「まだ俺が十歳の頃だった。あんたの元へ行った時さ、すでに赤子を抱いて幸せそうにしている姿が見えたんだ。本当馬鹿だったけど、母親は自分で手首を切る事によって落とし前をつけた。俺を産んだ片割れのあんたは、別の女と幸せそうに過ごしているんだもんな。俺を産んだ事すら知らずに……。気が狂いそうだったよ。でもさ、同時に思ったんだ。あの赤ちゃんがいなくなれば、それで俺が名乗り出れば、一緒に楽しく暮らせるかなって」
「そ、それで卓を……」
「ああ、幼い頭で必死に計画を練ったさ。あれ以来学校なんて行かなかったから、時間はいくらでもあったしね。あとはあんたの奥さんがあやしに家から出てきたところをバットで頭叩いてさ、赤ちゃんをさらうだけだった」
「……」
卓を殺した犯人は私の息子……。
「すっかり衰弱したあんたの息子を俺は川へ放り投げ、殺した。自分の腹違いの弟をこの手でな……」
「……」
「本当は殺すつもりなんてなかったんだ。家に隠しておいて、俺があんたの前に名乗り出て一緒に楽しく過ごせるなら、それで良かったんだ。でもさ…、多分覚えていないんだろうけどさ、あんたが自分の息子がいなくなり町中を探し回っていた時さ。俺、一度話し掛けているんだぜ? どうせ、覚えちゃいないだろうけどさ」
「……!」
あの時に私がこの子と会っている?
「ほら、不思議そうな顔なんてしやがって。俺、あの時声掛けたんだ、あんたに……。そしてらよ、乱暴に肩を押され、そのまま行っちまったんだ……。実の父親の視界にも入らない存在なんだ俺って。そう思った瞬間、あの子には可哀相だけど殺しちまおうってね。さすがに自分の手で殺す勇気なんてなかったから、川に投げちゃえばいいやって。運が良ければ誰かに助けられるだろうし。まあ誰も気付かないから、そのまま溺れ死んじゃったけどさ……。あんた、前世じゃ行い、本当に悪党だったんじゃねえの?」
人間的にも完全に狂った息子。私はこんな男をずっと今まで気付かず野放しにしていたのか……。
「まあ、ここまでの事をしたんだ…。命など、いくらだって投げ捨ててやるよ。武士は昔、切腹する事で自分の責任を取ろうとしてたな? 無責任でご都合のいい責任の取り方だよ。いくら悪事を働いたって、自分で腹を切れば、それで責任済ませたつもりなんだからな…。俺とあんたの母親もそうだった。切腹って訳じゃなかったけどね。自分で手首を切っちゃった訳だから。じゃあさ、俺も切腹すればいいだろ? 死んじゃえばそれ以上、責任の取りようないしね。母親はそうやって自分の体で教えてくれたぜ。なあ、親父違うか? おい、親父っ! 教えてくれや? なあ、俺は間違ってんのか?」
頭の中が真っ白で、何を言っていいのか分からなかった。
私は、ずっと今まで自分自身、被害者ぶった妄想で自己を守ってきたのか。
私は、ずっと己を忌み嫌われし子という例えを使う事により、悩んできたつもりだったのか。
河合…、いや、我が子…。この子のほうが、私よりもずっと生まれた時からの業が深い。この子に比べれば、私は今まで甘えてきただけだ。
「同じ会社へ入れるように、俺、頑張ってさ…。あんたと同じ部署に配属になった時さ、どんな気分だったと思う?」
「……」
「俺が、あんたをどんな気持ちで、課長と呼んでいたと思う?」
激しい涙を流しながら、河合は叫んでいた。
「積年の恨みが、今、やっと果たせたんだ…。悔いはねえよ……」
息子の卓を殺され、妻のみゆきや、娘の佳奈にした事を考えると、殺したいほど河合が憎かった。しかし、何だろう。この不思議な感情は……。
「すまなかった……」
自然と出た言葉は、謝りの言葉だった。
「何がすまなかっただよ! 自分の息子を殺した犯人が、そしてあんたの妻を犯した男が目の前にいるんだぜ?」
「……」
人間のモラルというものをまったく無視した男が目の前に立っている。
私はその存在すら今まで知らなかった。
