南アルプスの女王「堅い絆で仙丈ヶ岳登山」
我らの絆に入りたいのか“雲のいたずら小僧”が峠から付いてくる!!!
・
「山頂では“母カール”が“雲のいたずら小僧と私達”を優しく包み込んでくれた」
2023/09/30日記
お天気サイトを頻繁に立ち上げる日々がこの所続いた。更に、立ち上げる時間間隔も短くなっている! 少しでも良い方向に気圧配置が“良くなってくれよ”との願望と共に……
今日も、うなだれる……
「ダメか…… 」
天気予報では、“9/30曇り/雨、10/1曇り/雨”なのにメンバーは「雨に降られても登る」と意気揚々で気合い十分だ!
その、それ、そこに、押されて私も意思が固まったわけだが、普段では絶対に行くことのない今回の天気予報で“私は何を求めて山頂に向かったのだろうか…… ” 心の中を順次解き明かしながら書き進めていきたいと思います。
心の中を整理するために、先ずは私の登山目的をはっきりさせる事とします。
今回「仙丈ヶ岳登山」の目的は、
・久方ぶりに登山仲間と時間を共有する
・眺望が期待できないため、足下に新しい発見を求めて歩く
(経験上これはかなり難易度が高く自分に対してこじつけた目標かな……)
・30年前1993/09/27に単独登山したときの事を振り返りながら自分を見つけに行く
の3点となります。
今回の登山は予想外のことばかりで……
斜め目線で登山仲間と共に楽しみました。
キーワードは、「天気/雲」・「日程」・「友情」・「紅葉」・「カール」・「大ちゃん」
と言うことで、“友情を一歩一歩かみしめて足を運んだ山日記”を記述していこうと思います。
今回冒頭を飾る1枚はこれだ!
自信作でお気に入りの1枚です👍
小仙丈ヶ岳の少し下辺りから振り返って撮影した物です。
「あれー おかしくないですか?冒頭の写真がメインの“仙丈ヶ岳”でないのは…… 」
そうなんです、今回の登山は登山口から雲に覆われ何時雨に降られてもおかしくない状態だったので、目まぐるしく変わる雲の厚み・動き・流れが登山の優劣を左右するポイントでした。
「登山中の心を“この雲”が表現してくれているので、冒頭の写真としました。」
山頂付近からの写真は後々のお楽しみを残すために敢えて選びませんでした。まさしく雲が湧き出て微妙な天気を感じさせられますが、これは、私達に付きまとっている“雲のいたずら小僧”の仕業かな…… 雲のいたずら小僧が小説「愛しの座敷わらし」みたいに可愛くなるかは雲の動きで後々判るでしょう!
左の山頂は「鋸岳」、右の山頂は「甲斐駒ヶ岳」で、やっと雲の隙間から山頂が顔を出した瞬間です。反対側の仙丈ヶ岳方面の視界は良好!
Img3916
それでは、「直前まで判らない展開は、どうなるだろう」山日記の始まりです!
目次
1. 日程
1.1 天候よりも天気予報が不安定
1.2 どちらの山を先に登る
1.3 交通ルート
1.4 1日目は仙丈ヶ岳
1.5 2日目は雨☂
1.6 メニュー
2.メンバー
2.1 私の発信が誤解される
2.2 二転三転
3.今回の登山目的について
3.1 久方ぶりに登山仲間と時間を共有する
3.2 眺望が期待できないため、足下に新しい発見を求めて歩く
(経験上これはかなり難易度が高く自分に対してこじつけた目標かな……)
3.3 30年前1993/09/27単独登山した時の事を振り返りながら自分を見つけに行く
4.登山中のドタバタ劇が幸運を招く
4.1 第一目標は“小仙丈ヶ岳”
・心のゆとりが天使に
・ひとつになって“小仙丈ヶ岳”を目指す
4.2 私達の悪戦苦闘を見て“雲のいたずら小僧”も仲間に入る
・周りの登山者も一生懸命だ
・雲が開けた!
4.3 良い仲間
4.4 仙丈ヶ岳山頂へ
・期待していなかった紅葉が
・“北岳山頂”が雲の合間より
5.登山目的は成し遂げられたか
5.1 久方ぶりに登山仲間と時間を共有する
・考えていることは同じだ
・テント配置は完璧
5.2 眺望が期待できないため、足下に新しい発見を求めて歩く
(経験上これはかなり難易度が高く自分に対してこじつけた目標かな……)
・花は何処
・青空だ!
