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乾燥する冬の季節を乗り切る適切な対策法

2015年01月04日 | 冬ネタ

冬は皮膚の新陳代謝が低下し、汗をかく機会が少なく、肌を保護している皮脂膜というバリアが崩れやすくなっています。そこへお湯や水・洗剤などの外的刺激が加わると、少しの刺激でも敏感に反応してしまい炎症やかゆみが起きてしまいます。年末で大掃除の機会もあるので、乾燥する冬の季節を乗り切る適切な対策法を知り、早目に実践してみましょう。

 (1)冬はお湯を使う頻度が高くなります。お湯は水より洗浄力が強く手指の皮脂がどんどん取れてしまいます。手を洗う際には熱いお湯を避けてぬるま湯にしましょう。洗剤は油やタンパク質を取る働きがあるので、手の角層(表皮の外側の層)からもそれを奪いバリアを傷めます。お風呂掃除などの水仕事を行う際には低刺激性の洗剤を用いるか、水仕事の直前にハンドクリームを多めに塗るとか、ゴム手袋をするとかの工夫をしましょう。

 (2)手を洗った後は、そのままにしないことも大切です。冬は風邪対策などで手洗いや消毒剤で殺菌する機会が増え、手指の水分・油分を奪います。ハンドソープや消毒は必要最小限にとどめ、洗った後はハンカチやタオルで素早く水気を拭くようにしましょう。こすらずに押さえるように拭き取ります。

 (3)冬はいつも以上にハンドケアが必要です。予防には保湿が最も大切で、特に湿度が下がる冬場は保湿クリームを持ち歩き、手を洗う度に塗ります。紙や段ボール・布地をよく扱う人も水分が奪われやすいため、こまめに保湿しましょう。

 クリームには抗角化作用のあるビタミンAや血行促進効果のあるビタミンEが配合されているもの、ワセリンや尿素配合のものなど、さまざまな種類があります。ワセリンは人工的に被膜を作る作用があるため、いろいろな保湿剤を用途や場面によって使い分けるのも良いでしょう。

 パックリ割れた亀裂には、ハンドクリームやワセリンを厚塗りしてラップで巻き一晩寝ると早目に治ります。毎日のハンドケアを習慣づけることが大切です。

 (4)ささくれは手でひっぱったりせずに爪切りで切りましょう。

 (5)外出時は保温・保湿のために手袋をしましょう。末梢(まっしょう)の循環が悪くなると冷えやすく新陳代謝も低くなりターンオーバー(皮膚の入れ替わり)もうまくいかず角層が厚くなり、ひび割れの原因になりやすいからです。

 (6)症状が進行し、湿疹化した際には皮膚科でステロイド外用剤の処方が必要になります。

 ■田中亜希子(たなか・あきこ) 日本美容外科学会認定専門医。1995年東京大学医学部医学科卒業。同附属病院産婦人科勤務。98年大手美容外科副院長就任。美容皮膚科部長、診療部長、水戸院長・千葉院長を歴任、新人医師の初期研修を任される。09年あきこクリニック院長に就任。協力・カロスエンターテイメント。