皆さん、ご存知の通り、9月10日に第二回養神館合気道明龍館 龍北部合同審査会が春日部市民武道館で行われました。明龍館の各同好会、栗山先生の埼玉北部の同好会から少年昇段以上、一般昇級以上の受験者が集まり、安藤先生、ジム先生の立ち合いでの審査でした。
やはり、気になるのは自分の同好会の受験者のこと。夏休みやイベントもありじっくり審査稽古ができない事情もありましたが、「ああ~Mはまだ技が入ってないところがあったなー」とか「Tはまだ言ったことが理解できてないなー」とか「Hさん、相当テンパってるなー」とか会員さんのことが気にかかっておりました。やはり、会員さんのがっかりした顔は見たくないですからね。頑張っていたから大丈夫だろうという気持ちと、もうちょっと頑張ってーという気持ちがグルグル回ってました。
会員さんのこともさることながら、オノレ自身のことも。
指導員審査はもちろん受けたことはないですが、何度も見ていて「きつそうだな、大変だな」と思っていました。それをなんと仕手受けでやろうというのですから、もうなんというか。。。
田中会長とはもちろん今までに普段の稽古はしていますが、プレッシャーのかかる場面、体力的な負荷がかかり、先生の前で技の説明を行うというこの圧力!
紆余曲折をへてこの日を迎えたものの、盤石の自信なんてこれっぽっちもなく、ただただ「今までやってきたことを出そう」ということだけで、田中会長も同じ思いでいて、ロッカールームでお互いにそのことを確認したのでした。。。
本当に時間というのは待ってくれないもので、僕たちの1時間の筆記試験はあっという間に終わり、じゃあ食事でもということで部屋を出ようとしたら、安藤先生の到着と鉢合わせ。気持ちを和まそうというご配慮からか、軽いジョーク交じりで声をかけていただきました。先生が来たということは、もう審査始まっちゃうの?アワアワしながら食事をし、直前のあわせもそこそこに整列。会員さんの状態も見てない!大丈夫か。。。
少年昇段から開始。M登場。稽古では受けのMとついついおしゃべり、なかなかその気にならず気をもんでいましたが、普段の10割増しの号令で元気が良かった!大きなミスもなく、一安心。自由技で得意の難しい小手返しも決めてくれました。自信をもって臨めばいいなと思っていましたが、期待していた以上に堂々とやってくれました。いいスタートです!
プログラムが進み、昇級の仕手受け、HさんとTです。
Hさんは今の吹上白帯軍団の棟梁で審査では常に先頭を走っている人です。前回夏の審査で急きょSさんの受けを取り、準備期間の短さからかうまくいかないところがありへこんだこともありました。そんなことが影響したのか、吹上の土日に加え加須にも稽古に行き、考えすぎてしまったのか、直前の稽古で「え~?そこ??」っていうところで躓いてしまったりしていました。
Tはなかなか言われていることが理解できず、稽古で何度も同じ間違いを繰り返していましたが、土日の稽古にコンスタントに出てくるようになり、また加須にも出げいこに行くほど猛烈にやる気を出していました。
二人の審査が始まり技が進んでいくと、いくつか気になるところはあったものの、丁寧にやろうという感じがよくわかりました。二人の気持ちがでた良い審査だったと思います。動画等も今後アップされると思いますが、自分のところは穴が開くほどチェックしてください。
そうこうしていくうちに本日のメインイベント。我々の指導員資格審査。本当に時間は待ってくれない。心の準備なんて何にもできていない。すべてフルでお互いのメニューをやると決まったのが木曜日。一切甘えが許されない状況になりました。これが養神館の指導員に求められるものか!?
名前を呼ばれ、基本動作、指定技が終わりました。めちゃめちゃスムーズな進行。この時ばかりはちょっとしたトラブルでも起こらないか、と思いました。田中会長の指定指導法まではまだまだ序の口。実践即応技では確実に体力が削られました。田中さんも気合がいつもと違い技の効き方が5倍くらい違いました。いつもだって相当効くのですが。。。。
そして自由技。内容は昇段のものですから、余計に質が問われます。わかっています。わかっていますが、体力が。。。。
そして呼吸を整える間もなく私の指定指導法。もっとしゃべりたい。言うこともある。でも出てこないというジレンマを感じながら、実践即応技。予想外というか「これが出たか。。。」という感じでした。
最後の自由技。残り少ない体力をフル動員。最後の受けはもう必死。もう一本投げられたら立てないかもしれないと思いながら、もう一本、もう一本。最後はもう声だけ、気持ちだけ。
懇親会上で安藤先生から「全員合格!!」との発表。おめでとうございます!!良かった。私は携帯電話を忘れて探しに行きその場におらず、リアルタイムの興奮はなかったのですが、やっぱりうれしかった。
しかし、今回ほど「審査後が大切」と思った審査はないです。合格してよかっただけで済ましてはいけない。私だけではなく審査を受けたみんながという意味です。誰一人パーフェクトだった人はいないと思います。やってきたことがすべて出せた人はいないと思います。ゆっくりでもいい、そこをやっていきましょう。
最後に指導いただいたジム先生、井上先生、一緒にうけてくださった田中会長、審査会の運営をいただいた各同好会の代表、副代表の皆さん、会員の皆さん、そして遠いところまで審査に来ていただいた安藤師範に感謝します。
よーし、頑張るぞー!
吹上同好会 さいとう
追伸:田中さんと決意表明した日の写真。二人の微妙な笑顔が何とも言えません。