
ウィーン国立歌劇場の初日はマネスのウェルテル。グリゴーロが観れるというのが今回の旅行の引き金になったのですが、登場してしばらく聴きながら声は期待通りだけど、少し情熱的すぎるような気が。
チューリッヒのフローレスもMetのカウフマンももう少し女々しいような記憶があって。
でもそんな思いもだんだん薄れていき、クリスマスに帰ってきて歌うアリアでは激しく感情移入して目頭が熱くなり。瀕死の状態でシャーロットと抱きあって息絶えるまではすごい。やっぱり大スター性あり。
フローレスともカウフマンとも違う、グリゴーロのウェルテルでした。カーテンコールでの表情は達成感大って感じ。
シャルロットのエレーナ・マクシモワはスカラ座、Met、新国立にも出ているのですが観たことはなく。3月に観た新国立ウェルテルの藤村美穂子さんが素晴らしかったので、比べてしまって、鑑賞の邪魔をしてたのですが。
グリゴーロ同様、情熱的なシャーロットに次第に引き込まれていきました。本当に美しいメゾの低音で。
アルベールのアドリアン・エレートはウィーン国立歌劇場の専属歌手として数々の演目に出演し、新国立にも出ているので日本でもお馴染み。ゾフィーのダニエラ・ファリーもウィーン国立歌劇場の専属歌手。2人とも実力ありました。
指揮のフレデリック・シャスランはMet、ロサンゼルスオペラ、ウィーン国立歌劇場で数々のオペラを指揮。熱くなりすぎずクールで丁寧な指揮。楽団員との息がぴったりって感じの素晴らしい演奏でした。
初日のウェルテルは期待のグリゴーロを最前列で観れて大満足。幕間にはスパークリンワインも飲んでいい気分。ご機嫌な夜になりました。