
観なかったことをずっと悔やんでいた大村博美さんの蝶々夫人、二期会公演(2019年10月)。
先日放映してくれたプレミアムシアターの録画をいま観たところ。
晩年、まさに人生を終えようとするピンカートンから、実の母のことを聞かされる息子がドラマをガイドする。
宮本亜門さんのこの着想、この演出に感嘆、すごい。
洋装にショートヘアの大村さんの蝶々夫人。
モダンで洗練されハリウッド女優のように美しい。
さまざまな情感を表現する歌声、表情、身のこなし。かたときも目を離せない。
子供と別れの場面、涙が止まらない。
自害するシーンのないエンディングに感極まれリ。
いつの間にかリビングの灯りを落とし、AQUOSの画面を食い入るように見つめていました。
大村さんが世界中で数え切れないほど演じてきた蝶々夫人。
それらを観ていないぼくが言うのもおこがましいですが、大村さんにとっても格別の公演だったのではないのでしょうか。
いくら定番の傑作オペラであっても、十年一日の如く観せられるのでは。
やはり新演出で観たい。
この宮本蝶々夫人、モダンで素晴らしい。
再演があれば今度こそ絶対に観ます。
ところで大村さんは新型コロナウィルスのためにエストニア公演が中止になり、フランスの邸宅に帰られたとのこと。
フランスも感染が拡大しているようで心配です。
2020年も世界中でビッグな公演が予定されています。
気をつけて次の公演に備えていただきたいです。





