんでしょ。」と、おじ様。

反射的に受けとったものの、自宅までは５分もかからない距離。

「持ってないですけど、このまま高架下を歩いていくので、大丈夫です」と、驚き慌てながら答える私に「傘、あげる、あげる！赤ちゃんとお子さん連れてるのに濡れたら大変だよ、じゃあね！」と、笑顔で走り去るおじ様。

私の「ありがとうございますっ！！助かります！」は、おじ様の背中に。

おじ様は、こちらを振り返らないまま、軽く手を振って下さいました。

このやりとり、１分もなかったかも。

芝居のようなテンポ。


おじ様から受け取った傘は、透明のビニール傘。

急に降り出した雨に、コンビニかどこかで、数分前に買ったばかりであろう新品同様のビニール傘。

ありがたい。

小さなビニール傘だけど、今日は、とてもとても大きな傘に感じた。


あぁ、こういう事。

私が、息子達に教えたいのはこういう事なんだ。

当たり前の優しさを持てるように。

迷わずに、手を差し伸べられるように。

自分の損得を考えてたら取れない行動だけど。

今の時代、それじゃ“お人好し”と言われるかもしれないけれど。


その積み重ねが、人を優しくするような。


私が、息子達に教えたいこと。

押し付けがましい優しさではなく。

お日さまのような、風のような、大きな優しさを。

今日のおじ様と、晴れた日にすれ違えますように。。。

もし、またすれ違う事が出来たなら、今度は背中にではなく、あの笑顔に向かって、正面から「ありがとうございます」が言いたいな。


今日も沢山の人に支えられた一日でした。


優しい街。


私も、また明日、誰かに優しく出来るかな。


優しい街を穏やかに歩ける幸せ。

日本中が、いや世界中が、そうであるといいな。

あぁ、今日のブログは独り言になってしまった…でも、今日の出来事は、書いておきたかったのです。


おやすみなさいませ。