1/28にpachinker先生による放射線治療カンファレンスが行われました。内容はケロイド、肥厚性瘢痕に対する放射線治療についてです。 一般的に悪性腫瘍に対する放射線治療の認知度は徐々に高まりつつありますが、良性疾患に対する放射線治療の認知度は医療関係者の間でもまだまだと思います。適応対象は多岐にわたりますが、代表的な疾患はケロイド/肥厚性瘢痕、甲状腺眼症、血管奇形、髄膜腫、聴神経腫瘍、血管腫、翼状片といったところでしょうか? ケロイドという言葉は比較的耳にする機会が多いと考えますが、肥厚性瘢痕という言葉は一般の方にとってなじみの薄い言葉と考えます。そもそも両者ともに、外傷/熱傷/手術といった皮膚の外的刺激によって生じた傷が治る過程で、人間のもつ修復機能が過剰に働いて、傷痕が残ってそこが盛り上がったり赤くなったりしたものです。両者の違いは、肥厚性瘢痕が傷痕の部分にとどまるのに対して、ケロイドは傷痕を越えて周りの正常な皮膚のどんどん拡がっていくところにあります。でも、普通の人にとっては区別することに意味はありませんので、以後は総称してケロイドさせていただきます。 ケロイドの問題点は3つあります。1つ目は、見た目が非常によろしくないこと。特に洋服で隠れないところや、女性にとっては問題が大きいと考えます。2つ目は、痒くなったり痛くなったりすることにあります。悪性腫瘍でもそうですが、痒みや痛みは生活のレベルを著しく低下させる最も大きな要因と考えます。3つ目は、もともとが傷の治癒過程に生じてきたものなので、手術でとったとしてもその傷痕からまたでてきてしまうというところにあります。 治療についてですが、まず行われる治療法は保存的療法です。圧迫したり、特殊なシートで覆ったり、ステロイドの内服や注射をしたり、レーザーを照射したりといった感じです。この保存的療法でも改善が認められない方に対して、手術を行います。ただし、手術は傷跡を残しますので、またケロイドが発生する可能性が高いと考えます。そこで登場するのが放射線治療です。 続きはその2へ
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