啄まれた柿の実<2006-11-03>の再録
晩秋の頃によく見かける光景がある。葉を落とした柿木の天辺あたりに、赤い実が一つだけ残っている。オー・ヘンリーの「最後の一葉」ではないが、なかなか落ちずにしぶとく残っている。結構珍しくない光景だ。
数年前に知ったのだが、意図的に残しているのだという。自然の恵みに感謝し、一つだけは小鳥たちのために残しておくのが昔からの慣わしだそうだ。なるほど、では我家でもそうしようと決めた。庭の柿の木はまだ若いが、3年前から実をつけるようになった。一昨年は10個、昨年は20個。今年こそは沢山実るものと期待していたが、昨年と大して違わない。田舎道を自転車で走っていると、大木でもないのに他所は沢山実をつけている。
カケスか尾長だと思う。春は白連の蕾をつがいでやって来ては摘まんでしまう。秋にはいくらも生っていない我家の柿をギャアギャア突付く。何で分かるのか、最初に熟したのを突付く。未熟なのは見向きもしない。こっちとしては、他と違ってわずかな実なのだから、それらを収穫してから最後に一つだけ残しておこうと思うのだが、どうも順序が逆である。このままだと、熟してきた順に食べられてしまいそう。
今日は午後からのんびりとサッカーのTV観戦をした。鹿島アントラーズとジェフ・ユナイテッド千葉だ。ナビスコ杯決勝戦だというのに、何となく時間が過ぎた感じ。
最近のアントラーズは地味で面白くなくなってきた。柳沢あたりがFWに起用されるようになってからかな。J1開始の頃は華麗なジーコの技と、がむしゃらに突進するアルシンドの師弟コンビで大いに楽しませてくれた。夢があった。黒崎、長谷川、本田なども生き生きとしていたね。相馬や秋田が去って、もう完全に以前のチームではなくなった。華麗さと迫力が無くなったんだよね。カズやラモスの川崎ヴェルディーが強かった時代だ。両者の試合はエキサイティングで一瞬たりとも目が離せなかったのだが---。