Une petite esquisse

日々の雑事の中で考えたこと、感じたことを徒然に書き綴ります。

イタリアの思い出(3)

2012年09月30日 | イタリアの思い出
ペルジャー外国人大学
UNIVERSITÀ ITALIANA PER STRANIERI PERUGIA


ペルジャー外国人大学は外国人のために設置され、留学生がイタリア語を研修する学校である。もちろん、イタリア文化、イタリア美術、言語学などを専門的に学ぶ、学士課程も設置されている。
Segreterìa(事務局)で入学手続きを終え、2カ月の短期コースを取った。Mazzetti(マゼッティ)先生はイタリア語教育の権威であり、又あることで有名な先生だった。授業は理解しやすく、楽しかった。2カ月間でおおよそのことは話せるようになった。
ペルジャーの生活は短かったが、イタリア及びヨーロッパ文化に触れ、イタリア語を共通言語に、いろいろな国籍の人達、世界観や主義主張、異文化を持った人たちと語り合い、相互の理解を持ち、多様な視点から物事を考えられるように成ったのが、何よりの宝物と思っている。


            


イタリアの思い出(2)

2012年04月02日 | イタリアの思い出
ロンシャン礼拝堂、/ ル・コルビュジェ
Chappell Notre-Dame Du Haut / LeCorbusier


 昼さがり ミラノの自宅でエスプレッソを飲み、ビスケットをかじっていたら、突然、友人が訪ねて来た。オリベッティの研修生でPolitecnico(ミラノ工科大学)に籍を置く、T・Nさんだ。
彼は東京造形大学の出身で高校の同窓生でもある。
「今からロンシャンへ行こう、ル・コルビュジェの教会を見に行こう」兎に角、断ろうとしたが、「行こう、行こう」と粘り強く言いつづけ、およそ2時間後、荷物をまとめ出発することになった。
 ただひたすら地図片手に、車を飛ばした、道中、ほとんど記憶にない。チュリッヒとベルフォールに宿をとった事はうっすら憶えている。
 生憎、当日は曇り空で寒かった。丘の上?に不思議な建造物があり、何か巨大な船のような印象だった。
帰路?チュリッヒにあるコルビュジェセンターを訪れた。モダンデザインの建物で、何か斬新な思いであった。湖畔の近くの公園内にジャンクアートの先駆者、ティンゲリーの彫刻が設置してあった。イタリア在留中、ヨーロッパ各地の芸術作品を見て回ったが、今となっては、心に刻まれ、創作の源となっている。

                
                
                

イタリアの思い出(1)

2012年03月16日 | イタリアの思い出
アルベロベッロ/ Alberobello

 イタリア留学中はヨーロッパ各地を旅した。そして、一番心に残っているのがBariにあるアルベロベッロである。1996年に世界文化遺産に登録され 観光客が押し寄せているとの事だが、僕が旅した80年代初め頃はドイツ人かアメリカ人の余ほどのモノ好き以外は訪れる人もなく、陽溜まりでネコが一匹、昼寝しているのが良く似合っている光景だった。
トルッロと呼ばれ、キノコのような形のトンガリ屋根で16世紀半ばに建てられたらしい。平らな形の石を積み重ねた白い漆喰壁がまるで「おとぎの国」のようであった。
当時の領主様が税金をごまかすため、すぐに解体できる家作りを指示したとのエピソードがある。
イタリアはギリシャ、トルコ、アラブなどいろんな民族が往来し、戦争とともに異文化をもたらした。トルコにも似た建物があるので、恐らく中近東からの影響が考えられる。
イタリア国鉄のツーリスト周遊券で旅した、BariからSud-Est駅の区間は私鉄だったので、車内で罰金を取られたことを思い出した。