大阪龍馬会

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白虎隊生き残り、長州藩士が養育 隊士の孫・飯沼さんが講演20日から美祢、萩市で

2008-09-19 10:43:52 | 幕末ニュース
 幕末の戊辰戦争(1868-69)で長州藩士に助けられた「会津」の白虎隊士の孫に当たる飯沼一元(かずもと)さん(65)=東京都在住=が20日から3日間、美祢、萩両市など県内のゆかりの地を訪れて講演し、交流会に参加する。明治維新140年を迎えた今もなお遺恨が残るとされる会津と長州の友好の懸け橋役として期待される。


 飯沼さんの祖父飯沼貞吉さんは白虎隊士で、会津の飯盛山で自刃を図ったが、一命を取り留めた。生き残った貞吉少年を、長州藩士だった楢崎頼三さん(1845-75)長州の小杉(現美祢市東厚保町小杉)の屋敷に連れて帰り養育。その後、貞吉さんは逓信省の技師となり、各地の電話架設事業に貢献した。


 楢崎さんは藩士の子として萩で生まれ、戊辰戦争で活躍。奥州諸藩の兵約400人を率いて東京に帰り、労をねぎらったという。この敵味方を超えた情と友愛を顕彰して、2006年11月には、小杉の屋敷跡に功績を伝える説明板が立てられた。


 飯沼さんは「祖父は頼三さんのおかげで生まれ変わった」と感謝。20日は美祢市で楢崎家屋敷跡を訪問後、美祢図書館で講演する。また、夕方には萩市で、野村興児市長や「長州と会津の友好を考える会」(山本貞寿代表)と歓談。21日はサンライフ萩(同市土原)で歴史講演会を開く。22日は貞吉さんが勤務した下関市の電信局跡を訪れる。


 山本代表は「わだかまりは残るが、今回の訪問が長州と会津の友好と新たな交流の糸口になれば」と期待を込める。



9月19日 西日本新聞