その男は、息子の卓を殺し、妻を犯し、妹にあたる佳奈にまで乱暴を働く。
しかしその原因を作ったのは、他でもない。
この私なのだ……。
「あんたの息子を殺し、一度は復習を遂げたこの俺がさ、いつ、あんたの家庭をメチャクチャにする計画を企んだか…。どうして実行しようとしたか、おまえに分かるか?」
「私の存在に気付いた時か……」
「そんなんじゃねえよ…。あんたがブログ名をつけた時だよっ!」
「……。そうか……」
ご機嫌パパ日記……。
生を受けた時から河合は、ずっと茨の道を歩んできたのだ。ひょっとしたら、私と同じ会社に入った時は、まだ血の繋がりというものを、どこかで憎しみと一緒に期待していたのかもしれない。
それが、自分の存在にはまったく気付かず、私はほのぼのして幸せな家庭を築いているのだ。彼のやり場のない怒りは、深い心の奥底にひっそりと積み重なっていた。
「俺も、死ぬ覚悟はできている。ここまでやっちゃあな…。ただ、あんたには不幸のどん底に、落ちてもらいたかったんだよ。死ぬ前に……」
憎悪の塊となって生きていた我が子……。
いや、憎悪だけでない。父親に対してどこか甘えているような部分すら感じる。
人として歪み果てた我が息子。
この狂気に満ちた行為は、私の責任でもあったのだ。
「……」
安易な言葉を彼に掛けられなかった。
「何とか言ってみろよ、親父っ! てめーの大事な奥さんは自分の息子に抱かれ、中にまで出されているんだぞ!」
みゆきにも、そして佳奈にもすまない事をした。卓にも……。
いくら謝っても許される事ではない。以前なら、私を産んだ母親のせいにしていただろう。確かに母親に一番責任はある。しかし彼の存在を今の今まで気付けなかった私も同罪だ。
やはり私は、この世に存在してはいけなかった存在だったのか……。
私と彼……。
父親と息子……。
私と河合……。
上司と部下……。
被害者と加害者……。
母親の胎内で果てた時から、私の業は始まっていたのだ。
私の次男、卓を殺した私の長男……。
「何とか抜かしてみやがれ!」
絶望に満ちた我が子に、父親として、何とかしてやれないのだろうか。
心の奥底に、無数の傷を負い、ここまで人格が壊れてしまった我が子よ……。
あれほどあった怒りは消え、情けの心だけが私の中に残る。
「教えてほしい……」
「何をだ?」
「君の…、本当の名前を……」
私の言葉に、彼はギョッとした反応をし、大粒の涙をボロボロとこぼし出した。
自分でも、とんでもない事をしてしまったという自責の念に包まれていたのだ。
「うるせーっ!」
ここまで凶行を繰り返してしまった彼は、初めて自分の存在理由でもある名前を父である私に聞かれ、錯乱していた。
彼の懐から飛び出した光る物。右手には鈍い光を放つナイフを持っていた。
それは、先ほど私が彼に殺意を抱いた時に見つけた学生時代愛用していたナイフだった。
私は名も知らぬ息子をこの手で殺そうと考えていたのだ。
「貴様になど、俺の名前は教えない。絶対に教えない。俺は、ここまでの事をした。だがまだ怨みは晴れちゃいねえ!」
「どうすればいいんだ、私は……」
彼は、大きく目を見開いた。
「我に流れし血、呪いの血脈なり…。我、忌み嫌われし子。誰からも必要とされず、故に一人、孤高に生きる……」
忌み嫌われし子……。
やはり同じ血が流れている。
何度私もそうやって自分の事を忌み嫌われし子と蔑んだだろうか。
「……」
彼に掛ける言葉が見つからなかった。
「もうここまでされたら、夢も希望もないだろ? このナイフで俺の首を掻っ切れ。実の息子を殺した殺人犯として、生きながら一生苦しみやがれ」
そう言いながら河合は私の手にナイフを握らせてくる。
「ほら、おまえの家庭をメチャクチャにした男の首を掻っ切れるんだぞ? 嬉しいだろうが! 早くやれよ。親子共々一緒に殺人鬼になろうぜ、おい」
まだ彼の復讐は終わっていなかったのか。
私のこの手で自分を殺せというのか?