・全く期待していなかった“紅葉”が……
5.3 30年前1993/09/27単独登山した時の事を振り返りながら自分を見つけに行く
・歩きながら昔の破片を探したが
・30年前のアルバムを開く
6.景色
時間軸と共に
7.まとめ
では、目次に沿って……
1.日程
今回の日程は3週間前かな?テニスコートで決めてもらいました。
1.1 天候よりも天気予報が不安定
週間予報が発表されてから1週間は天気図の確認をしていましたが、気圧配置が日本全国不安定で予報は日本全国同じような展開でした。タイトルのように“天候よりも天気予報が不安定”
前日まで迷いましたが、当初の予定通り実行となりました。
1.2 どちらの山を先に登る
この事は、往路の車の中から始まり、出発する間際まで全員で話し合いました。決められない理由は決定打が無いことでなく、ありすぎることにありました。項目を上げると
(1)天気:両日9/30,10/1共に似たような天気予報で、この時点では10/1の方が良くなる予報だった。仙丈ヶ岳をリベンジするなら2日目かな……
(2)リベンジの方“いっちゃん”:1月前に視界不良の仙丈ヶ岳を登られた方が参加されています。リベンジを兼ねて甲斐駒ヶ岳にも今回挑戦する意気込みで参加しています。この方は登る順番はどちらでも構いませんとのことですが、一般的に1日目に未登頂の甲斐駒ヶ岳を登らせるのが……
(3)2座共に未登頂の方“博士”:どちらが先でも問題ない。
(4)体力が自信の無い方“大ちゃん”:1日目は周辺を散策して、2日目に仙丈ヶ岳に登りたい意向を聞いて、「体力のある1日目に仙丈ヶ岳に挑戦して2日目はゆっくりした方が良いのでは」と私の考えを伝えました。(それと、帰りのバスの時間を気にすることもなくなるので)
以上、この段階では1日目は甲斐駒ヶ岳と内心思っていましたが、話を進める内に
体力が自信の無い方「1日目に仙丈ヶ岳にする。」
心の優しい皆さん「良いですよ!」
という展開となり、1日目は仙丈ヶ岳と決まりました。
1.3交通ルート
往路9/30 1時出発 → 4時着 :博士の車
5時半 → 6時15分着 北沢峠(南アルプス林道バス¥1,370片道)
復路10/1 8時35分 → 9時25分着 北沢峠(南アルプス林道バス¥1,370片道)
御坂経由で夕方帰宅
交通費:2400円/人(駐車場料金¥1,000含む)
バス乗り場の駐車場に着いてから「早く並ばないと!」とせき立ててくれて
切符売り場の列には「私並びます!」と実に前向き
な、人が居たお陰で体力の温存が出来たのではないかな?大ちゃん!この時点から既に「めざせ!全員で小仙丈ヶ岳」の作戦は始まっていた。
1.4 1日目は仙丈ヶ岳
9/30 6時15分 北沢峠 → 6時25分テント場
テント設置:テント受付1,000円
7時30分テント場より登山開始
《往路》 厚い曇り空から回復傾向で半分晴れ間
7:30長衛小屋 → 10:45小仙丈ヶ岳(食事) 11:34 → 12:42仙丈ヶ岳
《復路》 半分晴れ間
13:03仙丈ヶ岳 → 16:06長衛小屋
塔の岳バカ尾根コースと比べて標高差が少ないので楽なイメージで登りましたが、仙丈ヶ岳の方が手強さを感じました。たぶん、切符を買うために1時間並んだりテント場での作業も影響していると思います。最大の要因は
「心構えが甘すぎたからだろうと思っています。」
1.5 2日目は雨☂
日付を又いた当たりからテントにぽつりぽつりと雨音が……
↓
3時頃からは本降り状態で、夜明けには雨が上がることを期待しながら眠る
(予定は3時起床・準備して甲斐駒ヶ岳へ)
↓
時計を覗くと4時を回っていたので、昨夜作っていた梅干しおにぎりを2個無理やり胃の中に押し込む
↓
雨がやむ様子がないので皆で相談して甲斐駒ヶ岳登山は中止して下山することとした
↓
7時20分のバスに間に合わせるために雨の中テントを片付け撤収の準備をする
雨中のテント撤収は始めての経験で2度とやりたくない物だと実感!!!
↓
5分遅れで北沢峠バス停に到着したが出発した後だった
雨で乗車客が多いと踏んで、出発が遅れる事を期待していたが内割かれた光景をみた
が、逆手を取って“こもれび山荘”でコーヒータイムをとる
↓
8時40分発臨時バスで駐車場へ向かう(臨時バスは人数が揃えば出す方針のようだ)
1.6 メニュー
9/30 朝:自家製梅干しおにぎり2個、昼:おにぎり2個
夜:炊いたご飯とカレー
10/1 朝:自家製梅干しおにぎり2個(前日の炊いたご飯で作り置き)
2.メンバー
当初は5名で行くこととなっていましたが、1名が欠席となり4名(大ちゃん・博士・いっちゃん・私)となりました。また、リベンジ組でお一人を誘っていましたが欠席となりました。(天気がはっきりしていなかったので私は声を掛けるのを控えましたが、予報が良かったら強引に連れて行ったでしょう。笑い)
2.1 私の発信が誤解される
1週間前に発信したLineの文面から“仙丈ヶ岳は欠席する”と間違われる。私が1週間前に個人的に計画していた登山を止めて塔の岳の日帰りに変更した意図を伝えたかったのに誤解されたようです。言葉足らずが原因ですね!
2.2 二転三転
仲間内では私が誤解欠席で、他にも博士がコロナ感染者に接触したと急遽欠席となりましたが、数日前に出席に急展開! 参加者それぞれ誰が参加するのか判らない状況が数日続いたわけです。
3.今回の登山目的について
登山目的3項目について詳細を記述します。
3.1 久方ぶりに登山仲間と時間を共有する
今年の夏は異常を通り越した暑さとなり“夏バテ”で登山から遠ざかり……
体力回復したと思ったら、天気の不安定が続いて登山のチャンスが掴めず……
そんな中で登山仲間と時間を共有するだけでも良いかなと思いました。
3.2 眺望が期待できないため、足下に新しい発見を求めて歩く
(経験上これはかなり難易度が高く自分に対してこじつけた目標かな……)
写真好きの私としては、写す物がないのに
「どうするの?」
自分を納得させるために、
「足下の物でも撮りましょう!」
これって、かなり無理がありますね!
視界が効かない世界を知っている登山者は判ります。判ります。
3.3 30年前1993/09/27単独登山した時の事を振り返りながら自分を見つけに行く
これもこじつけっぽいがタイムスリップしてみたかった。
過去の自分を蘇らせて、今の自分と重ね合わせる……
これって
もしかして……
「がっかりするだけ?」
4.登山中のドタバタ劇が幸運を招く
小仙丈ヶ岳迄の区間は、一致団結した“各々の使命感”を鳥肌が立つぐらい感じました。
4.1 第一目標は“小仙丈ヶ岳”
出発前に事務所で今回の登山ルートを眺めながら一番に気を使ったのは“大ちゃんの登山ルート”でした。兎に角、本人に登山の達成感を味合わせたかったからです。
それは、
「出来るだけ高いピークに立たせること」
達成感が湧かない林の中で下山を開始させるのは絶対に避けるべきだと思っていました。
他の二人も考えは同じ!
