ホンクベーシスト 新井健太の雑記

日々起こったこと、感じたこと、音楽のこと、家族のこと、友達のこと、自分のこと。

『最悪』

2008-11-19 00:35:30 | Weblog
奥田英朗・著『最悪』を読んだ。
主人公の三人がそれぞれ生活していく中で、色々な事に追い詰められて窮地に立たされていく話。

人ってこういう状況になったら、こんな風に考えたり咄嗟にこんなこと言っちゃうよなぁっていうのの連続で、ドンドン最悪になっていく様に不思議と不自然さがない(俺とは職業とか生き方は全然違うけど、想像出来るというか)。またその最悪っぷりが半端じゃないのが凄く話として解りやすい。楽しめた。

こんな事、今更ってカンジで、みんな言ってるのかもしれないけど、奥田英朗の話って凄く映画っぽいなぁ。
この複数の主人公それぞれを、章(場面)ごとに並行させて進めていく手法(タランティーノの『レザボア・ドッグス』、『ジャッキー・ブラウン』とかジム・ジャームッシュの『ナイト・オン・ザ・プラネット』、『ミステリー・トレイン』とかみたいなヤツ...アレ?ちょっと違うかな)って、たくさんあるんだろうけど、実際にそれを上手く書こうとしたら難しいだろうなぁ。書いてるうちに頭こんがらがってくるだろうな。