
さて、長々と書いてきたこの記事も最後になります。別れのドラマとして見せ場となる2つの関係。一つは、ジェクト(坂東彌十郎さん)とティーダ(尾上菊之助さん)の別れです。
ティーダの幼いころ(尾上丑之助さん)、ブリッツボールの一流選手である父親 ジェクト(坂東彌十郎さん)との場面。不器用にしか息子を愛せない父親を坂東彌十郎さんが好演します。
そして、旅の最後に会えたティーダ(尾上菊之助さん)とジェクト(坂東彌十郎さん)。お二人の好演が光ります。
もう一つの見せ場が、ユウナ(中村米吉さん)とティーダ(尾上菊之助さん)。全てが終わったあと、ユウナ(中村米吉さん)が吹く指笛の意味することは?
今回は、水の表現にこだわったとのこと。幕間に映し出される映像も水をイメージしたものになっています。
FFX歌舞伎幕間 水面の様子
ティーダ(尾上菊之助さん)の持つ剣の色も水の色。ゲームでは実はこの剣、「フラタニティ」という名で特別なもの。元々、ワッカの弟チャップが討伐隊で使うはずだったもので、チャップは銃など機械による武器に頼り使いませんでした。チャップの死後、ワッカが保管し、ティーダに引き継がれたものでした。
水の意味することを思いながら見ると、また味わい深いものになるかもしれません。
この歌舞伎ですが、時間の長さを指摘する声もあるようですが、ゲーム全体をクリアするとなると、20Hとか普通にかかります。この物語 知らない方にも是非体感していただきたいですね。
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