大ちゃんは1週間前に標高差400m金時山を登っているのですが、小仙丈ヶ岳の標高差800mで倍以上あるのでハードルは絶望過ぎるほど高いです。(北沢峠から最短距離で眺望が良いのは此処なんです)
「奇跡が起きなければ無理かな…… 」
・心のゆとりが天使に
段差の有るところで大ちゃんの荷物を持ち上げているいっちゃんの姿を見て“一言”言ったら……
「一月前に登っているから私は心にゆとりがあり今日は“ヴィーナス”になれるとか……」
登山は先を急ぎたいのが心情で、登山口近くで人に優しく出来るなんて私には絶対出来ない行為です。
「一本取られたわけです。(こころを打たれました)」
・ひとつになって“小仙丈ヶ岳”を目指す
歩き始めて直ぐに、二人が大ちゃんの荷物を軽くする作戦を取りに行きました。
調理用の水、コンロ等抜き取り大ちゃんの負荷を低減させて体力の温存を図る作戦です。私は自分のカメラ機材があったのでこの時は加わりませんでした。
この二人の機転の早さにもやられましたね……
「立て続けに2本取られましたよ!!!」
この団結心ムードのお陰か……
3合目の手前の休憩所で大ちゃんのバックパックと合体させて私が背をえば良いことに気がつきました。
チームワークで3合目手前から大ちゃんは手ぶら状態で登山開始です。
結果は、全員で小仙丈ヶ岳に登頂することが出来ました。
「奇跡が起きました!」
4.2 私達の悪戦苦闘を見て“雲のいたずら小僧”も仲間に入る
大ちゃんの顔色を伺いながら進みます。
・周りの登山者も一生懸命だ
私達と同じようなグループの方達がおり、弱者を労りながら登っていました。
【応援隊と名付けた3名グループ】
甲斐駒ヶ岳を前に並んで“ふー、ふー”と息を吹くので何かと思えば……
甲斐駒ヶ岳の頂上に掛かる雲を吹き飛ばしているそうです。私も加わりましたが
笑い(その時、雲のいたずら小僧はそっぽを向いていました)
駅のホームで並んで“ふー、ふー”と息を吹いていたら何処かに連れて行かれますよね!山だからこそ笑って参加してしまうところが“山の魅力”ではないでしょうか!!!
【仲良しペアー】
女性がバテバテ状態で男性が女性の荷物を前に抱えていました。たぶん、小仙丈ヶ岳で引き返したと思われます。この登山で、男性の株が上がったことは間違いありません!
・雲が開けた!
峠から付いてきている雲のいたずら小僧が、私達の悪戦苦闘を見て心を開いてくれたのでしょうか、青空が見えてきました。
それとも? “ふー、ふー”と吹いていた息が届いたのか……
甲斐駒ヶ岳頂上に掛かっていた雲が吹き飛ばされました。
待ちに待った瞬間です!
この後は、天候は回復傾向で進んでいきます。
【功労者は大ちゃん】
本日早朝に登山開始した方達は、曇天の中で山頂に立ったようです。登るペースが遅かった私達は運良く本日のベスト天気で稜線歩きができたわけです。
これは、チームワークで“運”を掴んだと言って良いでしょう!
それとも、雲のいたずら小僧が操作してくれたかな…… 「ありがとね!」
4.3 良い仲間
人に優しく出来るには心に余裕がなければ出来ません。登山は自分との戦いですから人を担ぎ上げるには相当のエネルギーが必要です。
今回、
「これ」・「あれ」・「それ」
出来てしまったようですね!
4.4 仙丈ヶ岳山頂へ
第一目標が達成できたのですっきりした気持ちで山頂に向かう。小仙丈ヶ岳から仙丈ヶ岳山頂まではなだらか尾根歩きで楽でした。
・期待していなかった紅葉が
今年の夏が記録的な暑さで紅葉が遅れている情報が入っていたので全く期待していなかったのと、仙丈ヶ岳の紅葉自体をイメージしてもいなかった。
ダケカンバの黄色と帰ってきてから博士に教えてもらった名前でうらしまつつじが私の目をひきました。馬の背全面が紅葉に覆われていたのが圧巻でした。
二つのカール(小仙丈カール、仙丈敷沢カール)が素晴らしく、一般的なカールは石ころだけで味気ないが、此処のカールは少しばかり植生があり紅葉も綺麗です。
陽が射してくれたお陰で紅葉が一段と美しくなり皆さん大歓声です。
雲のいたずら小僧は疲れてヴィーナスの背中で寝てしまったようだ
・“北岳山頂”が雲の合間より
天候も回復傾向で、二人は遂に北岳山頂を視界に捉えたようで
“おおはしゃぎ”
離れていた私に手を振っているのかと思っていたのですが……
北岳山頂が見えるから早く来いとのヴィーナスアクションでした!
