いつもNPO法人さなぎ達へのご支援をいただき、本当にありがとうございます。
さなぎ達は横浜市中区寿町及び、その周辺に生きる路上生活者、あるいは、そうした境遇に陥りそうな人々の、生き方や逝き方までをも伴走支援しております。
2001年に誕生し、今年で15年目を迎えます。
長い間には多々の危機を経験しましたが、その都度、原点を思い起こしてまいりました。
さなぎ達の原点とは、30年以上も前に桜井武麿理事(初代理事長)が始めた木曜路上パトロール(通称、木パト)です。
週一回、関内駅、横浜公園周辺などを夜回りし、路上生活の人々に必要な物を提供しながら、安否確認を続けて参りました。少しでも助けになりたい、寄り添いたいという気持ちからスタートしたもので、多くのボランティアに支えられております。
継続の危機を感じた時はこの原点に立ち戻り、七転び八起きしてまいりました。
現在のさなぎ達の具体的な活動は、以下の通りです。
1. 路上パトロール
2. さなぎの家(路上生活者の立ち寄り所。寄付の衣類や日用品を提供)
3. どこに相談したらいいの?と困り果てた時のONE STOPサービス 寿町なんでもSOS班事業
4. 安価で美味しくバランスのとれた食を、温かい状態で提供するさなぎの食堂
5. 家族もなく、簡易宿泊所に住み、孤独で不便な生活を余儀なくされている人々への見守りサービス(KMVP)。
6. 身体、精神・知的など各種障害のため社会に適合できず、路上生活を余儀なくされている人、家族の支えがない状況で依存症とたたかいながら簡易宿泊所生活を続けている人々の就労支援をする、寿JUMP活動。
7. 寿JUMP活動を発展させた就労継続支援B型事業「てふてふ」。
8. 簡易宿泊所内で、ひとり死を迎える人への介護や看護、往診の提供や必要時の入院先への交渉やお見舞い、役所が開いてない時間帯の葬祭会社への取り次ぎなど。
このように、たいへん多岐にわたっています。
さらに、近年は、このHP情報をご覧になって、遠方からの電話や訪問のお問いあわせも多くなりました。
「うちの子が精神的疾患を持ちながら、アルコール依存症で毎日困っている。なんとかさなぎ食堂やてふてふで働けないか?」といった内容のご相談もありました。
さまざまなご相談に接するたび、「問題点は決して寿だけではない。日本全国にある。」と痛感させられます。
これまで数知れない人々が、さなぎ達と縁を結んできました。
路上から食堂勤務を経て介護の管理責任者となり、活躍している人、患者さんとしてSOSに助けを求め、クリニックにつながり、元気になって食堂ボランティアを毎日続けている女性など、具体的事例は枚挙に暇がありません。
もちろん、わたし達は万能ではなく、力及ばずで唇を噛みしめることも多くあります。
それでも「誰もひとりぼっちにしない」というスローガンのもと、理事長、理事、職員、そしてボランティアが力をあわせ、できる限りのことをしてまいりました。
さて、昨日の1月31日、さなぎ達の総会が行われました。
毎年1月の最終土曜日に開催されます。そのため、理事長の年頭挨拶が、いつも2月になってしまいます。
ご支援いただいている方々から、「もっと早くに挨拶を」とアドバイスをいただきますが、毎年の活動を総会で認証いただくことは、NPO法人としての大切なつとめです。
どうか、その点をご理解いただければと存じます。
昨年秋以来、さなぎ達の理事会では、活動資金の問題、多岐化したサービスによる職員の疲弊化などを痛感いたしました。活動内容の縮小も検討してまいりました。
しかしながら、職員全員一致の「このまま続けたい」という強い思い、また、年末からの皆様からのご寄付ご支援の結果もふまえて、昨年度通りの活動内容をめざしていくことに決定いたしました。
活動の質を低下させないため、理事と職員の連携強化、HP上での、日々の活動内容の紹介、各部門の経費の節減努力、関係各所への「てふてふ」や「食堂」の活動内容のご案内と協力要請などなどが必須であることも、あらためて確認し合いました。
理事と職員のみならず会員の方々、そして会員の方々のお知り合いの人々、HPを訪れ、さなぎ達の理念と活動に共感してくださる方々に、心からお願いいたします。
満15歳となるさなぎ達が、いつか蝶々となって羽ばたき、世の中を明るくする存在になれるよう、どうか見守ってください。一緒に歩んでください。
2015年が、思いやりに満ちた年になりますように!
特定非営利活動法人さなぎ達
理事長 山中修
「NPO法人さなぎ達」では、利用者さんにより良いサポート及び継続的に運営を行うための「寄付金」を大・大・大・大・大・大募集中!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
詳しくはこちらをクリック!!