昨日の午後2時頃、激しい雷雨だった。
久しぶりに凄いのが鳴った。見づらいが・・・
カミナリを聞きながら夏休みの事を思い出した。
*注:ここから長くなります。
小学校3年迄夏休みは毎年、父の実家(栃木)に行っていた。(昭和のお話ぃ)
父の実家は「干瓢農家」だった。最盛期の出荷の手伝いも兼ねた夏休みだった。
滞在は本家(田舎はそう呼ぶ)の伯父の家。初め父母と3人。数日すると父は仕事で自宅へ戻って行った。母と私は残り約3週間をそこで過ごした。
母は、伯母の手伝いで畑仕事。私は、する事も無いので伯父の干瓢の手伝いをした。
<干瓢製造過程>干瓢の原材料は「夕顔の実」
①「夕顔の実」を機械で柔道の帯位の「幅」と「厚み」にむく。
②①を竹竿に掛けて干す。夕方は納屋に格納する。(夕立があるから)
③チリチリに干せたら、「室(むろ)」に入れる。
「室」=干瓢の袋を開封するとぷーんとする独特なニオイがするがあのニオイが100万倍する小屋の事。
④長さや形を整える。 本家の伯父の仕事はココまで。
その先は分家の伯父の所で袋詰めをして出荷。皆様のお手元に届くわけである。
私が手伝ったのは、
②の「竹竿に干す」と「①の剥いた後の夕顔の実の芯を籠に捨てる事だった。
こんな到底子供らしくない夏休みにもイベントは有った。
毎日、夕方4~5時になると伯母は夕食の前に「蚊帳(かや)」を吊った。
その中に入って暫くすると始まる。 夕立(=雷)である。鼓膜が破れるかと思う程大きな音の雷だった。栃木は有名らしい。
<雷にまつわる記憶>
・「蚊帳」の「ニオイ」。 どんなニオイかと言われても表現出来ないが。
・蚊帳から覗いた「イナビカリ」と「雨がビシャビシャと跳ね返る風景」と「雨と土のニオイ」。
・雷が鳴ると家中が「ビリビリ震えた」事。
・毎晩夕食は「うどん」だった事。(これは、「I」父もそうだったと言っていたので北関東以北は「うどん」が多いらしい。)途中でうどんは嫌だとダダをこねてご飯を炊いて貰った。
・雷が鳴り始めると決まって「牛」がでっかい声で「もぉぉぉぉ~」と鳴いていた事。
・雷が近くの高圧線(鉄塔)に落ちて「停電」になって怖かった事。
・「室」のツーンとするニオイ。
毎晩そんな凄いのが鳴っているが、特別凄いのが鳴る日が有る。
そうすると必ず伯父は「これで夏も終わりだな・・・・」というのである。
その特別凄いのが鳴る頃、私の夏休みも終わりを告げた。
そして、みんなに「お帰りなさい」と言われて戻って来た父と一緒に自宅へ帰り私も姉たちに「お帰りなさい」と言われた。
そして、今我が家にも「お帰りなさい」をしようとじっと待っている男が居る。
小太郎である。
待っているのについつい・・・・寝てしまう。
昨日も今日もこんなに待っているくせに、やっと帰って来ると愛想無く廊下を走ってリビングへ。sameに「I」の帰宅を知らせる。(分かってるって!)
ちょっとくらい「お顔をスリッと」するとか「ごっちん」するとかすれば喜ばれるのに報われない孤独な努力である。
今日も明日もあさってもこうして「お帰りなさい」をするのだろう。
&
←ランキング参加してます!ポチッと一発お願いします。