一瞬だったので離れたところでレンズ交換をしていた私は見ることが出来ませんでしたが、山頂直下で写真に捉えました。(少し雲がかかっていましたが後ほど……)
5.登山目的は成し遂げられたか
元々、無理のある目的だったので無理の無いように結果を書いて行こうと思います。
5.1 久方ぶりに登山仲間と時間を共有する
十分に時間を共有させてもらいました。特に、こころで共有出来たことは貴重だった。
・考えていることは同じだ
長い年月一緒に居るのでお互い素性は知れているので
“こころのネットワークは揺るぎない”
事を改めて認識したところです。
・テント配置は完璧
テント張る場所のスペースが狭かったのが幸いして超密接テント設置配置となり夕食美味しく頂きました。
宴会スペースが狭すぎて……
膝小僧に当たったフライパンから
ウインナーフライパンから転げ落ちましたよ
落下の衝撃を受けてウインナー美味しくなりました。
大ちゃんが作ってくれたサラダも美味しかったし……
ヴィーナス提案の“争奪おでんドラフトじゃんけん”は盛り上がりすぎたかな!
丸くなるな星になれ「かんぱい」
(黒ラベルをしっかり購入していました)
我らの絆に入りたいのか“雲のいたずら小僧”が峠から付いてくる!!!
・
「山頂では“母カール”が“雲のいたずら小僧と私達”を優しく包み込んでくれた」
2023/09/30日記
お天気サイトを頻繁に立ち上げる日々がこの所続いた。更に、立ち上げる時間間隔も短くなっている! 少しでも良い方向に気圧配置が“良くなってくれよ”との願望と共に……
今日も、うなだれる……
「ダメか…… 」
天気予報では、“9/30曇り/雨、10/1曇り/雨”なのにメンバーは「雨に降られても登る」と意気揚々で気合い十分だ!
その、それ、そこに、押されて私も意思が固まったわけだが、普段では絶対に行くことのない今回の天気予報で“私は何を求めて山頂に向かったのだろうか…… ” 心の中を順次解き明かしながら書き進めていきたいと思います。
心の中を整理するために、先ずは私の登山目的をはっきりさせる事とします。
今回「仙丈ヶ岳登山」の目的は、
・久方ぶりに登山仲間と時間を共有する
・眺望が期待できないため、足下に新しい発見を求めて歩く
(経験上これはかなり難易度が高く自分に対してこじつけた目標かな……)
・30年前1993/09/27に単独登山したときの事を振り返りながら自分を見つけに行く
の3点となります。
今回の登山は予想外のことばかりで……
斜め目線で登山仲間と共に楽しみました。
キーワードは、「天気/雲」・「日程」・「友情」・「紅葉」・「カール」・「大ちゃん」
と言うことで、“友情を一歩一歩かみしめて足を運んだ山日記”を記述していこうと思います。
今回冒頭を飾る1枚はこれだ!
自信作でお気に入りの1枚です👍
小仙丈ヶ岳の少し下辺りから振り返って撮影した物です。
「あれー おかしくないですか?冒頭の写真がメインの“仙丈ヶ岳”でないのは…… 」
そうなんです、今回の登山は登山口から雲に覆われ何時雨に降られてもおかしくない状態だったので、目まぐるしく変わる雲の厚み・動き・流れが登山の優劣を左右するポイントでした。
「登山中の心を“この雲”が表現してくれているので、冒頭の写真としました。」
山頂付近からの写真は後々のお楽しみを残すために敢えて選びませんでした。まさしく雲が湧き出て微妙な天気を感じさせられますが、これは、私達に付きまとっている“雲のいたずら小僧”の仕業かな…… 雲のいたずら小僧が小説「愛しの座敷わらし」みたいに可愛くなるかは雲の動きで後々判るでしょう!
左の山頂は「鋸岳」、右の山頂は「甲斐駒ヶ岳」で、やっと雲の隙間から山頂が顔を出した瞬間です。反対側の仙丈ヶ岳方面の視界は良好!
Img3916
それでは、「直前まで判らない展開は、どうなるだろう」山日記の始まりです!
目次
1. 日程
1.1 天候よりも天気予報が不安定
1.2 どちらの山を先に登る
1.3 交通ルート
1.4 1日目は仙丈ヶ岳
1.5 2日目は雨☂
1.6 メニュー
2.メンバー
2.1 私の発信が誤解される
2.2 二転三転
3.今回の登山目的について
3.1 久方ぶりに登山仲間と時間を共有する
3.2 眺望が期待できないため、足下に新しい発見を求めて歩く
(経験上これはかなり難易度が高く自分に対してこじつけた目標かな……)
3.3 30年前1993/09/27単独登山した時の事を振り返りながら自分を見つけに行く
4.登山中のドタバタ劇が幸運を招く
4.1 第一目標は“小仙丈ヶ岳”
・心のゆとりが天使に
・ひとつになって“小仙丈ヶ岳”を目指す
4.2 私達の悪戦苦闘を見て“雲のいたずら小僧”も仲間に入る
・周りの登山者も一生懸命だ
・雲が開けた!
4.3 良い仲間
4.4 仙丈ヶ岳山頂へ
・期待していなかった紅葉が
・“北岳山頂”が雲の合間より
5.登山目的は成し遂げられたか
5.1 久方ぶりに登山仲間と時間を共有する
・考えていることは同じだ
・テント配置は完璧
5.2 眺望が期待できないため、足下に新しい発見を求めて歩く
(経験上これはかなり難易度が高く自分に対してこじつけた目標かな……)
・花は何処
・青空だ!
