葉取りなどの着色管理を終えた「サンジョナゴールド」です。(収穫予定 10月10日頃~)
「だいぶりんごが赤くなってきましたね。やはり太陽の光を浴びて赤くなるんですか?」
りんごは品種によって、熟したときに赤くなるのと、緑や黄色になるのがあります。
だから勘違いされやすいんだけど、太陽の光を浴びると赤くなる訳じゃなくて、
「その品種の本来の色をつけてくれる」ということですね。
逆に、天気が良過ぎると表面が茶色くなる「日焼け」がおきたりして、あまり良くない
んです。色づくには、確かに太陽の光も必要だけど、他にもいろいろあって、昼と夜の
気温差も大事な要素。夜、あまり気温が下がらないと、色をつける養分が貯まらなかっ
たりします。
あとは、葉っぱの扱いも意外と難しく、葉っぱからの栄養が色づきの養分をつくったり、
りんごを美味しくしてくれたりするのですが、たくさん繁っていると、太陽の日差しを
邪魔しちゃう。だから、りんごに少し色がつき始めたら、タイミングをみて、まわりの
葉っぱだけ、少しとってしまうんです。そうやってギリギリまで葉っぱの栄養を受け取
ったうえで太陽の光を浴びるから、よく色づくし、味もよくなります。
「そういえば同じ品種でも、有袋栽培と無袋栽培で色が違うりんごがあるとか…」
例えば、陸奥は、そのまま何にもしない(無袋)と黄緑色になるんです。ただ、黄緑に
色づくのは夏なので、その間は袋をかけ、秋に袋を取ると一気に赤くなるんです。
赤いリンゴの場合、透きとおるような飴色になってくると、かなり糖度が上がってきた
証拠。逆に、黄色いリンゴは若いときからずっと黄色いからちょっと難しくて。この畑
にある黄色い品種・トキの場合だと、明るい黄色にほんのり赤みがさす頃が収穫時期です。
りんごの赤は元気、黄色はスマートな印象を与えます。緑は爽やかな雰囲気があって、
その表情はみんな個性的。今回、色づきの秘密が少しわかりましたが、見た目はいろい
ろでも、やっぱり一番大切にしてるのは美味しさと安全。今度りんごを手にしたときは、
ぜひ、そのカラフルな色を生み出した青森県の大地を思い浮かべながら、召上がって下さいね。