佐賀大学病院放射線科アンオフィシャルブログ ~さがの読影室から~

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McBurney点 vs Lanz点

2008年03月06日 23時32分08秒 | 診療紹介Q&A
九州地方会ネタです。
急性虫垂炎の理学的所見としてMcBurney点、Lanz点の2つの圧痛点が有名ですが結構場所が離れてますよね。いったいどっちが信頼性が高いのでしょうか。
そこで、急性虫垂炎を疑われてMDCTを施行された症例について、ワークステーション上で虫垂の位置にマーキング(虫垂根部?炎症が最も強い所?忘れましたが統一はしてると思います)して、ボリュームレンダリング画像にて上記2つの圧痛点との一致率を比較しました。
結果はいずれの圧痛点ともぴたっと一致した症例はほとんどありませんでした。しかしLanz点を中心として半径(直径かも)5cm以内に大部分が分布していました。逆にMcBurney点はちょっとずれが大きいようでした。
ということで虫垂炎を疑ったときはLanz点を中心に診察してみましょう。もちろん5cm以内に圧痛がないからといって否定はできないですが。

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1 コメント

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VR画像 (mune)
2008-03-07 21:31:15
診断のためにMPRを作ることはありますが、VRまでは作ったことがなかったです。業務に余裕のある規模の小さい病院に行ったら、VR画像が手術の助けになるのか個人的に検証してみたいですね。
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