みなさん、こんにちは各社からソフトコンタクトレンズ洗浄液が出ていますが、その多くは多目的溶剤と呼ばれるものです。1本の洗浄液で洗浄・消毒・保存ができるという優れものですが「こすり洗い」が必須で多くのユーザーが怠りトラブルが増えています。あくまでも汚れが落ちていなければ十分な消毒効果が発揮できないというものです。
そこで、感染症をなくすためにより消毒効果の高いクリアケアを推奨しています。使用方法は以前のブログも参照して下さい。
http://blog.goo.ne.jp/shirakawa_iwasaki/e/2677570c3d6e9ee4768f43854befe33b
今回はクリアケアトレビアと名付け「へ~!」と思えるネタをいくつか書きます。
1)主成分の過酸化水素はどうやって化学反応を起こすの?
専用のレンズカップに白金ディスクなんとプラチナがついております。白金の役割は触媒といって化学反応を促進させます。室温で6時間で中和反応が終了し、過酸化水素水が水に変化します。
2)ブクブクでる泡って何?
過酸化水素(H2O2)が水(H2o)と酸素(O2)に変化した際に発生する酸素です。
3)室温で保管してください
レンズカップを冬の寒い時期に冷え込んだ場所に置いておけば化学反応に時間がかかる場合があります。いわゆる室温が保てる場所で保管してください。逆に言えば温度が高い部屋では6時間未満で化学反応が終了できる場合もあります。でも6時間はつけといてくださいね。
4)レンズカップを持ち歩かない
みればケースの上面には発生した酸素を逃がす穴があいています。
すべての画像はプチッとクリックすると大きくなります。
少々ひっくりかえしても水漏れはしませんが、あふれでる危険があります。
液量が決まっておりますので水平な場所に保存しましょう。写真では液量をわかりやすくするために着色しておりますが、本当は無色透明です。
また、白金ディスクがしっかりと過酸化水素水についている必要があるので横向きにおけば下の図のようになり白金ディスクすべてにクリアケアがつかないためダメです。
5)注意
クリアケアと界面活性剤は化学反応を起こします。レンズのすすぎにレニューフレッシュを使用したり、レンズ取り扱い前の手洗い時に石鹸がのこってしまうと異常発砲してしまうことがありますのでご注意下さい。動画は、クリアケアにレニューフレッシュとスーパークリーナー(ともに界面活性剤を含む)を配合させたものです。異常発泡してしまいます。決してマネしないで下さい。時々、レンズのすすぎにレニューを使ったらおかしかったとか、レンズを触る前にした手洗いの石鹸が残っていたために異常発泡を起こしたという例を経験します。
まとめ
繰り返しになりますが、快適にレンズを使っていくうえでケアの問題は大変重要な問題です。なかには、眼科では説明を聞いたことがなくなんとなくドラッグストアで安いのみつけて適応にやってたなんてことも。打倒!角膜感染症。打倒!角膜潰瘍 そんなことを考えながら日々診療しています。
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