水着

ムスコ生意気。

夏休みに入っても、学校へ毎日行ってる。
泳ぎに。
そう、プールに毎日通ってる。

毎年、ここら辺の小学校が５校集まって、水泳記録会が行われる。
これは全員参加ではなく、任意なんだけどね。
まぁ泳ぎに自信のある子たちが参加する水泳大会みたいなもの。
ムスコはこれに参加することを毎年楽しみにしている。
これでもムスコは、学校に入る前にスイミングに通いはじめて、もう６年になる。
そこそこ泳ぎには自信があるようだ。

が。

「クロールのタイム計ったら、M君に２秒負けた。M君水泳習ってないんだけど。すごいね」

とか、

「３年生の子でさぁ、すごく早い子がいてさぁ、タイムおれより早かった」

とか、

「クロール２５メートルやったら、スガに負けそうになったよ～」

とか。
スガとは、去年までお母さんが「うちの子カナヅチで困ったわ」と言ってた子。

ムスコー！６年間分のスイミング代返せー！！
と言いたくなるくらい、まったくもって泳ぎがうまくない。
特にクロールは苦手で、平泳ぎとタイムがさほど変わらない。
信じらんないっしょ
６年も通ってて、クロールと平のタイムが同じくらいってどうよ

まぁそれでも、今回は４人×25ｍでのメドレーリレーの選手に選ばれたようで。
もちろん、クロールでなく平泳ぎ担当（自称、平泳ぎには自信がある、だそうです）。

しかし。
生意気なことを言う。

「ダメだ、学校の水着だとタイム上がんない。いくらやってもダメだ」

と、帰ってくるたびに言う。
いわゆるスクール水着なんだけど、確かにちょっと厚めなんだよね。
それだと泳ぎにくいらしい。
じゃ、レイザーレイサーにでもしたら。

「でもね、ユウトがね、中学の水着はいてたの、あれは薄くて良さそうなんだよ」

と言い出した。
ふーん。
まぁね、中学入ったらどうせ買うからね。
しょうがねぇ、リレーのため、お前が遅くて負けちゃったらみんなに申し訳ないから、一足先に中学の水着買ってやるか。

そんで今日午前中買いに行き、午後の学校プールに持ってった。

「お母さん！水着変えたらタイム上がったよー！２秒早くなった」

マジすか。
でも２秒は上がりすぎじゃね！？
まぁともかく、それでムスコはご満悦。
レイザーレイサーじゃないけど、やっぱり水着の効果ってでかいのかしら。
いや、ムスコの場合はただ単に気分の問題かもしれないけどね。

本番は明日。
がんばってちょ

きったねー字

　学校に行ってき
　もうす

ムスコの書き置きのメモ。
相変わらずきたねー字だよ。
しかも、なによ、行ってきもうすってのは。
も少しまともに書けよなー。