宇宙を描く 講評

遅くなりましたが　７月の定例会に仕上げた「宇宙を描く」の小倉さんよりの講評をUPしました。
 


 
 
①真ん中の天の川に見えるところを、最初からすごく大事に制作されていまし。上から銀箔をもう一度かけられたので、天の川がとてもきれいに光るようになりました。最初に制作をされていたときと、上下を逆にして仕上げられました。こうしてみてみると、大きな鳥が羽根を広げてゆったりと宇宙を飛んでいるみたいにも見えます。鳥が羽根で黄色のきらきらした大きな星の輝きを、宇宙に蒔いているみたいです。物語を感じるような、宇宙になりました。
 
 


 

②初めは横描きで制作されていましたが、縦で仕上げられました。色をすごく慎重に画面に置かれていました。色を多く使わずにまとめられた配色とアクセントの黄色がよく合っています。宇宙の中を黄色い流れ星があちこちから飛んでいて、様々な音がこの宇宙から聞こえてきそうです。星がきらめいているような音とか、シューッととんでいるような音とか・・・ジェルペンでおいた点々が星の軌跡のようですね。全体に優しくて穏やかな宇宙を感じますが、作者のお人柄かもしれませんね。
 



③真ん中のジェルペンの銀色の線がまっすぐ下に落ちる大きな流れ星のようです。この線を生かすように画面を斜めにして、下に寄せて台紙に貼ったのが、流れている効果を出しているようです。カラフルな星雲の向こうに、奥にずっと続く宇宙空間が見えていて、立体的な奥行きを感じます。絵の具を混色して、スポンジで色をつけていくことを楽しまれていました。今若いエネルギーがモクモクと次々わいている宇宙のようです。
 
 



④最初に星を散らすときに、画面全体になるようにとすごく慎重にジェルメディウムをおいて、銀箔を丁寧に散らされていました。真ん中がすいていて、奥の方に向かってすっと空間が抜けているように感じます。これを見ていると、広大な宇宙の中を、時空を超えてワープしているみたいな気持ちになります。
 


 

⑤初めは横書きで制作されていましたが、縦で仕上げられました。宇宙の星で大きな爆発が起きて、回転しながら巨大なエネルギーを画面の外まで放出しているようです。力強い宇宙のエネルギーが、画面いっぱいから伝わってきます。宇宙の空間に咲く大きなひまわりのようにも見えます。見ていると、元気がもらえそうな宇宙です。命の輝きのようです。ジェルペンがあちこちに動いていて、これを使っているときにとても楽しそうでした。