たかお日記

高尾紳路九段オフィシャルブログです

ハプニング

2020-11-06 20:52:38 | 囲碁

一力碁聖がベスト8まで勝ち進んだ、 三星火災杯世界囲碁マスターズ、

決勝三番勝負は、中国ナンバーワンの柯潔九段と

韓国ナンバーワンの申眞諝九段の対決に。

注目される、世界最高峰の戦いで とんでもないハプニングが。

 

 

 

コロナの影響で、世界大会はネット対局で行われてます。

黒番の申眞諝九段が、この局面で黒1と着手(?)。

 

これは、プロの対局では、ありえない一手で

クリックミス(あるいは、何らかのトラブル)と断言できます。

 

囲碁のルールが分からない方には、

どのように説明して良いか難しいのですが、

囲碁は通常、3線4線(端から数えて3、4番目)から打ち、

それから徐々に、中央へ進むことが多い。

1線は、最終盤に打つべき手。

 

例えれば、コース料理なのに

デザートから食べてしまったような(たぶん違う)。

 

ただ、黒1がどの程度の損なのか分からない。

一手パスに近いのですが、黒1はそこそこの働きがありそうだし、

前例のない局面になる怖さもあります。

 

それでも、あっさり押し切る柯潔九段は、

さすが世界のトップ棋士です。

 

この手が着手(?)された直後の両対局者の様子が、

YouTubeにアップされていたので、載せておきます。

 

 

困惑する柯潔九段と、助けを求める申眞諝九段の

表情が対照的ですね。

 

人の悲劇を、笑ってはいけないと思いながらも、

ついつい吹き出してしまいました。

 

続けて行われた、決勝戦第2局は

柯潔九段が際どい半目勝ちで優勝。

2局続けて不運な負け方の申眞諝九段は、

気の毒としか、言いようがありません。


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