・全く期待していなかった“紅葉”が……
5.3 30年前1993/09/27単独登山した時の事を振り返りながら自分を見つけに行く
・歩きながら昔の破片を探したが
・30年前のアルバムを開く
6.景色
時間軸と共に
7.まとめ
では、目次に沿って……
1.日程
今回の日程は3週間前かな?テニスコートで決めてもらいました。
1.1 天候よりも天気予報が不安定
週間予報が発表されてから1週間は天気図の確認をしていましたが、気圧配置が日本全国不安定で予報は日本全国同じような展開でした。タイトルのように“天候よりも天気予報が不安定”
前日まで迷いましたが、当初の予定通り実行となりました。
1.2 どちらの山を先に登る
この事は、往路の車の中から始まり、出発する間際まで全員で話し合いました。決められない理由は決定打が無いことでなく、ありすぎることにありました。項目を上げると
(1)天気:両日9/30,10/1共に似たような天気予報で、この時点では10/1の方が良くなる予報だった。仙丈ヶ岳をリベンジするなら2日目かな……
(2)リベンジの方“いっちゃん”:1月前に視界不良の仙丈ヶ岳を登られた方が参加されています。リベンジを兼ねて甲斐駒ヶ岳にも今回挑戦する意気込みで参加しています。この方は登る順番はどちらでも構いませんとのことですが、一般的に1日目に未登頂の甲斐駒ヶ岳を登らせるのが……
(3)2座共に未登頂の方“博士”:どちらが先でも問題ない。
(4)体力が自信の無い方“大ちゃん”:1日目は周辺を散策して、2日目に仙丈ヶ岳に登りたい意向を聞いて、「体力のある1日目に仙丈ヶ岳に挑戦して2日目はゆっくりした方が良いのでは」と私の考えを伝えました。(それと、帰りのバスの時間を気にすることもなくなるので)
以上、この段階では1日目は甲斐駒ヶ岳と内心思っていましたが、話を進める内に
体力が自信の無い方「1日目に仙丈ヶ岳にする。」
心の優しい皆さん「良いですよ!」
という展開となり、1日目は仙丈ヶ岳と決まりました。
1.3交通ルート
往路9/30 1時出発 → 4時着 :博士の車
5時半 → 6時15分着 北沢峠(南アルプス林道バス¥1,370片道)
復路10/1 8時35分 → 9時25分着 北沢峠(南アルプス林道バス¥1,370片道)
御坂経由で夕方帰宅
交通費:2400円/人(駐車場料金¥1,000含む)
バス乗り場の駐車場に着いてから「早く並ばないと!」とせき立ててくれて
切符売り場の列には「私並びます!」と実に前向き
な、人が居たお陰で体力の温存が出来たのではないかな?大ちゃん!この時点から既に「めざせ!全員で小仙丈ヶ岳」の作戦は始まっていた。
1.4 1日目は仙丈ヶ岳
9/30 6時15分 北沢峠 → 6時25分テント場
テント設置:テント受付1,000円
7時30分テント場より登山開始
《往路》 厚い曇り空から回復傾向で半分晴れ間
7:30長衛小屋 → 10:45小仙丈ヶ岳(食事) 11:34 → 12:42仙丈ヶ岳
《復路》 半分晴れ間
13:03仙丈ヶ岳 → 16:06長衛小屋
塔の岳バカ尾根コースと比べて標高差が少ないので楽なイメージで登りましたが、仙丈ヶ岳の方が手強さを感じました。たぶん、切符を買うために1時間並んだりテント場での作業も影響していると思います。最大の要因は
「心構えが甘すぎたからだろうと思っています。」
1.5 2日目は雨☂
日付を又いた当たりからテントにぽつりぽつりと雨音が……
↓
3時頃からは本降り状態で、夜明けには雨が上がることを期待しながら眠る
(予定は3時起床・準備して甲斐駒ヶ岳へ)
↓
時計を覗くと4時を回っていたので、昨夜作っていた梅干しおにぎりを2個無理やり胃の中に押し込む
↓
雨がやむ様子がないので皆で相談して甲斐駒ヶ岳登山は中止して下山することとした
↓
7時20分のバスに間に合わせるために雨の中テントを片付け撤収の準備をする
雨中のテント撤収は始めての経験で2度とやりたくない物だと実感!!!
↓
5分遅れで北沢峠バス停に到着したが出発した後だった
雨で乗車客が多いと踏んで、出発が遅れる事を期待していたが内割かれた光景をみた
が、逆手を取って“こもれび山荘”でコーヒータイムをとる
↓
8時40分発臨時バスで駐車場へ向かう(臨時バスは人数が揃えば出す方針のようだ)
1.6 メニュー
9/30 朝:自家製梅干しおにぎり2個、昼:おにぎり2個
夜:炊いたご飯とカレー
10/1 朝:自家製梅干しおにぎり2個(前日の炊いたご飯で作り置き)
2.メンバー
当初は5名で行くこととなっていましたが、1名が欠席となり4名(大ちゃん・博士・いっちゃん・私)となりました。また、リベンジ組でお一人を誘っていましたが欠席となりました。(天気がはっきりしていなかったので私は声を掛けるのを控えましたが、予報が良かったら強引に連れて行ったでしょう。笑い)
2.1 私の発信が誤解される
1週間前に発信したLineの文面から“仙丈ヶ岳は欠席する”と間違われる。私が1週間前に個人的に計画していた登山を止めて塔の岳の日帰りに変更した意図を伝えたかったのに誤解されたようです。言葉足らずが原因ですね!
2.2 二転三転
仲間内では私が誤解欠席で、他にも博士がコロナ感染者に接触したと急遽欠席となりましたが、数日前に出席に急展開! 参加者それぞれ誰が参加するのか判らない状況が数日続いたわけです。
3.今回の登山目的について
登山目的3項目について詳細を記述します。
3.1 久方ぶりに登山仲間と時間を共有する
今年の夏は異常を通り越した暑さとなり“夏バテ”で登山から遠ざかり……
体力回復したと思ったら、天気の不安定が続いて登山のチャンスが掴めず……
そんな中で登山仲間と時間を共有するだけでも良いかなと思いました。
3.2 眺望が期待できないため、足下に新しい発見を求めて歩く
(経験上これはかなり難易度が高く自分に対してこじつけた目標かな……)
写真好きの私としては、写す物がないのに
「どうするの?」
自分を納得させるために、
「足下の物でも撮りましょう!」
これって、かなり無理がありますね!
