10年前からミューオニック水素原子における陽子の荷電半径が、レーザー分光計測で5%小さく測定されたという陽子半径パズルという物理学の未解決問題がある。
この大きな陽子半径の食い違いは「陽子半径パズル」と呼ばれ、物理学上の大きな謎となっている。今の所古いデータが誤りであるとする合理的な理由が無い為、他の仮説が提唱されている。その中には、強い相互作用が絡む三体問題を理由としたり、高次元重力や量子重力を仮定する物、新しい相互作用や新しい粒子を仮定するものまである。しかしながら、このような新しい発見に繋がる成果を期待するのと同様に、陽子半径の計算で絡む物理定数であるリュードベリ定数が過去の測定では誤って適用されていた等の、ごく普通の計算間違いを指摘する意見もある。 https://dic.pixiv.net/a/陽子
その未知な計測に対する結果をずっとウォッチしているのだが最近、電子水素でもレーザー分光で精度良く計測できるようにして計測したら、やはりミューニック水素と同じような、0.83~0.84(fm)だったという結果を受け、
Physicists Finally Nail the Proton’s Size, and Hope Dies
水素の2S状態と2P状態は、いつでも電子が見つかる場所を示しています。これらの画像は、各状態での電子の可能な位置を示しています。マークされていないプロトンは、各画像の中心にあります。2S状態では、電子は陽子と重なり、ゼロでない時間の間、電子は陽子自体の内部にあります。2P状態では、電子とプロトンは決して重なりません。https://www.quantamagazine.org/physicists-finally-nail-the-protons-size-and-hope-dies-20190911/
どちらの測定も以前の試みよりも正確であり、プロトンは状況に応じてサイズが変化しないことを示唆しています。むしろ、電子水素を使用した古い測定は間違っていました。
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水素の2S状態と2P状態は、いつでも電子が見つかる場所を示しています。これらの画像は、各状態での電子の可能な位置を示しています。マークされていないプロトンは、各画像の中心にあります。2S状態では、電子は陽子と重なり、ゼロでない時間の間、電子は陽子自体の内部にあります。2P状態では、電子とプロトンは決して重なりません。
https://perthsnews.com.au/physicists-finally-nail-the-protons-size-and-hope-dies/
しかし、古い半径(0.88fm)は、間違っていたのか? たしかに量子の不確定性により従来のリュードベリ定数は、古典と違い見直さなければならないが、そもそも結合した水素原子の陽子荷電半径と、単体での陽子半径は同じなのかという疑問がある。
We learn that the chiral condensate occupies about 2/3 of the vacuum centered on the nucleus [15]. The confinement radius for the inertial mass is given by the condition
このひゃまの提唱するコンプトン半径では、陽子半径は0.88(fm)である。
物質に質量を与えるクォーク凝縮現象を支持する実験的証拠を得ることに成功 https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2004/02.html
これは1立方メートルあたりの物質密度で決まるフェルミオンごとの凝縮の量である。 そういう意味ではフェルミオンである電子にだって半径(コンプトン波長の2/3)はあり、ボソンである光子にはコンプトン波長がある。
(電子の)コンプトン波長 (electron) Compton wavelength | |
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記号 | λC, λe |
値 | 2.4263102367(11)×10−12 m [1] |
相対標準不確かさ | 6.5×10−10 |
語源 | アーサー・コンプトン |
コンプトン波長(コンプトンはちょう、英: Compton wavelength)とは、粒子の質量を長さとして表した物理定数である。名称はアメリカの実験物理学者アーサー・コンプトンに由来する。 https://ja.wikipedia.org/wiki/コンプトン波長
「エネルギーがあるが光子には質量がない」という古典的な質量の定義に縛られた古典的慣習は早く取り除かれないといけない。
電磁波は単位時間あたりに距離cだけ進むので、単位面積と距離cをかけた体積内に存在する電磁波が、単位時間に単位面積を通って駆け抜けることになる。つまり、ポインティングベクトルの絶対値をこの体積で割ってやったものが電磁波の「エネルギー密度」uを表していることになる。 https://eman-physics.net/electromag/eng_moment.html
古典力学と古典的な時空間に固有の仮定の多くを取り除かなければならないため、同期は、同時性の関連概念とともに、一般相対性理論の枠組みにおいて慎重な定義を受けなければならない。 https://ja.wikipedia.org/wiki/座標時
測定方法もいくつかあって、それぞれが何の何を測定しているのか明確にする必要がある。
電子散乱
μ原子X線
isotope shift
陽子,αなどの弾性散乱
高エネルギー反応断面積
http://www2.yukawa.kyoto-u.ac.jp/~sansha.wakate/nuclear/natu_2005/kougi_note/UNbeam2.pdf
とりあえず、電子の約200倍の質量のミューオンの結合水素原子のレーザー分光で従来の電子の通常の水素原子より4,5%小さかってびっくりしたのが、その電子おいても精度よくレーザー分光計測できるようになったことは喜んでいいだろう。
次は今、日本でやっている電子散乱でのテストの結果が楽しみだが、これは0.84(fm)にはならないだろうとみている。
極低運動量移行電子弾性散乱による陽子半径測定のための電子ビームラインの 構築 https://www.pasj.jp/web_publish/pasj2018/proceedings/PDF/WEP0/WEP004.pdf
頼みたいことは、パイオニアアノマリーが未解決から解決したというような、古典的なフレームワークの考えを引きずって、科学を停滞させるような誤魔化しはやめてほしいと願うばかりである。
arXivから紙を添付します。
New Horizonsからのデータはありません。 宇宙船は、冬眠中、長年にわたって非アクティブでした。 宇宙船の無線システムは、標準のNASAシステムではありません。 New Horizonsには何もありません。 それにもかかわらず、海王星のフライバイ後に良いデータを提供する可能性があるという理由だけで、New Horizonsを視聴します。
ご多幸を祈る、
ジョン・アンダーソン