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第1弾:蒼い時のドリームキャッチャー5話

2019-12-24 11:20:11 | 第1弾:蒼い時のドリームキャッチャー




優子の初恋 トナカイとサンタクロース

優子は気づいてしまった。
3才から保育園に入った。
直也も同じように3才で保育園に入った。
そして中学生まで同じクラスの同級生だった

直也は、清美を好きだったが、清美は四才の時、父の転勤で保育園を去った。
「もう、直也を思ってもいいのかな?」
優子の心の中に抱いていた直也への思いが募る。

直也の周りには、たくさんの友達がいた。
優子は直也に近寄ると、何もできなくなる。
声をかけることもできなくなる。

優子、5才になる前に、クリスマスがあった。
歌をうたう子、トナカイ、サンタクロース、演奏者。
直也は、サンタクロースをすると泣きまくる。

直也に負けた先生たちは、いいよって。
優子は演奏者だったけど。
直也に近づきたくて、トナカイをすると泣いた。

優子はトナカイになり、直也はサンタクロースになった。
直也が優子に近寄ってくると心の中で思いが動かされる。
「どうしよう・どうしよう・どうしよう・ドキドキドキドキ」

「ユウコ、何でトナカイなんだ?」
「えっ?」
「ボクを引っ張れるのか?」

そりをひかなければならなかった。
「どうしよう」
「ボクも一緒に歩いてあげるね」

直也の優しい言葉に、ありがとうと言いながら涙目の優子の姿があった。

5才の優子の初恋は、直也の優しさからはじまった。
そして、優子の手には、ドリームキャッチャーのアクセサリーがあった。
久美子がくれた、同じドリームキャッチャーだった。

「それって何?」
「久美子ちゃんから、もうらったの」
「そうなんだ、ボクも持ってるよ」
「何でだろうね」

不思議なことに直也と優子の2人の心の中に浮かぶ光景があった。
「優子ちゃん、直兄ちゃんを守ってください」

直也と優子は互いに見つめ合いながら笑みを浮かべた。
2人の思いは優子の片思いではなくなった。

久美子からメッセージのようなものだったのかもしれない。
久美子の願いは、直也と優子を結び付けていたようだ。

メリークリスマス、久美子、そして、ありがとう


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次回は 
第2弾:セイネンキシリーズ:蒼い時のドリームキャッチャー
主人公の少年時代を描いています。
長編小説になると思います。
電子書籍小説から、ゆっくりとブログへ再更新していきます
未熟ですが、今後ともよろしくお願いいたします。

第1弾:蒼い時のドリームキャッチャー4話

2019-12-23 10:29:23 | 第1弾:蒼い時のドリームキャッチャー




最後の直也と久美子のクリスマス

クリスマスのイベントは終わった。
寒い裏庭の縁側に座る二人は、ただ空を眺めていた。
直也と久美子は、ちゃんちゃんこを着て。

「クーコ、にあってるよ」
「ほんとう?」
久美子が着ているのは、赤のストライプのちゃんちゃんこ。
「ケーキ食べ過ぎちゃったね」
「美味しかったね、まだ食べられそう?」
「もう少しだったらね」

なぜかわからないが、久美子はショートケーキに、
ろうそくを立て火をつけた。

ちらりちらりと降る雪を見ながら。
ろうそくの火は舞い散る雪の中でユラユラと。

とても綺麗だった。

直也と久美子は、綺麗なろうそくの灯火を見ながら、
ケーキを食べるのを忘れていた。

指先がとても冷たかった。
息を吹きかけると、真っ白な息が、かすかに手を暖める。

寒さも忘れ、縁側に座る直也と久美子。
「直兄ちゃん、クーコのこと忘れないでね」
「忘れないよ」

久美子、小学六年生最後のクリスマスで直也に渡されるもの。
「直兄ちゃん、これ持っていてね」
「これって何?」
「直兄ちゃんへのお守り」
「お守りって?」
「直兄ちゃんを守ってくれる魔除けのドリームキャッチャーだよ」
「いつまでも大切に持っておくよ、ありがとう」

