緑の風

散文詩を書くのが好きなので、そこに物語性を入れて
おおげさに言えば叙事詩みたいなものを書く試み

大自然(poem)

2022-09-08 19:49:41 | 日記



大自然(poem)

1

秋になった、それでも

私はあの六月を思い出す

「まだ六月というのに、危険な暑さになってしまった」という叫びを

あの危険な暑さは地球温暖化を思いださせる

人間は美しい町をつくり

そこから素晴らしいピアノソナタがなり

文化と文明は全てを便利にした

しかし一方で、マイナスも、戦争ではミサイルが飛ぶようになった

人と宇宙は一体であり、一つの不死の生命体で

すべてが関連しているのに、

人は全てのものを分けて見るようになり、

国をつくり、小さな何もない人のいない土地を俺のものだと、

子供の玩具の取り合いのように争い

核兵器だの、ミサイルだの、恐ろしい武器を発達させた

せめてこの世が あのピアノソナタを聞いている時のように、

全てが美しさに満ちていたら

せめてこの世が

山や海に沈む夕日のごとく荘厳な茜色の

美しさに満ちていたら

せめてこの世が

森の中に飛ぶ小鳥の声のような愛らしい

美しさに満ちていたら

多くの人は友人と一緒に世界に呼びかけるだろう

核兵器をなくそう

その金を美しい町づくり

その金を困った人を助けるために

使おうではないかと叫ぶだろう

 

そうすれば、人間はこの地球に現れて、

理性あるものとして、きっと宇宙の神秘な宝を

真理を発見する特権を与えられるだろう

 

ところが、どうだ猛獣ですら子供を可愛がるのに

ヒトのほんの一部に、子供や幼児を虐待するという

親に全ての責任を押し付けるのは間違い、そこへ追い込むものを除くことが必要

自殺者が多い

目に見えないハラスメントが多いのだ、経済格差も問題だろう

虎や猫は自殺などしない

 

人は利口だなどと、えばるようになったのはいつの頃からなのか

おお、ベートーベンのヴァイオリンソナタはささやくがいい

戦争は人間だけのもの

野獣ではどちらが強いかボクシング程度のことをやるだけ

どちらが強いか分かった段階で、喧嘩は中止になる

死ぬまで戦うなどしない、やるのは人間の戦争だ

それで、沢山の人が死ぬ

 

これで、利口だなんて、笑うね 親鸞の言うように自分の中に悪を見るものが

道元の言うように座禅の中に仏を見るものが

さらには、自分の中に神聖な無という神秘を見るものが真実を知るのでは

そうすることが本当の自己を知る道なのではないか

自己は大自然そのものである

 

2

広い茶畑とその向こうの大河を眺め

一杯のコーヒーを飲む

私のそばにたつ彫像は偉人のまなざし

この雄大な青と緑の風景を前にして

私は何を思えばいいのか

 

この空気のいいこと、精霊が呼吸する所

私の吸う息、吐く息もここで復活して

ここで 生気を取り返し

この茶畑の大河の流れを見つめれば

ふと、私の心に花が宿る

 

何の花か知らぬが この世のものとは思えぬ

美しい花だ 花が息するたびに 私も呼吸する

ああ、私は花の入ったワインを飲んだような気分になる

私がワインを飲むと、私の花は喜ぶ

私と花は一心同体だ

薄い赤色のワインの中に宝石のような青い花が浮かぶ

 

そう、私はそんな甘い一口を口に入れて、夢のように酔うのだ

おう、その時、心身脱落、心身脱落と耳に響く

自我は消え、美しいいのちを持った躍動する満月のような世界の中に

私は瞑想をしている

空からは夢のように美しい

花が散っている。


色即是空 空即是色と耳に響く
空とは仏性なり、いのちの真理なり
霊性と、イメージしても
親鸞の言うごとく煩悩は山のよう
ただ、大自然の中で、瞑想するのみ

 

 

 

 

 


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