いや、そうする事で、止まらなくなった自分の凶行を私に止めてもらいたかったのではないだろうか。
だからこそ彼は、アルルの女という間接的な形で何度も私に心の叫びを訴えてきたのだ。
自らを意地悪なカウボーイのミチフィオと重ねる事で、そして私をフレデリに見立てた。アルルの女のフレデリと同じように、私は錯乱状態になった。自分の命を落とそうとさえ考えた。
何故もっと早く気付いてやれなかったのだろう。
彼の存在を……。
これまでの彼の所業を思い返す。
完全に捻じ曲がった心。
しかし、我が遺伝子を組む息子なのだ。
卓まで、その手で殺されていたという事実。
息子の今までの言動や行動、許しがたいものがある。
私は、ずっと両親を恨み続けてきた。
彼にとっては、私以上の憎悪があったのかもしれない。
私は両親とは違う。
今まで息子の存在すら知らなかった罪。
こんな私が彼に、いや息子に、何かできる事はないのだろうか。
してやれる事はないのだろうか。
親から受け継いだ忌々しい血脈。
忌み嫌われし血脈。
できれば私の代で、それを変えさせたい。
親がそうだったからといって、私まで、そうしなければいけないという訳でもない。
私は私……。
あの両親とは違うのだ。
私は私の思うまま、自分の判断で動こう。
父親としての背中を私なりに見せよう。
呪われた血脈の連鎖をこれ以上繰り返してはならない。
すべて私が受け止めよう……。
ナイフの切っ先を自分に向ける。
「おい、何をしてんだ? 早く俺の首を掻っ切ってみせろよ!」
ナイフを両手で持ち、ゆっくりと振り上げる。
みゆき……。
佳奈……。
そして卓……。
本当にすまなかった。
でも、これで彼の復讐は終わるんだ……。
いや、終わりにさせよう。
CDプレイヤーは、アルルの女の第二組曲、第二曲の間奏曲を奏でている。
私は目を閉じ、喉元へ向けてナイフを振り下ろした。
実の父親が、幼い私を抱きながら、どこか細長い道を歩いていた。
気がつけば、いつだって両親は醜い顔をしながらお互いを罵り合っている。
五歳の私に母親がしがみつき、声を押し殺して静かに泣いていた。父親が急に家を出て行った日だった。
怖い顔をした借金取りが家に来るようになり、いつの日か母親は強引に犯されていた。
実の母親が裸のまま、高校生の姿をした私の上で腰を大きく振り、乳房を揺らしていた。快楽のみに身を委ねたその目は、もはや母親の目ではなかった。
朝起きると母親の姿はいなかった。もうここに戻って来る事はないだろうし、二度と会う事もないのだろう。そう自然と理解できた。父親に続き、私は母親にまで捨てられたのだ。
奨学生として日々勉強に励み、空いた時間をアルバイトに当てる日常。余裕なんてこれっぽっちもなかったけど、自分の居場所を作る為と必死に毎日を生きた。
大学生時代、行きつけだった喫茶店に、新しく入ってきたバイトの子。ひと目で心を奪われそうだった。過去の複雑な思いを胸にしまい込み、勇気を出してデートへ誘う。照れ臭そうに赤面させながらバイトの子は、自分の名前をみゆきと名乗った。
入籍も済まし、結婚式を終え、みゆきが正式な私の妻になった。みゆきは、子供は二人ほしいと微笑ましそうに、明るく将来を話してきた。
最初の子供卓が生まれる。大きな声で泣く息子が誕生した瞬間、私たち夫婦は家族に変わった。
卓が二歳になった時さらわれ、一週間後近所の川で水死体となって発見された。
すっかり衰弱した妻を何とか励ましながら日々を過ごすが、私にとっても地獄絵図のような毎日だった。
友人のアドバイスを受け、私は強引に次の子供を作る事に決めた。傷心しきっていたはずのみゆきは何度も抵抗したが、強引に私は抱いた。
