日時:2006年11月18日(土)---ホリデーパス利用
集合:5時(5:06分発)。東武鎌ヶ谷駅
交通:○往 鎌ヶ谷(5:06)---(5:16)[パス購入]船橋(5:25)----(5:57)お茶の水(6:12)---[快速]---(6:48)立川(7:05)----(8:23)奥多摩
○復 鳩ノ巣(16:38)---(17:09)青梅(17:10)-----(立川)----[快速]---(18:30)お茶の水(18:31)----(19:02) 船橋(19:16)----(19:26)鎌ヶ谷
交通費:2,680円
運賃詳細:鎌ヶ谷(¥190×2)船橋, ホリデーパス¥2,300、バス代250
徒歩時間:約6時間(休憩時間を除く)
【コース】細倉橋(1時間)百尋の滝(2時間)川苔山(2時間)大根山ノ神(50分)鳩ノ巣駅
【天気】午前は晴れ、午後から曇り -----------------------------------
【写真撮影:マキタンさん】
計画時点では、徒歩時間が長く、懐中電灯が必要になる恐れもあるので、うちの会では無理かなと思った。でも奥多摩駅から細倉橋までタクシーを使えば、登りで約1時間節約できると考え実施に踏み切った。
ところが、これが机上の空論。 奥多摩駅に電車が着くや否や、タクシー3台を抑えるべく、急いで改札を出た。ところが全然タクシーの姿が無い。タクシー乗り場を確認したら、すでに先客lパーティーが並んでいる。もう30分以上も待っているとのこと。これでは駄目だと思い、バスを探す。ところがすでに2台、満員状態でドアを閉めるところ。乗客整理の係りに「次は何時?」と訊くと、30分後だと言う。「ドアを開けて乗せてよ」と言うと、「1人だけなら何とか」の返事。「いや、タクシー乗り場に仲間がいて、9人。なんとかならないか」と粘る。そこに後から次々にハイカーが来た。
「臨時をもう一台だすか」という話になり、大急ぎで仲間を呼び寄せ、乗車できることになった。「川乗橋までだけど、仕方が無い」とつぶやき、今日は懐中電灯になるな、と内心覚悟を決めた。それにしても、初めての長距離、大丈夫かなと不安がよぎる。
----本日の教訓→タクシー利用の山行では、利用できない場合があることも考えておかねばならない。まさか、電車で引き返すわけにもいくまい。
川苔山は人気があるだけあって、多くのハイカーが川乗橋で降りる。適当な所でラジオ体操と思ったが、混雑していてそんなムードでない。降りてすぐ歩き出す。やや寒い。木々の色付き加減は丁度いい。この谷は思ったより変化に富んでいる。水流も適度にある。他のパーティーと前後しながら舗装の林道を歩く。
小さな滝や滑もあり厭きることは無い。予想より早く細倉橋に到着。休憩をとろうと思ったが、人が大勢いるので、林道を離れてそのまま右の山道に入る。
細倉橋からさあスタート 申し分ない秋晴れだ
体が温まってきたのでようやくヤッケを脱ぐ。紅葉の木々の間を流れる川苔谷に掛けられた木造の小さな橋を何度が渡り返し、やがて岩尾根に取り付く。
川苔(乗)谷は良い谷だ。紅葉も始まった。
かなりの断崖沿いに付けられた細い道を行く。流れははるか下になる。ときどき「滑落注意」などとオドシがはいる。谷の前方の空をさえぎるように、白い岩壁が立ちふさがる。
その前の崖道を歩いて行くと、ようやく百尋の滝が現れる。高さはあるが水量がイマイチなので、滝の直下でも圧倒されることはない。先客は途中で我々を抜いていった中学生の団体。女子教職員?数名と男性教師で計30名くらい。我々が滝下に行こうとしたら「道をあけろ」と男性教師が生徒に。「引率大変ですね」と私。「東京の中学です」---「2年生ですか?」----「1年生と2年生です」。そんな会話をして彼らはそこを引き上げた。
なお「尋」は大人が両手を広げた長さが語源だそうだ。百尋はヒャクヒロと読ませているが、私はモモヒロと呼びたい。我々は記念撮影をしてから右の急斜面へ。
百尋ノ滝
川苔山への道は複雑で、どこをどう歩いているのか、地図を見ても現在地はつかめない。ただ道標がしっかりしているので助かる。地図にある火打石谷へ一旦下り、そこからまた対岸の尾根へ行くようだ。やがてほとんど水の無い、幅の広くて傾斜のゆるやかな沢道を行くようになる。そろそろ頂上が見えてもいいのに、なかなかその気配が無い。我々と前後して2パーティも一緒。