久美子と離れ離れになって、直也は気づいた事があった。
保育園からの一緒だった、あの子の事が気になった。


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第1弾:蒼い時のドリームキャッチャー3話

2019-12-22 10:39:42 | 第1弾:蒼い時のドリームキャッチャー




幼き頃の直也と久美子の屋上・クリスマスイベント

デパートの屋上にはイベントの舞台がある。
普段は、ウルトラマンやカメンライダーのイベントだった。

今日はクリスマスイベント。
5人のサンタクロースが、大きな白い袋を持ち、ダンスをしている。

直也の両親は、久美子を誘ってくれた。
久美子は、微笑を浮かべ、喜んでいる。

そして、直也と久美子は一緒にダンスをしている。
直也は、久美子の様子を見て、久美子から離れていく。

久美子は、サンタクロースのダンスに夢中だった。
五人のサンタクロースのダンスが終わる。

舞台の上で、子供たちにプレゼントを配りはじめる。
その時、直也の姿がないことを、久美子は気づいた。

「直兄ちゃん、直兄ちゃん」
直也を探す久美子だった。

舞台の下に小さなサンタクロースがいた。
手をふっている。

久美子は、不思議な顔をして、小さなサンタクロースのもとへ。
目の前に立ったとき、

「メリークリスマス、クーコ!」

小さなサンタクロースは、サンタの衣装を着用した直也だった。
小さなサンタクロースの姿で、直也は久美子を抱きしめる。

「直兄ちゃん、暖かいよ」
「いつも暖めてあげるからね」
「これは夢なの?」
「違うよ、現実だよ」
「暖かいよ、いつも抱きしめてね」


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第1弾:蒼い時のドリームキャッチャー2話

2019-12-21 10:01:18 | 第1弾:蒼い時のドリームキャッチャー




幼き頃の直也と久美子のクリスマス・ダンス

教会に似た公民館がある。
年に一回のクリスマス子供会。
クリスマスメロディーにのせて、男女でダンスをする。

順番を待つ久美子の胸は、ドキドキ。
直也とのダンスを披露できるのは、12月25日のクリスマス。
待ちになったクリスマスのダンス。

「そろそろだね、クーコ」
直也の言葉に、久美子は返事ができない。

「さぁ行こうよ、クーコ」
直也は久美子の手を引き舞台の中央へ。

ダンスがはじまると直也は久美子に優しく手をかけてくる。
「もっと強くでもいいよ」
久美子は心の中で思った。

あっという間のダンス。
「あー、終わっちゃった」
久美子は思ったとき、直也は久美子を強く抱きしめた。

久美子が求めていたことを直也は知っていた。
「ずるいよ、直兄ちゃん」

参加者の両親たちから拍手が・・・
久美子の夢は終わり、目を覚ますことになる。
「直兄ちゃん・・・」


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第1弾:蒼い時のドリームキャッチャー1話

2019-12-20 12:28:50 | 第1弾:蒼い時のドリームキャッチャー




幼き頃の直也と久美子のメリークリスマス

幼い頃の直也と久美子は、イベントや行事が大好きだった。
両親や友達と過ごすが、久美子と一緒に過ごす事が多かった。

特にクリスマスは、大きなイベントがあった。
サンタクロースに会えるのが、とても嬉しかった。

「サンタさんはどこから来るの?」

久美子は、サンタクロースに声をかけるが、
サンタクロースは笑顔で、その場をしのぐ。

紙で作られた赤と緑の大きな靴下を直也と久美子に渡す。
「メリークリスマス!」大きな声で。
直也と久美子も、大きな声で「メリークリスマス!」と答える。

保育園にもクリスマスツリーはあったが、
直也の自宅の中庭には、大きなクリスマスツリーがあった。
中庭の縁側に座り、直也は久美子と過ごす。

目の前の杉の木には、小さな光がちらちらと輝き。
スポットライトがツリーを照らす。

「ねぇ、直兄ちゃん、なんだろう」
「あぁ、雪が降ってきたね」
「とってもきれいねぇ」
「あぁ、クーコと一緒だね」

久美子は直也の顔を照れながら見つめる。
直也は、ずっと雪の降る空を眺めていた。
久美子は、ずっと直也の横顔を見つめる。

「直兄ちゃん」

久美子は直也の手に暖かく優しく触れた。
「いつも一緒だよね、直兄ちゃん」


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