視界が効かない世界を知っている登山者は判ります。判ります。
3.3 30年前1993/09/27単独登山した時の事を振り返りながら自分を見つけに行く
これもこじつけっぽいがタイムスリップしてみたかった。
過去の自分を蘇らせて、今の自分と重ね合わせる……
これって
もしかして……
「がっかりするだけ?」
4.登山中のドタバタ劇が幸運を招く
小仙丈ヶ岳迄の区間は、一致団結した“各々の使命感”を鳥肌が立つぐらい感じました。
4.1 第一目標は“小仙丈ヶ岳”
出発前に事務所で今回の登山ルートを眺めながら一番に気を使ったのは“大ちゃんの登山ルート”でした。兎に角、本人に登山の達成感を味合わせたかったからです。
それは、
「出来るだけ高いピークに立たせること」
達成感が湧かない林の中で下山を開始させるのは絶対に避けるべきだと思っていました。
他の二人も考えは同じ!
大ちゃんは1週間前に標高差400m金時山を登っているのですが、小仙丈ヶ岳の標高差800mで倍以上あるのでハードルは絶望過ぎるほど高いです。(北沢峠から最短距離で眺望が良いのは此処なんです)
「奇跡が起きなければ無理かな…… 」
・心のゆとりが天使に
段差の有るところで大ちゃんの荷物を持ち上げているいっちゃんの姿を見て“一言”言ったら……
「一月前に登っているから私は心にゆとりがあり今日は“ヴィーナス”になれるとか……」
登山は先を急ぎたいのが心情で、登山口近くで人に優しく出来るなんて私には絶対出来ない行為です。
「一本取られたわけです。(こころを打たれました)」
・ひとつになって“小仙丈ヶ岳”を目指す
歩き始めて直ぐに、二人が大ちゃんの荷物を軽くする作戦を取りに行きました。
調理用の水、コンロ等抜き取り大ちゃんの負荷を低減させて体力の温存を図る作戦です。私は自分のカメラ機材があったのでこの時は加わりませんでした。
この二人の機転の早さにもやられましたね……
「立て続けに2本取られましたよ!!!」
この団結心ムードのお陰か……
3合目の手前の休憩所で大ちゃんのバックパックと合体させて私が背をえば良いことに気がつきました。
チームワークで3合目手前から大ちゃんは手ぶら状態で登山開始です。
結果は、全員で小仙丈ヶ岳に登頂することが出来ました。
「奇跡が起きました!」
4.2 私達の悪戦苦闘を見て“雲のいたずら小僧”も仲間に入る
大ちゃんの顔色を伺いながら進みます。
・周りの登山者も一生懸命だ
私達と同じようなグループの方達がおり、弱者を労りながら登っていました。
【応援隊と名付けた3名グループ】
甲斐駒ヶ岳を前に並んで“ふー、ふー”と息を吹くので何かと思えば……
甲斐駒ヶ岳の頂上に掛かる雲を吹き飛ばしているそうです。私も加わりましたが
笑い(その時、雲のいたずら小僧はそっぽを向いていました)
駅のホームで並んで“ふー、ふー”と息を吹いていたら何処かに連れて行かれますよね!山だからこそ笑って参加してしまうところが“山の魅力”ではないでしょうか!!!
【仲良しペアー】
女性がバテバテ状態で男性が女性の荷物を前に抱えていました。たぶん、小仙丈ヶ岳で引き返したと思われます。この登山で、男性の株が上がったことは間違いありません!
・雲が開けた!
峠から付いてきている雲のいたずら小僧が、私達の悪戦苦闘を見て心を開いてくれたのでしょうか、青空が見えてきました。
それとも? “ふー、ふー”と吹いていた息が届いたのか……
甲斐駒ヶ岳頂上に掛かっていた雲が吹き飛ばされました。
待ちに待った瞬間です!
この後は、天候は回復傾向で進んでいきます。
【功労者は大ちゃん】
本日早朝に登山開始した方達は、曇天の中で山頂に立ったようです。登るペースが遅かった私達は運良く本日のベスト天気で稜線歩きができたわけです。
これは、チームワークで“運”を掴んだと言って良いでしょう!
それとも、雲のいたずら小僧が操作してくれたかな…… 「ありがとね!」
4.3 良い仲間
人に優しく出来るには心に余裕がなければ出来ません。登山は自分との戦いですから人を担ぎ上げるには相当のエネルギーが必要です。
今回、
「これ」・「あれ」・「それ」
出来てしまったようですね!
4.4 仙丈ヶ岳山頂へ
第一目標が達成できたのですっきりした気持ちで山頂に向かう。小仙丈ヶ岳から仙丈ヶ岳山頂まではなだらか尾根歩きで楽でした。
・期待していなかった紅葉が
今年の夏が記録的な暑さで紅葉が遅れている情報が入っていたので全く期待していなかったのと、仙丈ヶ岳の紅葉自体をイメージしてもいなかった。
ダケカンバの黄色と帰ってきてから博士に教えてもらった名前でうらしまつつじが私の目をひきました。馬の背全面が紅葉に覆われていたのが圧巻でした。
二つのカール(小仙丈カール、仙丈敷沢カール)が素晴らしく、一般的なカールは石ころだけで味気ないが、此処のカールは少しばかり植生があり紅葉も綺麗です。
陽が射してくれたお陰で紅葉が一段と美しくなり皆さん大歓声です。
雲のいたずら小僧は疲れてヴィーナスの背中で寝てしまったようだ
・“北岳山頂”が雲の合間より
天候も回復傾向で、二人は遂に北岳山頂を視界に捉えたようで
“おおはしゃぎ”
離れていた私に手を振っているのかと思っていたのですが……
北岳山頂が見えるから早く来いとのヴィーナスアクションでした!
