〈平成26年度青森県特別栽培認証通知書〉
今年は、地球温暖化(局地的な豪雨、東京の降雹などなど)の影響もあってか、黒星病とモモシンクガの防除に苦労しました。今後、すす病の発病が懸念されますが、太陽の光をりんごの樹に十分取り込むなど自然の力を利用して、薬剤に頼らない栽培管理を徹底して作業を進めていきます。
◇ステップ2
病害虫発生予察(フェロモントラップ設置)、前年の発生状況を考慮し防除要否を判断する。◇ステップ3
1)生物的防除:微生物、天敵昆虫の利用
2)物理的防除:袋かけ、害虫の捕殺
6月上旬までに、袋かけを行うことで、モモシンクイガの被害を低減できる。
3)科学的防除:適切な時期に適切な薬剤を散布する。
・天敵にやさしい殺虫剤や殺菌剤の利用
・天然由来薬剤の利用(有機JAS規格にに適合した農薬)
〈過去30年間完全無農薬のリンゴ園-青森県産業技術センターリンゴ実験圃場-8月26日見学〉リンゴの大きさはピンポン玉位で着果量は1本の樹に十数個。全果実シンクイ虫など害虫の食害、黒星病などの罹病で変形。葉は褐斑病他病気に侵され殆ど落葉し、収穫期には一枚の葉も一個のリンゴもない裸の状態になります。今でも指がちょっと触れただけで落果します。
せなりー農園では、農薬だけに依存しない病害虫・雑草管理に取り組んでいまが、その一つがIPM管理です。
・食の安全、安心への関心の高まり・有機農業の推進・環境保全・耐性菌や抵抗性害虫 →IPMへの転換
◇IPMとは(総合的病害虫・雑草管理)
農薬だけでなく様々な防除方法などを利用して病害虫を経済的被害が生じない程度の低い密度に管理しようという考え方です。
ステップ1:(病害虫の発生しにくい環境を整備!)病害虫が発生しなければ、防除も不要です。まず、病害虫方法などを利用して発生しないようにすることが第一です。
ステップ2:(病害虫の発生状況を把握し、防除が必要であるか判断!)病害虫の発生がないのに薬剤防除を行えば無あ駄になるだけでなく、害虫の天敵などを減らし、病害虫の増加させることにもなりかねません。
ステップ3:(防除が必要であると判断したら、最適な防除方法を選択!)耕種的防除から薬剤防除まで最適な防除を選択します。