新入学や就職・転職など、環境が大きく変わる人が多い春。仕事を引退した人などは、うららかな陽気のなか、自分がボケてしまうんじゃないかと危機感を覚えることもあるかもしれない。
ところで、「公務員や先生など、カタイ仕事の人はボケやすい」などと耳にすることがある。そうした職業によるボケやすさの違いなんて、あるのだろうか。
医療法人相生会認知症センター・センター長の中野正剛先生に聞いた。
「学校の先生をやっていた人などがボケやすいというのは、都市伝説ですよね。先生などは研究を趣味にしている方も多いと思われるので、仕事を失った喪失感は、専門職の人などのほうが、より強く持ちやすい可能性はあるかもしれません。だからといって認知症になりやすいとは言えないと思います」
ただし、認知症になりやすいかどうかはともかくとして、周囲の発見においては、職業などによる違いも考えられると言う。
「認知症は、インテリジェンスが高い人のほうが、発見が遅れる可能性が高いということはあります。インテリジェンスの高い人は、自分がわからないこと、できないことが気になってしまって、隠そうとする傾向があり、知能が高い分、それなりに取り繕ってしまえるんです。そのため、発露するのがかなり後になってしまい、病状自体がかなり進んでからということも少なくないんですよ」
「取り繕ってしまう」ということは、本人としても、認知症の可能性があると自覚しているということか。
「自覚はあると思います。ただ、認知症を本人が『恥』ととらえられてしまっていると、隠す努力をするため、発見が余計に遅れてしまうこともあります」
では、逆に、もともと忘れっぽかったり、ぼんやりしていたりするタイプの場合、変化がわかりにくく、認知症が発見されにくいということもあるのだろうか。
「『ぼんやり』というのは、いろいろ定義がありますし、とらえ方も人それぞれですから、一概には言えないですね」
一つ言えるのは、軽度認知障害の段階で見つけて治療することで、進行を遅らせることができるということ。本人も周囲も「あれ?」と思ったら、隠さず早めに専門医に相談を。
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