左心低形成症候群ってご存知ですか?

お腹の中の赤ちゃんが先天性心疾患の左心低形成症候群という指定難病なので、ブログを始めた新米パパ

データ

2024-12-02 20:50:39 | 日記
マイペース更新ですいません。
あとめちゃくちゃ個人的な報告ですが、スマホの機種変更して速度がめちゃくちゃ上がって嬉しいです。
その結果、貧乏になりました笑

さてと。
続きを書いていきます。
また今回も朧気な記憶でありますので、具体的な数字とかが違っていたりするかもしれませんがお許しください。

部「えっとですねぇ。前回も伝えましたがこの症例は今まで救えなかった命でしたが、今は治療法が確立されつつあります。しかし、まだその歴史は浅く、確立されて30年ほどです。そして、ここに色々なデータを用意しました。まず手術の成功率のお話をさせて頂きます。」

固唾を飲む。

部「この症例では、手術を合計4回行います。うちは過去に、この症例の1番難しいノーウッド手術を1番最初にしていました。その時の成功率は…7割ほどでした。」

俺の心「いやいやいやいや…キツイってその現実…。」

部「そして10年ほど前から1番最初にしていたノーウッド手術を2番目に回して、過去の1番目と2番目を入れ替えたんですね。そしたらそうですねぇ…人数の比率と計算して…94%ですね。うちは今現状そうです。隣の県の病院ですと94%を越えているという形ですね」

妻と俺「思ったより数字いいじゃん」
と2人で小声で話していると

部「でも6%亡くなるんですよ。この確率ってすっごく高いんです。例えばですいませんが、帝王切開だと0.0数%です。それに対して6%です。非常に高い死亡率であると言えます。」
と真剣な表情で話をされた。

自分達が少し期待出来るのか…な…?と思っていた所に突き付けられる現実。

考えて見てほしい。

6%で死ぬのである。

他人事だと「でも94%成功するなら」と言われるし思える事だろう。

当事者の心理で言えば「6%」に賭ける事は、どうでしょうか?

少し喉に何かが詰まる感覚になりました。

スーパーロボット大戦の命中率94%
パワフルプロ野球のサクセスのケガ率6%

やった事ある人ならその重さが少しでも伝わるのではないでしょうか。

わからない人はすいません笑
置いてけぼりにしていきます笑

ここからはすいません。
年齢等は伏せての話をさせて頂きます。
具体的なデータを教えて頂いたわけですが、そのデータに名前や個人情報は無くとも、相手がある事なので、ご容赦ください。

妻「やっぱり学業の遅れとかはありますよね?」

部「うーん。そこは個人によるとしか言えないです。今現在、お元気で全ての手術を終えて過ごされている患者さんをパッと見る限り本当にそんな病気があるのかな?という感じです。30人横1列に並んでもらって、この中で同じ症例の方がいます。と言われても判断つかないほど、見た感じは普通ですよ。1例ですけど、普通のクラスとそうではないクラスの割合で言うと…普通が3人。そうではないクラスは2名ですが、この2名の内、1名は普通クラスの行ったり来たりという形ですね。」

俺「今、現状この病院にかかっている人の最高齢はいくつなんですか?」

部「うちで予後を診させて頂いている方ですと…です。」(ここは伏せさせて頂きます)

俺「ずっと通院と言いますか…手術が全て終わられた方はどれくらいの頻度での通院なんでしょうか?」

部「1番長くて3ヶ月に1度。これより長くなる事はありません。2ヶ月の方もいれば1ヶ月の方もいます。」

俺「平均寿命までは生きれないんですよね?きっと…。

部「先程もお伝えしたのですが、この治療法が確立して30年なので、まだそこはなんともと言うしかないのですが、平均余命が80と仮定するならば…おそらく難しいと思います。」

妻「すいません。現実的な話で申し訳ないんですけど、治療費や医療費はどれくらいなんですか?

