葵:(落ち着け私・・・
お姉ちゃんあんなだけど、
たまに勘が鋭い時あるから。
それに策士だから本当は気づいてるのかも・・
気づいていて私を試してるのかも。
でも気づいてないかもしれないからとりあえずばれないように。
深呼吸して・・・
ここは乗り切ろう)
茜:葵。お姉ちゃんになんか隠してないか?
後でばれたらやばいことになるで。
今正直にいえば許したるけど。
葵:(お姉ちゃん、やっぱり気づいてる。
もう隠しきれないかも。
正直に言って許してもらおう。)
葵:お姉ちゃん!実は・・・
私もあの人にケーキバイキングおごってもらったの。
たぶん、お姉ちゃんが食べ終わった後だと思う。
買い物終わってショッピングモール出て、帰る途中であの人に声かけられて。
でも詳しい話は何も言ってくれなくて。
ただ今日ここにお姉ちゃんと灯が来るから来てほしいって言われたの。
だからどういうことなのかは全然わからないの。
嘘ついてごめんね。
お姉ちゃん。
茜:まあ、正直に言ってくれたから許したるわ。
ところで、灯ちゃんは?
さっきの話だと、葵と一緒に帰るときに声かけられたの?
葵:あの時は私一人。
灯は買い物の途中で、本屋さんに行くから先に帰ってって言って、一人で本屋さんに行っちゃったの。
灯:そう。
ほしい本があったから、ショッピングモールの中の本屋さんに行ったの。
(別に嘘じゃないし)
茜:そういえばあの日、家に帰ってきた灯ちゃん、大きくて重そうな紙袋持ってへんかった?
葵:そうね。お母さんが「その紙袋何?」って聞いてた。
そしたらよく聞こえなかったけど、灯が「前から欲しかった・・・」
とか言ってたわよね。そのあとお母さんが「買ってもらってよかったわね」って。
受験に必要な本だったの?
それにしてはすごく重そうで・・・
えっ!待って!
買ってもらった?