やがてみゆきは二番目の子供をお腹に宿した。
夫婦から家族。家族から夫婦になっていた私たちの間にまた新たな生命が宿ると、みゆきも生きる希望を見つけたのか、少しずつ明るくなっていった。
学生時代、小説家を目指していたみゆきは、女の子が生まれると、佳奈という名前にこだわった。訳を聞くと、自分が過去に書いた主人公の名前が、佳奈だった。
何度も家族仲良く旅行へ行った。まだ幼い佳奈は、どこへ連れて行ったのか、ちゃんと覚えているのだろうか。写真を見る限りでは、みんな、笑顔でニッコリとしていた。
佳奈の小学校入学式。みゆきは、佳奈の晴れ舞台に涙を滲ませていた。
狭いマンション暮らしから我が家を買おうと、みゆきと相談した。普段、大人しいみゆきがこの時ばかりは大はしゃぎしていた。
あちこちでいい人を演じるのに、疲れを感じるようになった。会社でも、家でも、私はいつも笑顔でニコニコしている。死ぬまで、この状態を保っていかねばならないのだろうか。仕事中でも、家で休んでいても、そんな事ばかり考えていた。
部下の河合が、ひょんな事から接近し、四十歳になって私はパソコンをやり始めた。ブログというものを自分で持ち、徐々にパソコンにはまっていくのが分かる。みんなからのコメントが来るのをいつの間にか、心待ちにしている自分がいた。
ブログというものが、楽しいだけじゃないという部分も見え始めてきた。嫌なコメントを平気で残す無神経な人間もいるのだ。ただコメントを集めればいいというものじゃないのを知った。
私の家族が、徐々に週一で来る河合に馴染み、私は疎外感を覚えるようになった。
河合の本性を知った。最初から私のところへ近づいてきた目的。それは妻のみゆきを抱いてみたいと、己の欲望だけからくるものであった。
精神が一定しない私は、妻とも険悪な仲になっていた。
河合が家に来て、とうとうみゆきを抱く計画を始動した。
嫌味を握られ、何もできない私は河合に殺意を覚え、無意識の内にナイフで刺し殺そうとした。
逆に叩き潰され、目の前でみゆきを犯す場面を、まざまざと見せつけられた。
娘の佳奈までが、その光景を目撃し、河合に乱暴された。
みゆきまで殴られ、意識を失った状態で犯され続け、中出しまでされた。
殺意に満ちていた私に、河合は、自分を私の息子だと宣言し、過去を語った。
河合明人という人間を殺し、それに成り代わって生きてきた現状。
それから息子の卓を殺した経緯まで話し出した。
完全なる異常者となった名も知らぬ息子。
最後に自分の命を私の手で終わらせるようナイフまで握らせてきた。
静かに目を閉じる。
すると昔から慣れ親しんだ漆黒の肌寒い空間に囲まれていた。
膝を抱えて座り込む私。全身凍っていくような感覚。
こうして心を塞ぎ込む事で、ようやく惨めで暗い現状を忘れる事ができた。
何もない静かな空間。
自分は孤独である。
それを嫌というほど実感させられる。
肩に触れる温かい感触。そして眩い光。
凍結していた心を緩やかに溶かしてくれたのは妻のみゆきだった。
私たちは籍を入れ、一つの夫婦となる。
子供ができ夫婦から家族に……。
一度はその幸せを奪われたものの、私は孤独とはまるで遠い立ち位置を歩いていた。
その築いた空間へ土足で入ってきた部下の河合。
自分の子供だと…、そして卓を殺した犯人だと知らずに今まで接していた。
そんな男が今、こうして私の隣で同じように膝を抱えて蹲っている。
我に流れし血、呪いの血脈なり……。
我、忌み嫌われし子。
誰からも必要とされず、故に一人、孤高に生きる……
そう…、孤高に生きると言ったんじゃないのか。
上司として接した時間は長い。父として接した時間はほんの僅か。
これは私の立ち位置である。
では彼はどうなのか?
