すこっちの、ザックリが好き。

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日々すこっちのザックリ日記です。

樹海のふたり。

2013年08月03日 01時23分11秒 | 日記
今週の水曜日に、単観映画を観る為、京都へ向かった。

実はこの映画、近辺では大阪1館、京都1館だけしか上映されておらず。

その映画が「樹海のふたり」だった。


実は数年前、樹海のドキュメント特集をテレビで観たことがあり、

人間の生と死が交差する生々しい世界に引き付けられたことがありました。


そのこともあり、テレビの人間が取材の為に樹海に入る所から始まるこの映画に
とても興味がありました。

どんな風に描かれるんだろう・・・と。


わたくしが、以前観た特集番組がこちらです。

樹海の現実が旨く表現されていて、考えさせられます。
スーパーテレビ・情報最前線での番組です。
遺体などは出てきませんのでご安心を。遺品は出てきますが・・・
まずは1/5からどうぞ↓


青木ヶ原樹海1/5

http://www.youtube.com/watch?v=vdb_W593w9I


青木ヶ原樹海2/5

http://www.youtube.com/watch?v=qHD4nhlsAFo


青木ヶ原樹海3/5

http://www.youtube.com/watch?v=wkGvn9XAhlQ


この後ご覧になりたい方は、ユーチューブで検索してみてください。


上記の内容が、樹海のふたりの主人公、インパルスのふたりがドキュメントを撮った側の
立場として、フィクションの物語で進行するのですが・・・

上記の内容の裏側が微妙な展開で、取って付けたようなエピソードになっており
ぶっちゃけ上記のドキュメントを見ていた為に、とてもしらけてしまいまして・・・。

それはいらないよ~という、人間臭すぎるエピソードと、

フィクションとしてはあってもまぁ・・といったエピソード。

ラストは訴えたいことが何とか見えるんですが、それまでのエピソードが取ってつけた
感じに見えて、、若干気持ち悪い所に着地した感じでした。

わたくしに取って、折角の上記ドキュメントがぶち壊しやん・・と思えるエピソードも
あった為、微妙でした。

さらにインパルスのお二人の演技も、若干違和感が・・・。


ドキュメントを観ていない人から見ると、もしかしたら又違った景色が
見えるのかもしれませんね。


人間、生まれてから死ぬまでに「死にたい」と思う事無く死んでいける人は
とても幸せだと思います。

その「死にたい」と一瞬の時期でも「生きているのに苦しい」と思った時期に、
ここを死に場所として選ぶ人々・・・。


実際、本当に「死のう」と思えば、どこだって死ねます。

自宅でも近所でも。


でもここ(樹海)に来て死ぬ人は、迷って、とめて欲しくて、本当は生きたくて
ゆっくりとここへ、、死へ(生へ)向かうためにやってくるんだと感じます。

あと、感じたことは

樹海は

遊歩道から離れ、数十メートル歩くと万華鏡のような景色が広がり
自分がどこから来たのか、どの位置にいるのか分からなくなると言います。

人間って

「どこへ行ってもいい自由」とは、

「どこへ行けば良いか分からない不自由」になり

樹海を見ていて、実際はどこへでも行けるのに、どこにも行けずに

まるで閉じ込められたようになってしまうんだな・・と改めて感じました。


特に閉所恐怖症のわたくしは、狭い所にいると恐ろしい不安に襲われるのですが、
その事が、この広い広い樹海にいても、きっと同じような不安な感情に
襲われるんだろうな・・と。

そして、漠然とですが

人生も、何か道しるべがないと、いくら自由を手に入れても自由が無いのと同じ、
箱に閉じ込められたのと同じなんだと、

樹海を見ていて頭の中では分かっていた事だったのに、
すごくリアルに感じとってしまいました。

わたくしにとって、ある意味で心動いた、教えられた映画でした。