今回の九州帰省につなげた旅の最後は、霧島の妙見温泉にある忘れの里雅叙苑
そういえば妙見温泉には以前も泊まったなあ・・とブログの記事で検索してみたら2010年9月の旅
その時もやはり夫の実家への帰省につなげて→霧島の妙見温泉(この時泊まったのはは石原荘)、あれはもう12年も前ですね ...
この頃ついこの前のことのように思えるのは、いつもひと昔前のこと。。
これからの10年もそうなのでしょうか?心して過ごさなくてはなりません
さて、5/5・・川内高城温泉からバスで川内駅、さらに川内駅から空港バスで鹿児島空港へ
鹿児島空港で休憩した後、妙見方面行きのバスに乗って約25分→ 雅叙苑に到着 🚌
出迎えてくれたのは ↓これは田の神さあ(たのかんさあ)?宿の方にお聞きしようと思いながら失念してしまいました
以前妙見温泉を訪ねた時に会えた田の神さあについては、2010年10月に『豊穣の神様』として記事でご紹介しています ↓
バス停から続く坂道を、スーツケースを転がしながら降りていきます
右下に茅葺屋根の小さな集落が見てきました
監視カメラがあるようで、宿の方が走って迎えに出てこられました
わあ ...
漬物にする野菜が干してあります
受付の横の囲炉裏は、朝から就寝前まで炭に火がおこしてあり、夜はここできびなごやさつま揚げを炙りながらふるまい焼酎を頂けました
ここの庭の主が出迎えてくれました!宿の方に名前をうかがうと「お父さん」だとか(^。^) 「お母さん」は、この時期小屋で卵を温めている最中でほとんど出てこないそうです
滞在中、庭で幾度となく出くわすのが楽しみの一つでした(^^) この石がお気に入りの場所のようで雄叫びはここで☆
*部屋:私たちが宿泊した部屋は「けやき」
玄関を入ると囲炉裏(今は使われていないようで蓋がしてありました)のある板張りの次の間があり、続いてその奥には6畳の和室(ここに布団を敷いて頂けました)
さらにその奥に続くのが「お風呂リビング」という空間
最近増えてきた露天風呂付き客室ですが、雅叙苑はそれの元祖
このお風呂リビングは以前は露天風呂にしていたのを、壁と窓で囲み季節や天気に関係なくお風呂を満喫できる空間として考案されたものらしいです
この手前には、シャワースペースも続いていて使い勝手も◎
床下には温泉パイプが張りめぐされていて石の床は常に温かく、濡れた足で歩き回ってもすぐ乾きます!さらに良かったのが、左奥のディベッド
お風呂に出たり入ったりしながら、ごろんと寝転ぶのが最高に気持ちよかったです
夫は氷を届けてもらって、家から持ってきたウィスキーと高城温泉で買った焼酎を水割りにして呑んだくれていました〜
ディベッドに寝転ぶと、窓から大きな楓の木を見上げる感じ・・
私はここのベランダが一番好きで、お風呂上がりにはここに和室にあった座椅子を持ってきて、焼酎やウィスキーの水割りを飲みながら涼みました♪ 聞こえてくるのは、激しいほどの川の音と鶯のさえずり・・そして時々「お父さん」の雄叫び 🐔
*お風呂
五月の節句だからでしょう、菖蒲と蓬を束にして菖蒲湯にしつらえてありました
共用の外風呂は、天降川のすぐ横にある「ラムネ湯」と2つの「建湯」どちらも「入浴中」の札を入り口に掛けて、専用の家族風呂にできます
「建湯(たけるゆ)には、菖蒲と山紫陽花が活けられていて、湯の香りに香気がまじるようです
お風呂に花を活ける発想が新鮮で感動しました!すごくいいです
*天降(あもり)川
これらの外湯にじゅんぐり入った後、横を流れる天降川に降りて涼む気持ちよさと言ったら・・
こちらは↓ 食事の部屋から見えた天降川
*水屋と食事
全ての調理がここで行われるわけではありませんが、調理の一部の過程でも見ることができるのはなんだか楽しいです
私たちが宿に到着した時はまだチェックインに早い時間で、この後建湯に活けられると思われる菖蒲などの花が、水揚げされながら出番を待っていました
採りたての野菜も、夕餉で使われる分がきれいに洗われて準備されている様子
ご飯はこの水屋の釜戸で炊かれるみたいでいい匂いがしてきます
朝食は卵料理を、卵とじ・卵焼き・目玉焼きから選べました!魚も、鯵・きびなご・鯖・鯛・鰆から選んで焼いてもらえるのも嬉しい
一日目と二日目の朝食は、野菜料理も少し変えてくださっていました
夕飯一日目は、地鶏の炙りに始まり地鶏鍋・黒豚の角煮・味噌田楽・地鶏の炭火焼き・豆乳蒸し・摘み草の揚げ物・黒毛和牛・ご飯・蕎麦・デザート(写真はきりがないのでアップしません)
二日目の夜は、一日目と趣向を変えて薩摩黒豚と霧島牛のしゃぶしゃぶがメインでした!
