佐賀大学病院放射線科アンオフィシャルブログ ~さがの読影室から~

放射線科医の日常や、診療紹介、推薦図書などをご紹介します。問い合わせ先等、詳しくはカテゴリー「はじめに」をご覧下さい。

2009.01.29 ニュース

2009年01月29日 22時16分43秒 | オフタイム
 先ほど、NHKのニュースで新しい情報がありました。

 ニュースの内容では、リレンザを使用した10代患者の異常行動が報告され、厚生労働省から注意勧告が出された、というものでした。

(背景としては、抗インフルエンザ薬のタミフルは、耐性の問題や、異常行動との関連が示唆されるようになり、別の系統の薬剤であるリレンザが多く用いられるようになってるという状況があります。)

 症状と薬剤との因果関係については一切不明ですが、注意したいものです。

 いち放射線科医としては、最近リレンザ使用中のPt.で、痙攣を来たし、FLAIR像で脳表のごく一部に高信号を呈していた症例(ただし、偽病変との鑑別が困難)を経験したので、気になるところです。髄膜炎程度であれば、治療方針には影響しないかもしれませんが、丹念に所見を拾い、臨床医に報告することが必要かもしれません。
 また、疑わしい症例について、どの症例に造影後FLAIR像の追加指示をするかについても、迷うところです…