「なかなか見えませんね」とそのリーダーに声をかける。「もったいぶってるんです。あと700」と彼。「まさか、高度さじゃないでしょうね」と冗談。傾斜がゆるいのに、この辺からすいすい進まなくなる。
やがて左の尾根にとりつく。3パーティーの隊列も、それぞれ乱れ始める。「小屋はすぐ上ですよ」と先ほどの彼。私がザックを下ろすと、「おや、ここで休憩ですか?」というので、「いや、後のが来るまで待ちます」と私。しかし、なかなか来ない。どうやら、かなり遅れているようだ。
あとで分かったのだが、バテタというより、酸素供給や血流の関係で頭がぼうっとして、熱中症のような状態になったということ。とにかく、小屋のすぐ手前だったのでよかった。
12時40分頃か、川苔小屋に到着。小屋はトタン作りの粗末なもので、閉鎖中。中は暗くて蜘蛛の巣が張っているような感じ。とても利用できる状態ではない。近くにトタンで囲ったみすぼらしいトイレはあるので、女性には助かるのではないか。
川苔山の頂きは更に5分右に登った所だが、我々は小屋前で昼食にした。寒い。マフラーや手袋が欲しい。昼食を終える頃には全員元気を回復。
頂上には大勢人がいて、昼食をとっていた。眺めはすこぶる良い。地図は貼ってあるのだが、どれがどの山か、分からない。この頂上に9時頃に着けば多分良い写真が撮れるだろうが、午後の光では細かな陰影はでない。しかし午前中に登頂するのは、バス利用では無理。
13:40ころ、頂上を後にする。小屋からすぐ右に下る、鳩ノ巣駅への道を選ぶ。そこから30分くらいは石ころや木の根の歩きづらく、いやな下り。展望の無い杉の樹林帯をひたすら下る。途中、親しくなった他のパーティーと抜きつ抜かれつ。どちらかが休憩して、その前を通ることになる。「いやいやぁ、来ましたね。あれっ、行っちゃうんですか、速度違反ですよ。歳も考えてください。」と声を掛けられることもあり、またある場所では、「だいたい我々はレベルが同じってことですよね」と声をかえすと、それまで座っていたのが、すっくと立ち上がり「失礼しました、最敬礼!」とポーズ。
こんな会話を何度かしながらしていくうちに、傾斜がゆるくなり石ころも無い快適な山道になる。それで今度は休憩もとらず、どんどん先へ。今か今かと思い始めた頃、やっと大根の山の神の祠前に到着。頂上から2時間かかったようだ。そこで初めて下りの大休憩。
その後、駅めがけてまっしぐら。視界が開けたと思ったら、数件の集落の上に出た。こんな勾配の所によくもまあという感じだが、畑もあるようで、平和な。途中道が分かれるところを真っ直ぐに行くと、眼下に、今度は無数の民家の屋根。最近建てた住宅であろう、ぎっしり。
山道が終わったあたりから、舗装なのだが、これが急勾配。滑らないように舗装に刻みが入っている。自転車はとても無理。車でもこんな坂道では難しいのでは。それにしても年寄りが生活するには大変だなぁと思った。
【実際のコースタイム】----メンバーのNさんが記録しておいてくれましたので、以下転載します。
好天の中、麓には紅葉が残り、頂上付近は木の葉を落とした木々が視界を広げ、サクサクと木の葉を踏みながら歩く晩秋の登山の醍醐味を十分味わうことができました。
◎経過時間(休憩時間を含む) 奥多摩駅(バス15分)川苔橋(45分)細倉橋・川苔山登山口(55分)百尋の滝(1時間48分)
川苔小屋(1時間47分)大根ノ山ノ神(30分)鳩ノ巣駅 ※ ※ 川苔小屋から川苔山山頂まで登り7分、下り5分
◎ ◎ 到着・出発・通過時刻 奥多摩駅(8:35)-東日原行き臨時バス-川苔橋(8:50)…細倉橋・川苔山登山口(9:35)…(10:30)百尋の滝(10:45)…足毛岩の肩への分岐(11:33)…(12:33)川苔小屋(13:18)…(13:25)川苔山山頂(13:35)…(13:40)川苔小屋(13:43)…本仁田山への分岐(13:55)…(15:30)大根ノ山ノ神(15:40)…熊野神社への分岐(16:05)…(16:20)鳩ノ巣駅