ご機嫌の夫↓
*嘉例川駅
小雨模様だった翌朝、雅叙苑の最寄駅である嘉例川駅にバスで行ってみることにしました
本来、八代駅⇆隼人駅間を走る肥薩線は、霧島を遠望する車窓や目前を流れる球磨川、矢岳越え・ 大畑駅・真幸駅のスイッチバックやループ線など見どころが尽きない路線
2020年7月の熊本豪雨災害で、今もなお,、八代駅 ⇆ 吉松駅 間の不通が続いており、熊本からアクセスできないのは本当に残念なことです。。
築100年を越す嘉例川駅の駅舎は鹿児島県内最古の駅で、登録有形文化財に指定されています
しん ..と静かな無人駅・・
嘉例川駅にはバスで10時前に着きました・・だあれもいなくて私たちだけ・・10:59には霧島温泉・吉松方面への電車がくるはずです
大体上り下りとも1時間に1本なのですが、こちら方面は11時台と12時台の電車はありませんし、反対方面は13時台と14時台の電車がありません
しばらくすると地元のおじさん二人が世間話をしに来た様子
一人のおじさんが話しかけてきてくれて色々教えてくれました(生粋の鹿児島弁でしたが、私も鹿児島人なので内容は完全に理解できます♪)
おじさんたちが帰り、嘉例川駅はまた私たちだけに
霧島温泉・吉松方面への電車がきます(10:59)
何人かのお客さんが降りて、一人鉄道好きの男性も写真を撮っていました
見送ります
*隼人方面行きの電車がきました(11:13)
夫はホームを行ったり来たり小走りしながら写真を撮る私のことを「落ち着きがないね〜」とあきれながらも、時々携帯で写真を撮ってくれています
私のカメラは、もう10年以上愛用しているパナソニックのコンパクトデジカメ LUMIX・・こんなに写真を撮るのならもっと本格的なカメラに買い替えてもいいのかな・・と思うのですが、使いこなせる自信がありません
他の方のブログで、深みのある味わい深い写真を拝見するたびに歴然とした差を感じてしまうのですが。。orz..
上下線一本ずつ電車を見送り、タクシーで宿に戻れるものなら戻りたい気もしましたが、この駅にタクシーは全然きません・・嘉例川駅前を 12:28 のバスまでなんと、来てから2時間半をこの駅で過ごすことになりました
古い駅舎の中に昔の風景の写真展示室がありました 展示されていた写真を撮らせてもらいましたが、その中で、熊本豪雨災害直前にあたる2020年の写真だけご紹介します
駅舎を貸切り状態 .. あ.. 他に嘉例川駅二代目観光大使らしいさんちゃんがいました
雅叙苑を出る時に、宿の方がおにぎりと卵焼きを持たせてくれていました!バスの時間まで、この素敵な駅舎を貸切りで、雨宿りしながらお弁当をいただくことに♪ しめしめ.. 夫は私のペースに巻き込まれている感じ
*和気(わけ)神社
時刻表通り、12:28に嘉例川駅前に来たバスに乗って雅叙苑前で下車
そしてそのまま歩いて、和気神社に行ってみることにしました!途中、犬飼の滝を右に見ながらなだらかな坂道をもくもくと歩きます
傘をさしていたこともあり、40分かかって和気公園に着きました
前週までが見ごろだったかと思われる藤棚の藤は全部終わっていて、人っ子一人いません
その先にある和気神社は、なんだか神聖な雰囲気が漂う神社でした
狛犬ではなく、狛猪
白い猪が飼われているそうなのですが見当たらず、お参りして御朱印だけいただいて帰りました
宿に戻って聞いたところ、左側の端にあるケージにいたはずなのだそうです・・帰り道は下り坂だったので30分で雅叙苑に戻れました
宿に戻ると、風呂→ごろごろ →夕飯 →部屋で水割りを飲んでごろごろ → 囲炉裏に行って焼酎 →風呂 →寝る前にまた風呂 →朝起きて風呂 →朝食 → チェックアウト(12時)前まで風呂・・とゆっくり過ごさせてもらいました
雅叙苑前からバスに乗って、鹿児島空港に向かいます 🚌 来る時は福岡空港まで JAL、帰りは鹿児島空港から ANA
鹿児島空港の山形屋レストランで、ぱりぱり焼きそばの大盛りと鹿児島ラーメンを頼んで、夫と分けて食べてから帰途につきました
鹿児島の実家で過ごしていた子供の頃、夏休みの家族旅行は「海か山」
兄と相談してどちらか選んだ方がその夏の旅先に決まっていました →*海だったら「指宿」、山だったら「霧島」になります
子供の頃は海の方がワクワクしていたような気もしますが、今は断然山がいい!!!
実家は鹿児島市内、祖父母の家は桜島がある方の大隅半島の鹿屋市にありました
小学生の頃は一人で夏の1週間ぐらいを、祖父母の家で過ごすのが何より好きでした\(^-^)/ 豚をたくさん飼っていて、祖母の後をついて豚の世話をするのが怖かったり面白かったり、働き者で優しい祖母の後をついて畑に出るのも楽しい!
朝のうちは虫採り三昧、午後からは蚊取り線香を焚いてある縁側でスイカを食べたり鬼灯風船を作ったり、ごろごろしながら絵日記を書いたり、宿題したり🍉
放し飼いにしている鶏が庭を歩き回り、夕方になると庭にある小屋の五右衛門風呂に、祖母が薪をくべてくれる外と中でおしゃべりしながら湯に浸かり・・
庭じゅうに広がる薪を燃やす匂いとバスクリンの香り・・そんな夏休みの思い出は私の宝物
今回の雅叙苑滞在は、質素だけど輝いていた子供時代の思い出を、少しよそゆき顔に磨き上げた上でもう一度夢に見せてくれたような時間になりました・・還暦間近の私に。
オマケ:雛たちが元気に生まれますように!
妙見温泉 忘れの里雅叙苑の「お父さん」