一瞬だったので離れたところでレンズ交換をしていた私は見ることが出来ませんでしたが、山頂直下で写真に捉えました。(少し雲がかかっていましたが後ほど……)
5.登山目的は成し遂げられたか
元々、無理のある目的だったので無理の無いように結果を書いて行こうと思います。
5.1 久方ぶりに登山仲間と時間を共有する
十分に時間を共有させてもらいました。特に、こころで共有出来たことは貴重だった。
・考えていることは同じだ
長い年月一緒に居るのでお互い素性は知れているので
“こころのネットワークは揺るぎない”
事を改めて認識したところです。
・テント配置は完璧
テント張る場所のスペースが狭かったのが幸いして超密接テント設置配置となり夕食美味しく頂きました。
宴会スペースが狭すぎて……
膝小僧に当たったフライパンから
ウインナーフライパンから転げ落ちましたよ
落下の衝撃を受けてウインナー美味しくなりました。
大ちゃんが作ってくれたサラダも美味しかったし……
ヴィーナス提案の“争奪おでんドラフトじゃんけん”は盛り上がりすぎたかな!
丸くなるな星になれ「かんぱい」
(黒ラベルをしっかり購入していました)
5.2 眺望が期待できないため、足下に新しい発見を求めて歩く
(経験上これはかなり難易度が高く自分に対してこじつけた目標かな……)
さてさて、視界の無い登山の始まりです。
・花は何処
北沢峠から5合目?6合目?迄の区間は林の中で日が射さず植物の生息がほとんど無い状態が続いています。そして季節的に秋に咲く花も限られます。歩き始めは足下を意識して歩いていましたが“3歩”歩いて忘れました。
新しい発見は無し
3歩歩く前の2歩目ぐらいで、朽ちた丸太の穴から見つけた新芽を撮影したぐらいです。
・青空だ!
林の中ですれ違った夫婦?に頂上の様子を伺ったら「曇天」だったそうで、「降りてくる中、天候が回復しているようですね」と返ってきて……
気合い入る
尾根に出てから徐々に雲の合間から甲斐駒ヶ岳が姿を現す。
・全く期待していなかった“紅葉”が……
はっきり言って紅葉のことは忘れていましたが……
尾根に出たら視界は紅葉に敷き詰められていました。
これはまさしく“どっきり”
これで
足下を見ずに胸を張って歩くぞ!
5.3 30年前1993/09/27単独登山した時の事を振り返りながら自分を見つけに行く
そもそも出発前から記憶にない。ましては、一月前に行かれた方にも記憶が無いので30年前の記憶を取り戻せと言われても……
忘れても当たり前で、一月前に行かれた方のお陰で自信を取り戻しました。
・歩きながら昔の破片を探したが
歩いても…… 歩いても…… 破片がありません。
何故破片が見つからないのか帰宅後考えたところ、今回の仙丈ヶ岳ルートには印象に残る物がないことに気付きました。巨岩・池・滝とか仙丈ヶ岳固有の物がないからだとこじつけました。
おいおい、カールがあるでしょ!!!
ごもっとも! 言い訳を撤回します。
・30年前のアルバムを開く
正直のことを言うと、包容力のある山で凄く良い概念のある山です。はげ頭の甲斐駒ヶ岳よりも好感度が高く、南アルプスでは北岳の次に好きな山です。(甲斐駒ヶ岳は、山その物より周囲の眺望に優れた山だと思っていて写真撮影には良い)
そこでアルバムを広げてみました。
なるほど、なるほど
記憶が戻った感じです。
視界は良く、標識は変わっていますね。もしかして後ろに見えるのは中央アルプスかな……
また行きたくなっちゃうじゃん
Img4140
30年前のアルバムにも行き着けたし目的は十分達成できました。
6. 景色
時間を追って北沢峠からスタートします。
北沢峠の道路沿いにありますが、30年前にもあったと思われる古さなので撮りました。古さが樹林帯と溶け込みなんとも言えぬ味わいを出しています。
看板が木に生き返ったような感じを覚えます。反対側が登山口で、こんな感じの樹林帯をひたすら登ります。「新しい発見を求めて雲のいたずら小僧と共に」
「雲小僧は何処に隠れているかな……」
Img3907
登山口から5分もしないところなので真面目に足下を観察しているところです。見つけたのが苔むした穴が開いた丸太の切り株でした。覗いてみると……
ありました!新芽です。
被写体(新芽その物)に少し不満でしたが撮影しました。ぼけたキノコと後ろの樹林帯も気に入りました。焦点は新芽
「大きく育ってくれよ!!!」
「明日のために!」
Img3911
青空に感激しているときに視界に入ったダケカンバ紅葉です。雲の感じが良かったので……
青と白と、白をバックにしての黄色を強調してみました。
紅葉を撮った感が出ましたが、近くでダケカンバの葉を見ると腐りかけた斑点があり綺麗とは言えませんが、雲が湧いていないと撮れない写真です。
Img3928
何処の山かは判りませんが、稜線と雲の絡み具合が良いので撮りました。欲を言えば、下の紅葉部分をもう少し入れたら「すっきりした気持ちでお気に入りです。」
下部の紅葉が入ったことで写真の奥行きが出ることと、秋を感じさせることが出来ます。
Img3940
この鋸岳を見た瞬間……
シャッターチャンスを逃すまい気持ちでいっぱいでした。
間に合いましたね。
鋸岳の質感も良い感じで撮れました。
鋸岳の山頂が横に長く(だからのこぎり岳と呼ばれる)写真映えしない山ですが、今回はその欠点を隠してくれた雲があるのでとてもかっこよく写すことが出来たのは最高の満足です。