孤独のまま人生を送り、私へ復讐を果たす為だけにこうして生きてきた。
もう復讐は終わったのか?
だからそうやって黙ったまま膝を抱えて蹲っているんだろう。
孤独って嫌だよな。辛いし、寂しいし……。
私は卑怯だった。
自身の出生を呪い、誰かを憎む事で現実逃避してきたのだ。
ちゃんと振り返られる余裕があったなら…、彼の存在に対し気付いてあげられたかもしれない。
非嫡出子として生まれてきたのは君のせいじゃない。
すべては私と母親のせい……。
気付いてあげられなくてすまなかった。
もっとこんな風になる前に気付いてあげられれば良かったのに。
君も私も、忌み嫌われし子だったかもしれない。
でも…、私はもう違う。
愛する妻のみゆき、娘の佳奈がいる。そして卓も。
気付けば孤独ではなくなっていたんだ。
今までずっと君は孤独だったかもしれない。
でも、もう違うじゃないか。
少なくても私が…、いやこの父が君の存在を知った。
その時点でもう、忌み嫌われし子なんかじゃないんだって……。
最後に私の手で殺されて復讐は終わる?
駄目だ。そんなんで死なせはしない。
生きながら己のした行為を悔い改めよ。
名も知らぬ息子の凶行を止める為、私は自らの命を差し出して償いをしよう……。
もの凄い鮮血が視界に映る。
もはや痛みも何も感じなかった。
喉の奥が燃えるように熱く、言葉を発したかったが何も話せない。
信じられないものを見るような目で名も知らない息子が、私の喉元を必死に押さえながら泣きじゃくっている。
「親父ーっ! 和希だ。俺の名前は、和希だっ! 死なないでくれ、親父ーっ……」
言葉が出せない私は最後の力を振り絞り、床に血を使って文字を書いた。
『息子よ…、己のした罪を償いながら必死に生き抜いてみせよ』
そこまで書き終えると、走馬灯のように昔からの出来事が一瞬にして頭の中で流れ、私は、体が軽くなるのを感じた。
不思議な光景だった。真っ赤な鮮血で染まった私が見える。大の字に床へ倒れていた。
裸のまま、意識を失っている妻のみゆき。
凄惨な状況を目の当たりにしながら私はどんどん体が浮き上がり、目に映る光景は小さくなっていく。
私は、人生を放棄してしまったのだ……。
妻や子供は、これからどう生きていくのか。
すまなかった…。
本当にすまなかった……。
努力はした。
でも、これが私の限界だった。
みゆき、佳奈……。
そして卓……。
こうなっても、ずっと愛している……。
和希……。
ちゃんと罪を償い、生きろ……。
生まれながらにして、忌み嫌われし子など、どこにもいない。
仮にもしそうだったとしても、人は誰かと接する事で変わる事ができる。
我ら母親は、己の業を自ら手首を叩き切る事で責任を放棄した。
だったら私は、自らの死で…、今まで名も知らなかった息子に分からせよう。
これまでの深い業は、私がすべて受け止めよう。
愛とは何か。
心とは何か。
人間とは何かを……。
和希、生きて、自己の生きざまを変えてみせろ。
生き抜く事は、死ぬ事よりも苦しい。
でも生きていれば、そこに何かしらの光明はある。
私から贈る最後の言葉だ……。
私は、強烈な光のある場所へ辿り着いた。
愛する家族よ。
本当に、ありがとう……。
私の視界には、眩い光だけが映っていた。
エピローグ
『ご機嫌パパ日記 その六十三』 気まぐれパパ
みなさま、一週間ほど更新もコメントもせず、すみませんでした。
ただ単に、仕事が忙しく、パソコンを開く時間すらなかったのです。
ご心配をお掛けしてすみませんでした。
これからも私、気まぐれパパはほのぼのいる事をここに宣言致します。
それと、変なコメントをくれる方……。
ここはみんなが楽しくコメントをやり取りする場なので、意味不明のコメントはご遠慮下さいませ。
あと、ミセス・マユミさん。コメントいただきましたが、何故、あのように怒っているのか、さっぱり私には分かりません。
私は自分自身が善人かどうかまで分かりませんが、別に偽善者ではありません。その言葉の真意が分かりかねます。
(牧師)
最近、ここ一ヶ月も更新なく、少し心配しております。
気まぐれパパさん、お元気で過ごされているでしょうか?
