NIHのR01グラント(若い研究者でこれが取れたら一人前とみなされる)申請の中で、ギリギリ獲得した研究者(narrow win group)とダメだった研究者(near miss group)のその後を比較した調査で、驚いたことに後者の方が有意にその後研究者として成功する(引用数が高い論文hit papersを発表し、より多くのグラントを獲得する)確率が高いことが示されました(研究をやめてしまう確率も有意に高いのですが)。様々な角度から解析してもこの正確な理由は不明でしたが、著者らはScientific American誌のインタビュー(https://www.scientificamerican.com/…/failure-found-to-be-a…/)の中で、のちに成功する人は「失敗したチャレンジの間隔が短い」ことを挙げています。逆にチャレンジの間隔が長い人はまた失敗する確率が高くなるとのことです。つまり「少年よ大志を抱け。失敗する確率は高いが失敗してもめげずにチャレンジを続けろ」ということですね。とはいえ失敗から学ばないヒトはいつまでもダメだというのは当然ですが。。この論文の最後は山中伸弥先生の言葉で締めくくられています。「I can see any failure as a chance(失敗をすればするほど経験になる)」
Nat Commun. 2019 Oct 1;10(1):4331. doi: 10.1038/s41467-019-12189-3.
Early-career setback and future career impact.
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