本当に上手く額縁に入れてくれた物だと…… 雲のいたずら小僧に感謝です。
手前の山と青空で写真の奥行きも出しています。
「今回のベストショットかな……?」
Img3978
うらしまつつじと仙丈ヶ岳尾根を撮った物です。“仙丈ヶ岳が入ってこそ”の本写真となります。仙丈ヶ岳が入っていないと“ただのうらしまつつじ写真”で場所が特定されません。とは言った物の写っている山が仙丈ヶ岳と特定するのは難しいので……
「一般的な山の写真としての価値観が上がる撮影手法なのかな?」
でも、
“太陽光”
“手前の岩肌質感・模様・色”
“岩の割れ目のうらしまつつじ”
“奥のうらしまつつじと岩のぼけ具合”
“奥にぼけた仙丈ヶ岳尾根”
と、個人的にはすざましく気に入った1枚です。
何処の山にも植生している植物なので親近感を覚えて好きです。
何処の山でも撮影しますが、今回の物がベストショットでお気に入りの1枚です。
葉の色と質感がとても好きです。
(うらしまつつじの名前は今回博士から教えてもらって始めて知りました。更に愛着が湧きますね)
Img4042
小仙丈カールです。
素敵ですね
多くのカールは、カールの中が石ころだけの物が多い中でこのカールは植生があるので紅葉がとても綺麗だと思います。
肉眼で見たスケールの大きさが表現できていないことが残念です。
この時はウキウキ状態で尾根を歩いていました。
Img4043
待望の青空に感激していたのでしょうね……
太陽の写真撮るぐらいだから!(ゴーストが入ってしまいました)
「ただの太陽の写真です」笑い
この時は既に雲のいたずら小僧は私達の一員となっています。
Img4055
馬の背の紅葉を横に見ながら尾根を歩きました。右側雲に隠れているのが鋸岳
Img4060
仙丈ヶ岳山頂です。右のピークが山頂で人が立っているのが判ります。
登山仲間2人がモデルさんです。
右側のカールが仙丈敷沢カールで、日本3大カールのひとつ(他は涸沢、立山)です。これもでかいです。
Img4065
北岳を山頂直下で捉えました。左が北岳、中央雲に隠れているのが間ノ岳です。
稜線が見えないのが残念ですが欲を言ったら切りがない。
「登り始めは視界ゼロだったのだから」
Img4074
30年前のアルバムにも同じような構図の写真がありました。
Img4142
30年前は、雷鳥にも会えたようです。記憶は蘇りません。
Img4141
山頂での写真です。
敢えて前半で出した30年前の写真と似た構図を選んでみました。
怪我ふさふさしていないけど……
体型は細く頼りなくなってガタが来ているかな……
「いやいや仕事終わりの河川敷ランニングの成果ですよ!」
実は、山頂に着いたら雲が湧き出て視界が悪くなりました。風もあったので直ぐに下山しましたが、雲が湧き出た原因は……
付いてきた雲のいたずら小僧が母カールに抱かれて泣いているのではと推測されます。
「間もなく視界良好となりましたよ」
「泣き止んだかな…… 」
Img4086
下山途中の仙丈小屋からの1枚です。
カールの巨大さに驚いて撮りましたが、この小屋に泊まれば山頂で朝日が拝めそうですね!
中央右が山頂
此処から登山道はダケカンバ紅葉が美しい
Img4101
テント場は河原に沿って細長い地形となっていました。おでん争奪ドラフトじゃんけんをおこなっているところです。
肝心のおでんが私の✊で隠れてしまいましたね!片手でシャッター切るのが難しいです。
「私が一番指名者になりました」
「皆さん、チョキを出すなんて考えすぎじゃない…… 」
「私は、写真を撮ることしか考えていなかったので、✊」
「たまご指名させて頂きました」
Img4128
7.まとめ
予想外に上手くまとまった登山でした。
・一日目の天気が良く青空も見えた
・2日目は雨で甲斐駒ヶ岳の登頂ならず
・当てにしていなかった紅葉が見事だった
・こころのネットワークは超伝導
・紅葉が予想外に素敵
・一月前にバス乗車の経験者もいたのでバス乗車に関しては気が楽でした
かなえられなかった項目は
・周辺の山を眺望できなかった
・甲斐駒ヶ岳登頂
・朝焼け/夕景
とは言う物の、一般的にこの程度の欲求が満たされるのが通常登山だと思いました。私の場合には、ガチガチの晴れ☀予報で登山日程を決めるので目的項目の消化率は常に高めです。
なので、登山機会を逃してばかり……
他の人の計画予定日だった活動日記を見て「天気良いじゃん」とがっかりしてばかり
天気予報は視聴者からのリスクを逃れるために悪目に予報発表しているのでないかと疑ってしまうほど
だから、ある程度天気のリスクを背負って計画を採るべきかだと最近思っていますが、今回の登山で「そのリスクを取れ」
背中を押された気分です。
しかし今回のような雨の中でのテント撤収はさけたいですが……
30年ぶりに“チラ見”させて頂いた仙丈ヶ岳の素晴らしさに……
欲求不満がたまりすぎ!!!
南アルプスへの血が騒ぎ始めた
ただ今、北アルプス雲ノ平周辺の山に引き寄せられていますが……
「そろそろ北岳も良いね」
「ペンディング甲斐駒ヶ岳が先では……」
北岳から見る南アルプスの稜線が脳裏に浮かんできた
「河川敷を走りながら考えよう」
「一歩一歩友情をかみしめて
樹林帯で
足を運んだことを思い出しながら…… 」
ところで
小説“愛しの座敷わらし”のように
“雲のいたずら小僧”帰りの道の駅に居なかったよね……