やはりファンニステルロイ ～D組 ドイツ対オランダ～

オランダはスロースタートだった。立ち上がりは、バラックがよく動いてドイツのリズム。ポゼッションは高く、ファンニステルロイに何もさせない。そして前半３０分、ドイツは左からのFK。ゴールにむかって曲がっていく、確かにむつかしいボールだったが、若かりし頃のファンデルサールであれば、弾いていただろう。しかし彼の手は届かなかった。すり抜けたボールに、コクーも反応できない。
結局、誰もタッチしないまま、ゴールポストに当たって入ってしまう。
ドイツの１点リードで前半終了。
後半、オランダはダービッツらを下げ、スネイデルとオーフェルマルスを投入する。
猛攻をしかけるが、なかなか得点できない。
しかし３人目にファンフォーインドンクを投入すると、彼がターゲットになり、ファンニステルロイの動きがかわった。
そして８１分。
右から上がったクロスを、ファンニステルロイが、むつかしい体勢から、一瞬で決めてしまった。
長い時間、ほぼ完全に封じ込められていたにもかかわらず、最後の最後に仕事をしたのは、昨日のアンリと同じだ。
試合はそのままドロー。

前評判の低かったドイツは、そうはいいながら勝ち進むだろうとも見られていた。ワールドカップのときもそうだったように、とにかく本番に強いだろうから、と。
確かに悪くはなかった。
だが、恐ろしいストライカーがいないのも事実だ。
オランダの方が調子を上げていきそうな気はするが、ドイツのような団結力はないから、ほころぶかもしれない。
いずれにしても、ラトビアに脚を救われたほうが、姿を消すことになる。
しかし、ラトビアに勝つのはそれほど簡単ではない。