部「そこはご安心ください。日本はその点の制度や保障は、手厚いですよ!なので、そこまで金額については、お考えにならなくても大丈夫かな?と思っておいてください。」



部長さんは、淡々と。
しかし、嘘偽りないなとこちらが、感じれる程に伝えてくれた。

私達がネットや難病情報センターで調べた物よりも、現実は数字や様子もかなり良い印象のものだった。

部「今の話を踏まえて、どちらで治療を受けられますか?」

妻「もうそこに関しては、こちらでお願いしたいと思っていました。」

部「わかりました。他に質問等ございますか?」

この時、自分の母は私達の顔を見ていたらしいが、2人とも覚悟が決まった様な。
少し気持ちが晴れた様な。
そんな雰囲気があったそうです。

妻・俺「いえ大丈夫です。ご迷惑をおかけしました。よろしくお願いします。」

これにて、閉幕。

ドクターや看護師さん達は退室し、家族だけ少し残された。

母「え?納得出来んところはどうしてもあるけど2人の顔見たら、凄い理解しとる雰囲気があって、私だけモヤモヤしたわー笑 でもそうね。2人が決めることじゃもんね」

俺「いやほんまに母さんを殺人者に出来るかーい笑 でも俺達が腹に据えとる事を代わりに言うてくれてありがとう」
母「私が1番よく分かってないけよく分かってないからこそ、ガンガン言えるんかなって思った。妻ちゃん!今度先生に会ったら「あの時は感情的になってすいませんでした!」って言うといて!笑」

妻「分かりました。言うときます笑 でも、お義母さんが色々と言ってくれてありがたいですけどちょっと怖かったですよー笑」

母「ほんま?ごめんねぇ笑」

俺「でも…そうねぇ。賭けるしかないね。この子に。」

妻「そうねぇ」

とお腹をさする。

私達は積極的な治療を望んでいなかった。

しかし、現実問題で法律が許さず。

言い方はとても悪いですが、

「産まざるを得ない」

そして

「治療せざるを得ない」

という結論でした。

加えて、更にひどい言い方をするならば

「生かされなくてはならない」という事である。

しかも、多くの時間関わる我らの思いは…。

と親として有るまじき部分まで堕ちて、考えた。

それほどまでに生きた心地がせず、鬱になってるのが、自覚出来るほど、指摘されるほどに、心を病んだ。

しかし、改めさせてください。

親とは愛とは凄いということを。

逆に私は選択肢が1つになって、凄く安心したのを覚えています。

私を子供を助けない選択肢を心に決めていた。

それは、無理となれば、親にならざるを得ない。

その人殺しの業を背負って生きていくと思っていた。

しかし、我が子が。

法律が。

心を救ってくれた。

我が子が大きくなったとて、「君は仕方なく産まれたんだよ」なんて思わないし言えない事だろう。

本当は、我が子に会いたくて会いたくて仕方なかったのだから。

そんな根底にある気持ちを拾い上げて、業を背負わずに済んだ。

気持ちが180度ひっくり返り、今まで思っていた感情が凄く恥ずかしく、自己嫌悪であったが、本当に救われた。

ここからは気持ち切り替えて、本当はあった「望んで産まれて来てくれる子」となった。

何を今更!
でも結局、子供を見限ろうとしていたくせに!

なんて言われても一向に構わない。

それは、良い判断・悪い判断だったとして、本気で24時間大切な我が子の事を考えて考えて考えた結果だからだ。

普通に産まれて普通に幸せな家庭には、すいませんが、わからない感覚だと思います。

推し量る事は、出来ても同じ環境でない限り、この壁を超えることも、同じ領域で考えることは難しいと思います。

だから叩かれたとしても、その時、私は本当にそう思っていたのは事実です。

でも、神は壁は越えられる人にしか与えられない。

なんて言葉がありますが、僕と妻のこの大きな心の壁を乗り越えさせてくれたのは

神でも無ければ、仏でも無く

親でも無ければ、ドクターでも無く

我が子でした。

両親に業を背負わせない選択を与えてくれてありがとう。

君は産まれる前から、親孝行な息子だよ。


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