時間できたら、また元気な姿を見せて下さいね。お待ちしております。
(うめ)
こんばんは、うめちんです。あれれ、まだ更新してないですね~。
(自分流)
どうかされたのでしょうか? ほのぼのとした記事をまたお待ちしております。
(気まぐれマダム)
マダムも、これから試験中で忙しくなりそうです。やっとお尻に火がついた状態かな?
気まぐれパパさん、お互い頑張りましょうね!
(ミィーフィー)
私も、少し思うところあって、ちょっとブログのほうお休みします。また、戻ってきたらお相手してくださいね、あはっ。
(青い鳥)
元気で頑張っているでしょうか?
先月の二十五日から、久しぶりのタイ、チェンマイです。
こちらは暖かく毎日快晴です。その中を下手なゴルフに明け暮れています。
気まぐれパパさんも、お体に気をつけて頑張って下さい。
(らん)
実は私も、しばらくブログ、お休みしようと思っています。ほんまに、みなさまには感謝しています。また、いつか再開したいと思っています。
(トライ)
よっ! 気まぐれパパさん。最近、更新なくて寂しいですね~。また元気な姿を見せて下さいね。待ってますよ。
あ、そういえば俺、彼女と結婚する事に決めました。
毎日を頑張って必死に生きようと想います。
とりあえずご報告までに……。
(牧師ツマ)
私のブログ、何とか頑張って更新しているので、これからも覗いて下さいませ~。
気まぐれパパさん、忙しいですか? お互い頑張りましょうね。
(ちゃち)
パパさん、おはよ~。
(ぴよ)
あれから更新なくて、ぴよは少し寂しいですね~。元気でしょうか?
むっ、ギロリ……。
トライのお喋り、こんなところで書くなんて恥ずかしいじゃんか、バカ……。
(たかさん)
パパさん、頑張ってね。ファイト!
(ネコ)
気まぐれパパさん、何かありましたか? ネコは、ちょっと心配しています。
また、明るいパパさんの姿、楽しみにしてます。
(新宿トモ)
こんにちは、気まぐれパパさん。また、この間、応募した賞…。残念ながら駄目でした。でも、俺は絶対にめげずに頑張ります!
更新、最近してないですね。忙しいですか?
日常の生活あってこそのブログですから、現実がそうなら、更新できないのも仕方ないですよね。
もし、そうでなく何かお困りなら、俺で良かったら、気軽に言って下さいね。
いつか俺の小説が、この世に出るの、楽しみにしてて下さいね。
俺、これからも頑張って、ばく進します!
また、気まぐれパパさんも元気な姿、見せて下さいね。
(忌み嫌われし子)
ありがとう。
頑張って生き抜いていきます。
―了―
岩上 智一郎
タイトル『忌み嫌われし子』 作者 岩上智一郎
2006年10月10日~2006年11月6日 執筆期間27日 原稿用紙273枚分
推敲
2009年9月3日~2009年9月5日 原稿用紙351枚分
再推敲
2010年9月22日 原稿用紙366枚
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