現在徳島大学病院 市民ギャラリーで 臨床美術とくしま M・あ~とさ~くるの作品展を開催しておりますが
出品者の それぞれの「想い」を シリーズでご紹介しようと思います
それぞれ 作品の作者から寄稿していただきました
ご協力くださいました方々に 感謝申し上げます
作者のひとこと
がん患者の遺族(65歳男性、職業:医師 )
19歳の9月に父を悪性リンパ腫で亡くした。享年51歳だった。
私が高校2年の時に発病して、小豆島の産科診療所を2回休診にして大阪・神戸の大学病院で入院治療したが、再燃した。島の産科医が減る中、診療再開し微熱・疼痛を鎮痛解熱剤で抑えながら夜のお産にも対応していた。
半年前に閉院し自宅療養後に、短期間の入院で昔の同僚に看取ってもらったので、夏休み全部を父と過ごせた。
当時としては珍しく病名病状を伝えられて闘病する患者でありつつ医師として働く姿を思春期に見せてもらったことは、私の大きな財産になった。父を超える年齢を生きているが、「がん」も「死」も贈り物として、しっかり受け取り伝えたい。
Cancer Gift(がんになったことで得るもの)、Final Gift(死を持って伝える最後の贈り物)という言葉があります。