今回のツアーで最も思い出深い街となったのが、3日目に訪れたプラハでした。
ドレスデンのホテルを8時に出発して150Kmを走り、ヴルタヴァ川西岸でバスを降りプラハ城に入ります。かつてはボヘミア国王や神聖ローマ皇帝の居城で、現在は大統領府があり、小高い丘から市街を見下すプラハのシンボルです。中庭に入っていくと聖ヴィート大聖堂が聳え建っています。もともとは930年にロマネスク様式の教会として造られ、14世紀にゴシック様式への改築が始まり、現在の堂々たる建物が完成したのは20世紀に入ってからとのことです。内部には美しいステンドグラスが沢山ありました。
それから長い石段を下って、カレル橋まで歩きました。一番の人気スポットなので観光客で溢れています。今日は天気が良いので、川と空の色が映えて素晴らしい景観です。居並ぶ聖人像を横目に橋を渡っていくとやがて旧市街広場にたどり着きます。ティーン教会、キンスキー伯宮殿、ヤン・フス像、旧市庁舎など歴史的建造物が並びます。ここは11世紀頃に形成され、中世の趣をそのまま伝えるプラハの心臓部です。
ツアーは午後フリータイムとなるため、ここで解散となりました。広場に面した建物の内外には洒落たカフェやレストランが並んでいます。ぼくらはその一軒のテラス席でメニューの中からシチューのような肉料理、中にスープが入ったパン料理、パスタを選びました。どれもみな美味しかった。
食事のあとはその界隈のお店を眺めつつ、今夜魔笛を観るエステート劇場(Stavovske divadlo)の場所を確かめました。小さな劇場ですが、1787年10月、モーツァルト自身が「フィガロの結婚」や「ドン・ジョヴァンニ」の指揮をした劇場として有名なところです。プラハはこの他に2つのオペラ劇場、国民劇場(Narodni divadlo)と国立オペラ劇場(Statni opera)があるオペラファンにとっては夢のような街です。ぼくらはハヴェル市場を通って国民劇場まで歩くことにしました。
マーケットには新鮮な野菜や果物からお土産まで様々なものが並んでいましたが、13世紀から続いているとは驚きです。そこからナ・プシーコピェ通りに出ました。様々なお店が並ぶこの賑やかな大通りでを歩いていくと国民劇場が見えてきました。チェコの人たちがアイデンティティをかけて建造した歴史的な建物です。この日はバレエの公演でオペラの上演はありません。
歩き疲れたので向かいのカフェで一服。ヴルタヴァ川が見渡せる席でいただいた飲み物もお菓子も美味しくて、疲れがとれました。